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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也

2022年2月26日10時01分 コラムニスト : 広田信也
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日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也+

タテ社会の中に生きる日本人

社会集団は「資格」と「場」という異なる2つの要因によって作られます。「資格」とは、氏、素性、学歴、地位、職業、性別、年代、資産、趣味嗜好(しこう)など、多岐にわたる属性を示し、「場」とは、「資格」によらず、一定の地域や所属機関など、集団を構成する一定の枠を示します。日本の中には両方の社会集団がありますが、単一民族で構成される故に「場」を優先する集団を作りやすいといわれています。(タテ社会の人間関係を学ぶ(1)より)

このタテ社会の構造を持つ集団(職場、学校、教会など)では通常、能力や経験によらず、その集団の枠に入るだけで先輩、教師、上司などに恵まれ、面倒見の良い親密な人間関係の中、大切な役割を担う人材として育てられます。集団への帰属意識や誇りも徐々に育成されていきます。

集団の方針や目標は効率的に末端まで伝えられるため、集団の活動は統一性があり、質の高いものになります。日本企業の製品やサービスの品質が高いのは、このタテ社会の構造が有効に作用しています。

このようなタテ社会の人間関係は、長い歴史の中で日本社会を支え、特に日本の近代化を牽引する力になりました。地域教会に所属する教会員の信仰生活も、実は、地域教会の中にできたタテ社会の構造によって支えられてきました。

タテ社会が抱える課題

日本社会を支えるタテ社会ですが、集団の考え方や方針が各人の思いによらず隅々まで迅速に行き渡るため、各人はストレスを溜め込みながら自分を抑制することになります。過重労働やメンタルヘルスの問題は、常に日本社会に存在します。

また、タテ社会では同じ資格を持つ者同士の連携は難しく、ライバルのような関係になりがちです。集団間の連携も、同種の集団であるほど難しく、企業間連携が極端に少ないことや、教会間の連携や超教派の働きが進まないことにつながります。

さらに、集団内部ではウチとソトをはっきりと区別し、ウチの働きの質を高めることに心が向かうため、時間の経過とともに閉鎖的な集団になる傾向を持っています。教会のソトに向かう宣教活動は滞り、教会によってはカルト化の一因にもなり得ます。

タテ社会を支えるヨコ社会の存在

このような課題を持つ日本社会ですが、ストレスを抱えつつタテ社会で生きる各人を陰で支えるさまざまなヨコ社会の構造が存在します。

本来、欧米の集団に数多く存在するヨコ社会は、集団を牽引する強力なリーダーシップや、契約、ルールなどの結束を維持する機能のもと、社会の基盤を作る強い集団になっています。

ところが日本のヨコ社会は、社会を支える中心的な存在ではなく、タテ社会に組み込まれた各人のストレスを緩和させ、タテ社会の構造を支えるホッとする軽い絆の人間関係を備えています。

活力を与える軽い絆のヨコ社会

ストレスを抱える日本人は、その原因になるタテ社会の集団を離れ、軽い絆のヨコ社会の人間関係を求めることが頻繁に生じます。

休日などを利用し、スポーツ、登山、釣りを楽しむ集いは、日本の中に数多く存在します。また、茶道、華道、書道、武芸、あるいは学習塾やスポーツ教室などの習い事の中にも、多くの日本人が集っています。

そこに集う人々の間には、強いつながりや組織は存在しないため、気遣いによるストレスはほとんどなく、自分の好みを優先して楽しむことができます。もちろん複数の集いに参加することも、集いを抜け出ることも自由です。

多くの日本人は、このような軽い絆のヨコ社会の中で活力を取り戻し、再びタテ社会の集団に戻っていきます。

タテ社会の中にもストレスを軽減させる仕組みがある

このようなストレスを軽減させるヨコ社会の他、成長している比較的大きなタテ社会には、タテ社会の中にストレスを軽減させるさまざまな仕組みが存在します。

職場の親睦会や社員旅行は、タテ社会の構造をそのまま持ち込みやすい傾向にありますが、気心の知れた社員同士の集いはどこにでも存在し、心を潤す楽しいものになります。それらの集団を積極的に支える福利厚生を提供する組織も企業内に存在します。

比較的大きな地域教会には、聖歌隊、ゴスペル、華道、ピアノ、英会話、聖書研究などの集いが存在し、心を潤す楽しい時間を共有できます。

タテ社会の働きを強める仕組み

日本人に寄り添う福音宣教の扉(141)タテ社会の人間関係を学ぶ(2) 広田信也

また、成長を続ける集団の中には、全体の集団としてはタテ社会でありながら、内部には分離された小集団が存在するような組織が存在します。

分離されたそれぞれの小集団の中では、はっきりとしたタテ社会が作られるため、それぞれの小集団は閉鎖的となり、互いにライバル関係になる要素を持っています。しかし、このようなタテ社会の弱点を補い、小集団同士の働きの連携を促す仕組みが存在しています。

例えば、小集団の働きが互いに重複しないようにすること、分離された小集団間の人の異動が頻繁に行われること、また分野横断的に動く人材が存在すること、さらに集団全体のリーダーより、ストレスを緩和する希望や励ましのメッセージが直接届くこと、などが挙げられます。

このような集団では、それぞれの小集団内の意思決定が尊重され、それ以上の序列にある人材や全集団のリーダーは、各小集団の機能を調和させる調整役を担うことが多くなります。

このような仕組みの具体例を次回では紹介し、今後の地域教会の在り方や日本宣教の仕組みについて言及したいと思います。(次回に続く)

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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