Skip to main content
2025年6月16日16時38分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

信仰者の死生観 穂森幸一

2023年2月23日11時42分 コラムニスト : 穂森幸一
  • ツイート
印刷
関連タグ:穂森幸一

私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。・・・それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。(詩篇90:10〜12)

インターネットの情報番組を見ていたら、辺境の地に住んでいるフィリピンの山岳民族が紹介されていました。全てを自給自足しているということでしたので、理想的な生き方かもしれないと思いました。

レポーターが病気のときはどうしているのかと聞くと、山中に自生している薬草を見つけているということでした。それでも手に負えないときはどうするのか問うと、驚きの答えが返ってきました。遠くの町まで行くと病院があるが、お金がかかるから行かないというのです。

薬草で治らない病気にかかったら、これまでの人生だったと思って観念するというのです。そして、これまで支えてくれた方々の所を訪ねて、感謝して回るそうです。私は彼らの達観した死生観に驚愕(きょうがく)しました。

自分が亡くなったときに、棺を運ぶ人に少しでも負担がかからないようにダイエットに努めるとか、葬儀保険にでも入っていた方がいいのかなあと思ったことがあります。それを聞いた友人の一人は「亡くなったときくらい、周りの人に甘えてもいいのではないのですか」と言ってくれました。それを聞くと少し気持ちが楽になります。

これは還暦を迎えた一人の女性の体験ですが、この方は自分の周りの個人的な家財道具、衣類、荷物をほとんど全部処分して、大きなトランク一つにまとまるようにしたそうです。そうしたら部屋がとても広くなり、心身も調子が良くなったそうです。物を捨てることで得るものは多かったと話していました。

実はこの日本では、死ぬことも大変なことです。医者の診断を受けられない所で亡くなりますと、全て不審死扱いになりますので、警察の捜査を受けなければなりません。鹿児島には医者の常駐しない離島があります。この離島に住む方々は死期が迫っていることを感じたら、急いで島を離れ、鹿児島市内の病院に入院します。

そのための移動の費用、付き添いの家族の費用などがかかります。死ぬということは、大きなお金のかかることだと嘆いています。せめて島に常駐している保健師さんが死亡診断をできるようになったらいいということで、政府に法律改正を請願している人もいます。

3年間も続いたコロナ渦では、亡くなっていく人々を見送ることのできない寂しさやつらさを味わいました。危篤状態の人のために祈りたいけれど病院に近づくこともできないというのは、初めてのことだったと思います。葬儀をすることもできないとか、賛美歌を歌うことも許されないという異常なことばかりでした。

親戚の人が亡くなっても、訪ねて来ないでくれと言われますととても哀しい気持ちになりました。愛する家族や友人と最後のときを過ごし、見送れるというのは、とてもありがたい体験だと思い知らされました。

量子力学を学んでいる人の中には、私たちの現世とパラレルワールドは対になっているという説を唱える人もいます。この現世の人物が亡くなっても、対の世界の人は生きているというのです。だから本当の意味での死は存在しないという説です。

キリスト者の表現をするなら、現世と天国はつながっているということになるのではないでしょうか。たとえ肉体は滅びても、魂は存在しますので、死を克服していることになります。

信仰の世界において大切なことは、主なる神様としっかりとつながっていることです。天地宇宙を支配しておられる神様と関係があるなら、肉体が滅んでも、必要であれば新しい体が用意され、復活できることになります。ですから、死は一時的な別れであり、再会できるという希望を持つことができます。

SNSを用いている人は、自分が亡くなったらアカウントを消去してもらえるように専門家に依頼している人もいます。もちろん、家族や友人でもパスワードが分かれば消去できますが、ほとんどの場合、そのままになっています。

米国ではフェイスブックのアカウントをあえてそのままにしている家族がいます。その方々の言い分は、魂は生きているから、返信はできないけれども見ているはずだというのです。そして、亡き家族の誕生日には故人のSNSにメッセージを送っているようです。

主イエスは十字架が近づいたとき、ペテロ、ヤコブ、ヨハネの3人だけを連れて高い山に登り、そこで御姿が変貌し、モーセとエリヤと会い、会話されました(マルコ福音書9章参照)。これは肉体が亡くなっても再現できることの象徴的な出来事です。全ての信仰者にこのような可能性があると言えるのではないでしょうか。

亡くなった方々も魂は生きていますので、意識はつながると思います。だから亡くなったからといって忘れるのではなく、思い出し、語りかけることも必要だと思います。誰からも思い出してもらえず、忘れ去られるのが一番悲しいのではないでしょうか。

エルサレムのアウシュビッツ記念館では、収容所で亡くなった150万人の子どもたちの名前を毎日読み上げています。名前を呼んでもらうだけでもうれしいのではないでしょうか。

私自身が望んでいることは、人生の最期の瞬間に延命措置などしないで自然に任せてほしいということです。もちろん痛み止めなどの処置はしていただけたら助かりますが、自力で食べられなくなったら、寿命が尽きた時だと理解しています。

胃袋に管をつないで食べ物を押し込むなどはもってのほかだと思っています。クリスチャンにとっての死は、天国への凱旋だと信じています。この世に生を受けて一番の恵みは、聖書に出会ったこと、キリストを信じる信仰を与えられたことです。

もちろん産み育ててくれた両親には何よりも感謝しています。人生の幕引きは予期しないときに起きることが多いですが、最後に感謝の言葉を伝えることができたら、それで十分です。

今からは、義の栄冠が私のために用意されているだけです。かの日には、正しい審判者である主が、それを私に授けてくださるのです。私だけでなく、主の現れを慕っている者には、だれにでも授けてくださるのです。(2テモテ4:8)

<<前回へ     次回へ>>

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:穂森幸一
  • ツイート

関連記事

  • 祈りの力の実証 穂森幸一

  • 武士道と大和魂のルーツ 穂森幸一

  • 奇跡の聖書 穂森幸一

  • 伝統・習慣に残る先人のメッセージ 穂森幸一

  • はるかなる歴史ロマン 穂森幸一

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.