景教講演「東方教会の宣教と遺跡紹介」が10月11と12の両日、東京のお茶の水クリスチャン・センターにある東京プレヤーセンターで開かれる。講師は日本景教研究会代表で愛知福音キリスト教会宣教牧師の川口一彦氏。
講演の概要は次の通り。
1. 景教の源流である東方教会の始まりは西アジアのウルファ(古代名はエデッサ)周辺から
2. ウルファでシリア語アルファベットを作り、東アジアの中国(630年代)へシリア語で宣教
このシリア語はアボ(父)で、右から左に読み書きする。
西方書体のアルファベット(右から左に読む)
景教碑のアルファベット
3. 東方教会の2つの流れ、メソポタミアから東西に分離、インドへ宣教
シリア正教会とアッシリア東方教会。写真は崖に建つモル・アヴギン修道院や教会の風景。
使徒トマスが南インドに宣教し殉教。左下の石はトマスが地下洞窟で祈っていたもの。
4. 中央アジアのキルギスを中心に東方教会の8世紀以降の教会跡の遺跡や遺物(墓石類多数)、金属十字や聖書、コイン類ほか発掘により発見、今も発掘中
5. 中国唐代の大秦景教ならびに離散後の元の時代の也里可温(エリカオン)教について
781年に西安に建った大秦景教流行中国碑の下部分と和訳。
6. 日本への影響
804年に遣唐使として中国に渡った空海が、長安の景教に触れた可能性が高い。なぜなら、彼の教えには聖書の教えが見られるからである。
2014年に愛知の日本景教研究会本部に複製の景教碑が建つ。
10月11日(金)は午後2時、12日(土)は午前10時15分から。参加費1200円(講演資料代含む)。申し込みなしで参加できる。会場へのアクセスは、お茶の水クリスチャン・センターのホームページを。