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隠された宝 穂森幸一(196)

2021年11月18日18時38分 コラムニスト : 穂森幸一
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わたしは秘められている財宝と、ひそかな所の隠された宝をあなたに与える。それは、わたしが主であり、あなたの名を呼ぶ者、イスラエルの神であることをあなたが知るためだ。(イザヤ45:3)

英語で討論する会に参加していたとき、私が牧師であることを知った英語教師の方が、「日本ではキリスト教に対しては好意的という方々が圧倒的に多いという世論調査の結果が示されているのに、クリスチャンの数は全人口比1パーセントという状況が戦後続いているのはどうしてなのですか」と質問してこられました。あまりにも核心を突いた質問だったので適切な回答ができず、なぜだろうとずっと考えています。

これは私の思い込みなのかもしれませんが、日本ではクリスチャンの数は少ないけれどもとても質は高いように思います。アフガニスタンで非業の死を遂げられた中村哲医師は素晴らしいクリスチャンでした。また、経済界で活躍し、周りから尊敬されている経営者はクリスチャンだったとか、国際貢献し、縁の下の支えになっておられる方々の中に実はクリスチャンというのは少なくありません。

歴史の中で脈々と受け継がれてきた信仰は、少々のことでは揺るがない強さを持っているのではないかと思います。これは長崎の五島列島出身のカトリックの神父さんが話してくださったことです。五島列島の過疎地の小さな村の教会にその神父さんが赴任しておられたそうです。教会堂の雨漏りがするけれども、信徒の数も少ないのでどうしたらいいだろうかと思案しておられたそうです。

そうすると、遠洋漁業に行っていた若者が村に帰ってきて、教会を訪ねたそうです。そして、神父さんから雨漏りの話を聞くと、「ここに遠洋漁業でもらった報酬800万円があります。これで修理し、会堂をきれいにしてください」と申し出たそうです。神父さんが、「せっかくあなたが稼いだお金を全部受け取るなんてできません」と答えましたら、「自分はまたすぐに船に乗ります。船に乗っている間はお金を使うことはありません。また、稼ぎますので心配しないでください。故郷の村に教会が建っているのを思い出したら元気が出てくるんです」と言ってきたそうです。

神父さんの話では、長崎の五島列島の各地に、江戸時代に多くの潜伏キリシタンがいたみたいです。迫害下の中でも信仰を守ってきたその精神は受け継がれてきていて、2、3人の信者しかいなくても本気で力を発揮すれば教会は維持できるということでした。

これはギリシャ正教会の司祭に聞いた話です。この司祭はロシアのウラジオストックにある教会堂を福岡の地に移設したいという願いを持っておられました。とても由緒ある建物で、建築学的にも関心の高い建物ということでした。教会堂の写真を見せてもらうととても素晴らしくて重みのある建築物でした。しかし、移送や再建の予算を聞くと、とても難しいように感じました。しかし、その司祭は「実現できると信じています。祈りによって可能になります」と平然としておられました。その1年後、その司祭に会ったとき、「あの会堂の話はどうなりましたか」と聞いてみました。そうすると、「間もなく実現できる」ということでしたので、驚いてしまいました。ロシア人の実業家がその話を聞きつけて、全額寄付してくれることになったらしいです。

キリスト教はなかなか根付かないとか、日本での宣教拡大は難しいと悲観的な声が大きくなることがあります。しかし、本当にそうだろうかと考えざるを得ません。日本を訪れる外国人から、この国にはキリスト教国のような雰囲気があるとか、人々の優しさにホッとするなどということを耳にすると、この国には隠された何かがあるのではないかと考えてしまいます。

1549年のザビエル訪日に続き、カトリックの宣教師たちが日本を目指し、宣教活動が活発に行われ、一時、総人口の5分の1がキリシタンになったのではないかといわれる時期もありました。しかし、この好機に日本の植民地化をもくろむ一味が暗躍し、悪徳商人が宣教師の格好をして乗り込んでくるというような事態も発生しました。難破した南蛮船から証拠資料が露呈し、一気に反キリシタンムードが高まっていきました。そしてキリシタン迫害と鎖国へとつながっていくのです。

聖徳太子がおられた頃の日本の宗教の主流は、古代イスラエル人の影響を受けているといわれる物部神道だったのではないかと思います。そこへ蘇我氏率いる仏教勢力が押し寄せている状態でした。また、秦氏がもたらしたといわれる景教(ネストリウス派キリスト教)もすでに定着していたと考えます。一説には、聖徳太子は景教徒であったといわれます。三者の勢力がぶつかるのを懸念した聖徳太子は十七条憲法を制定し、条文の最初に「和を以(もっ)て貴しと為(な)す」、第2条に「篤(あつ)く三宝(さんぼう)を敬(うやま)へ」と掲げたのではないかと思います。

しかし、条文の中に「三宝とは、仏と法と僧をたて」と記され「仏法僧(ぶっぽうそう)、仏陀と経文と僧侶」とただし書きが付けられています。私は何か不自然さを感じていたのですが、この箇所だけ後世の僧侶によって書き換えられた疑いがあるという歴史学者の指摘を読んで納得しました。

三宝とは、神道、仏教、景教が和合し、協力して日本の国を盛り上げていくようにという聖徳太子の宗教者融和の思想が盛り込まれていると思ってもいいのではないでしょうか。もしそうであれば、このような思想が1500年前にあり、条文化されていたというのは驚きであります。

日本は戦争のない縄文社会を1万年持続し、植林を積極的に行い、再生可能な資源を有効利用する、世界でもまれな民族でした。自然を大切にするDNAが日本人には組み込まれています。また、和の精神で帰化人のもたらす思想も取り込んでいく先取的な民族です。この国にはとてつもない宝が眠っています。やがて時満ちるに及んで開花していくことを信じています。

神を待ち望む者のために、このようにしてくださる神は、あなた以外にとこしえから聞いたこともなく、耳にしたこともなく、目で見たこともありません。(イザヤ64:4)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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