Skip to main content
2025年5月12日23時09分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也

2022年2月26日10時01分 コラムニスト : 広田信也
  • ツイート
印刷
関連タグ:広田信也
日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也+

タテ社会の中に生きる日本人

社会集団は「資格」と「場」という異なる2つの要因によって作られます。「資格」とは、氏、素性、学歴、地位、職業、性別、年代、資産、趣味嗜好(しこう)など、多岐にわたる属性を示し、「場」とは、「資格」によらず、一定の地域や所属機関など、集団を構成する一定の枠を示します。日本の中には両方の社会集団がありますが、単一民族で構成される故に「場」を優先する集団を作りやすいといわれています。(タテ社会の人間関係を学ぶ(1)より)

このタテ社会の構造を持つ集団(職場、学校、教会など)では通常、能力や経験によらず、その集団の枠に入るだけで先輩、教師、上司などに恵まれ、面倒見の良い親密な人間関係の中、大切な役割を担う人材として育てられます。集団への帰属意識や誇りも徐々に育成されていきます。

集団の方針や目標は効率的に末端まで伝えられるため、集団の活動は統一性があり、質の高いものになります。日本企業の製品やサービスの品質が高いのは、このタテ社会の構造が有効に作用しています。

このようなタテ社会の人間関係は、長い歴史の中で日本社会を支え、特に日本の近代化を牽引する力になりました。地域教会に所属する教会員の信仰生活も、実は、地域教会の中にできたタテ社会の構造によって支えられてきました。

タテ社会が抱える課題

日本社会を支えるタテ社会ですが、集団の考え方や方針が各人の思いによらず隅々まで迅速に行き渡るため、各人はストレスを溜め込みながら自分を抑制することになります。過重労働やメンタルヘルスの問題は、常に日本社会に存在します。

また、タテ社会では同じ資格を持つ者同士の連携は難しく、ライバルのような関係になりがちです。集団間の連携も、同種の集団であるほど難しく、企業間連携が極端に少ないことや、教会間の連携や超教派の働きが進まないことにつながります。

さらに、集団内部ではウチとソトをはっきりと区別し、ウチの働きの質を高めることに心が向かうため、時間の経過とともに閉鎖的な集団になる傾向を持っています。教会のソトに向かう宣教活動は滞り、教会によってはカルト化の一因にもなり得ます。

タテ社会を支えるヨコ社会の存在

このような課題を持つ日本社会ですが、ストレスを抱えつつタテ社会で生きる各人を陰で支えるさまざまなヨコ社会の構造が存在します。

本来、欧米の集団に数多く存在するヨコ社会は、集団を牽引する強力なリーダーシップや、契約、ルールなどの結束を維持する機能のもと、社会の基盤を作る強い集団になっています。

ところが日本のヨコ社会は、社会を支える中心的な存在ではなく、タテ社会に組み込まれた各人のストレスを緩和させ、タテ社会の構造を支えるホッとする軽い絆の人間関係を備えています。

活力を与える軽い絆のヨコ社会

ストレスを抱える日本人は、その原因になるタテ社会の集団を離れ、軽い絆のヨコ社会の人間関係を求めることが頻繁に生じます。

休日などを利用し、スポーツ、登山、釣りを楽しむ集いは、日本の中に数多く存在します。また、茶道、華道、書道、武芸、あるいは学習塾やスポーツ教室などの習い事の中にも、多くの日本人が集っています。

そこに集う人々の間には、強いつながりや組織は存在しないため、気遣いによるストレスはほとんどなく、自分の好みを優先して楽しむことができます。もちろん複数の集いに参加することも、集いを抜け出ることも自由です。

多くの日本人は、このような軽い絆のヨコ社会の中で活力を取り戻し、再びタテ社会の集団に戻っていきます。

タテ社会の中にもストレスを軽減させる仕組みがある

このようなストレスを軽減させるヨコ社会の他、成長している比較的大きなタテ社会には、タテ社会の中にストレスを軽減させるさまざまな仕組みが存在します。

職場の親睦会や社員旅行は、タテ社会の構造をそのまま持ち込みやすい傾向にありますが、気心の知れた社員同士の集いはどこにでも存在し、心を潤す楽しいものになります。それらの集団を積極的に支える福利厚生を提供する組織も企業内に存在します。

比較的大きな地域教会には、聖歌隊、ゴスペル、華道、ピアノ、英会話、聖書研究などの集いが存在し、心を潤す楽しい時間を共有できます。

タテ社会の働きを強める仕組み

日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也

また、成長を続ける集団の中には、全体の集団としてはタテ社会でありながら、内部には分離された小集団が存在するような組織が存在します。

分離されたそれぞれの小集団の中では、はっきりとしたタテ社会が作られるため、それぞれの小集団は閉鎖的となり、互いにライバル関係になる要素を持っています。しかし、このようなタテ社会の弱点を補い、小集団同士の働きの連携を促す仕組みが存在しています。

例えば、小集団の働きが互いに重複しないようにすること、分離された小集団間の人の異動が頻繁に行われること、また分野横断的に動く人材が存在すること、さらに集団全体のリーダーより、ストレスを緩和する希望や励ましのメッセージが直接届くこと、などが挙げられます。

このような集団では、それぞれの小集団内の意思決定が尊重され、それ以上の序列にある人材や全集団のリーダーは、各小集団の機能を調和させる調整役を担うことが多くなります。

このような仕組みの具体例を次回では紹介し、今後の地域教会の在り方や日本宣教の仕組みについて言及したいと思います。(次回に続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也
  • ツイート

関連記事

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(140)タテ社会の人間関係を学ぶ(1) 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(139)介護の現場は天国への備え 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(138)事実を事実として受け入れる姿勢 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(137)新年を迎え、渋沢栄一の生涯から学ぶ 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(136)救い主の誕生 広田信也

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 21世紀の神学(27)プロテスタント教会側から見るローマ教皇 山崎純二

  • 四半世紀ぶりに欧州で大規模伝道会議、今月末にベルリンで 牧師ら約千人が参加

  • 主キリストの最大限の恵み 万代栄嗣

  • 新ローマ教皇にプレボスト枢機卿、教皇名は「レオ14世」 初の米国出身者

  • 新教皇を選ぶコンクラーベ、いつ、何回目の投票で決まる? 181日間に及んだケースも

  • シリア語の世界(23)辞書3・ヨハネ黙示録の賛美歌6―11章17節― 川口一彦

  • ヨハネの黙示録(2)主は雲に乗って来られる 岡田昌弘

  • ワールドミッションレポート(5月11日):フィリピン 実を結ぶ価値観教育ミニストリー

  • 米ジョージア州で「信教の自由回復法」成立、全米30番目の州に 9年前には不成立

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(5)「苦しみ」の構図 三谷和司

  • 新教皇を選ぶコンクラーベ、いつ、何回目の投票で決まる? 181日間に及んだケースも

  • 次期ローマ教皇の有力候補4人

  • 聖墳墓教会の床下発掘調査で貴重な発見、ヨハネ福音書の記述を裏付ける証拠に

  • 新ローマ教皇にプレボスト枢機卿、教皇名は「レオ14世」 初の米国出身者

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(5)「苦しみ」の構図 三谷和司

  • 四半世紀ぶりに欧州で大規模伝道会議、今月末にベルリンで 牧師ら約千人が参加

  • 21世紀の神学(27)プロテスタント教会側から見るローマ教皇 山崎純二

  • 自分を愛する生き方 菅野直基

  • ローマ教皇フランシスコの死去に対する日本国内の他教派の反応

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 新教皇を選ぶコンクラーベ、いつ、何回目の投票で決まる? 181日間に及んだケースも

  • 次期ローマ教皇の有力候補4人

  • 新ローマ教皇にプレボスト枢機卿、教皇名は「レオ14世」 初の米国出身者

  • ローマ教皇フランシスコの死去に対する日本国内の他教派の反応

  • 聖墳墓教会の床下発掘調査で貴重な発見、ヨハネ福音書の記述を裏付ける証拠に

  • フランスのカトリック教会、復活祭に成人1万人以上が受洗 昨年比45%増

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(5)「苦しみ」の構図 三谷和司

  • 米ジョージア州で「信教の自由回復法」成立、全米30番目の州に 9年前には不成立

編集部のおすすめ

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 後藤健二さん没後10年、追悼イベントで長女が映像メッセージ 「誇りに思っている」

  • ロシアの軍事侵攻から3年、在日ウクライナ正教会が祈りの集会 片脚失った負傷兵も参加

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.