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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(214)宣教における地域教会の役割 広田信也

2025年1月25日21時02分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也

教会はキリストのからだであり、すべてのものをすべてのもので満たす方が満ちておられるところです。(エペソ人への手紙1章23節)

コロナ禍以降、地域教会に集う人が減り、対策を模索しておられる方も多いことでしょう。今回、国内宣教師として日本社会への祝福を願い、日本宣教における地域教会の役割について、改めて提案したいと思います。

規模を縮小しても品質の高い地域教会へ

これまで日本の地域教会は、献身的な牧会者を中心に、信仰に基づく絆の強い共同体を築いてきました。教会の規模は小さく、日本社会における存在感は薄いものの、キリストのからだを実感できる貴重な場になっていると思います。

教会に所属しない信者が多くなる昨今、今後さまざまな宣教の働きを通し、新たに信仰者が起こされても、かつてのように多くの方が地域教会につながることはないと思います。

しかし、絆の強い地域教会が各地に存在することは、全ての信者にとって大きな励ましになります。教会に所属しなくても、自由に連携できる関係性を築いていただきたいと思います。今後ともそれぞれの地域教会が、品質の高い教会形成を維持継続されることを願っています。

医療、教育、福祉などへの貢献

このように、地域教会に多くの人が集まるのは難しいと思いますが、地域教会が自らの共同体の枠を超え、地域住民に寄り添う働きには、昔から多くの人が恩恵にあずかり、そのことを通し、聖書や信仰に対して好感を抱いています。

例えば、地域教会が主導する霊的なリーダーシップを基に、医療、教育、福祉などの方面で、さまざまな献身的な働きが展開し、社会の必要に応え、次第に大きな規模の働きになっているものが存在します。

残念ながら、現代社会ではこれらの霊的リーダーシップの影は薄くなり、実際の運営に地域教会が関わることは少なくなる傾向が続いています。

しかしそれぞれの働きには、信仰によって始められたルーツがあり、そのことの価値を知る人はいまだ多くいますから、地域教会がもう一度霊的なリーダーシップを取れるように、知恵をもって進めていただきたいと思います。

神戸においても、香川豊彦が創設した神戸生協があります。残念ながら、今では生協の働きを通して彼の功績をたどることは難しくなっていますが、さまざまな資料を通して彼の偉業は語り継がれ、そのルーツが信仰に基づく日本宣教にあったことは容易に確認できます。今後、この働きにも霊的な覚醒が備えられることを心より願っています。

話し相手になるだけが最も効果的

今から11年前に創設した「ブレス・ユア・ホーム(株)」では、効果的な宣教手段を探るため、多くの事業を実際に手がけ、効果を確認してきました。

今から5年ほど前、これらの働きの中で、寄り添って「話し相手」になるだけの働きが最も優れていることに気付きました。その後、この働きは「(一社)善き隣人バンク」の継続的傾聴の働きへと発展し、現在では多くのスタッフの皆さんと共に、全国からの依頼に応えるようになりました。

私たちと連携する働きとして「会いに行くキリスト教会」があります。この働きも、依頼を受けてただ会いに行くだけの働きですが、非常に多くの依頼を受けているようです。働きの名前の中に「キリスト教会」が入っているからでしょうか、実際に信仰に導かれ、洗礼を受けられる方も多いようです。

いずれの働きにおいても、依頼者は、信仰に基づいた働きであることを知りつつ、地域教会ではなく、私たちに連絡を下さっています。地域教会の中で待っていては、出会えない人々ばかりです。

このような働きが利用しやすい理由は、私たちが地域教会のような強い絆を持つ共同体ではないため、比較的オープンで気軽に利用できるように感じているからなのでしょう。

基本的に相手の話を聴くだけの働きですが、時には聖書やキリスト教について質問されたり、地域教会に行ってみたいと言われたりします。その都度依頼に応えるようにしています。

これらの働きに携わるスタッフは徐々に増し加えられ、神様の祝福を持ち運ぶ良い成果が得られていますので、将来は日本の霊的覚醒を支える中心的な働きになるように感じています。スタッフのほとんどは、全国の地域教会につながる信者ですので、地域教会との連携は極めて重要になります。

エンディングの弱さに寄り添う

これらは依頼者の弱さに寄り添う働きですが、弱さの極限は「死」ですから、エンディングの弱さに寄り添うことで、宣教効果は格段に向上します。毎年のように、召される直前で信仰を持ち、洗礼を受けて召され、キリスト教葬儀を通して家族が信仰に導かれるケースを見させていただいています。

日本人の多くの方が、キリスト教信仰に好感を持っていますから、地域教会が地域住民のエンディングに寄り添い、信仰に導き、キリスト教葬儀に対応してくださるなら、多くの方が信仰に導かれることは間違いないでしょう。

私たちは、キリスト教葬儀比率50%、信者比率10%を本気で目指しています。キリスト教葬儀比率50%は、大手の葬儀社がキリスト教葬儀の依頼を受けるようになりましたので、比較的容易に達成するかもしれません。今後、葬儀社との連携を強め、あらゆる葬儀依頼に対して牧師が遺族に寄り添えるように備えたいと思います。

信者比率に関しては、地域教会が地域住民のエンディングに寄り添い、霊安室や葬儀会場として、教会堂の利用を積極的に進めるなら、地域教会は地域住民に寄り添うことができ、いずれ地域の葬儀文化を担うことになります。おそらく、信者比率は10%を超え、地域教会は大いに用いられ、日本の霊的覚醒を支えるようになると思います。(参考:ブレス・ユア・ホームのキリスト教葬儀)

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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