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スリランカ連続爆破テロ

イスラム教徒のスリランカ元閣僚を逮捕、2019年イースター自爆テロほう助の疑い

2021年5月5日20時25分
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関連タグ:スリランカイースター(復活祭)
教会やホテルが被害、スリランカで連続爆発テロ 200人以上死亡 イースター狙った犯行か+
爆発の被害に遭ったスリランカ西部ネゴンボの聖セバスチャン教会=21日(写真:同教会のフェイスブックより)

スリランカの著名なイスラム教徒の政治指導者とその弟が、教会や外資系ホテルを狙い、計269人の死者を出した2019年のイースター自爆テロ事件に関与した疑いで逮捕された。

発表によると、スリランカ警察は4月24日未明、元閣僚で野党「全セイロン・ムスリム会議」の党首であるリシャド・バティウディーン議員(48)とその弟を、テロと関連付ける状況的および「科学的」な証拠に基づき逮捕した。AP通信(英語)によると、警察のアジス・ロハナ報道官は「兄弟はイースター大虐殺の実行犯らをほう助した」疑いがあると語った。

一方、バティウディーン氏は不当逮捕だと容疑を否認。フェイスブックには逮捕直前に撮影された動画が投稿され、「警察当局は深夜1時半からブダロカマワサにある私の自宅の外におり、無嫌疑である私を逮捕しようとしています。弟はすでに逮捕されました。私はこれまでずっと議会におり、司法当局に全面的に協力してきました。これは不当です」と訴えていた。

バシウディーン氏の弁護士であるラシュディ・ハビーブ氏は、逮捕は政治的動機によるものであり、正当な理由はないと強調。「外国勢力による使い捨ての駒である一部のイスラム教徒の若者の卑劣な行為を理由に、(2019年)4月21日の事件とは何の関係もないイスラム教徒の政治指導者を罰するものだ」と非難した。

AFP通信(英語)によると、この自爆テロ事件では、発生翌日に200人近くが逮捕されたが、起訴された者は出ていない。スリランカのカトリック教会トップであるコロンボ大司教マルコム・ランジス枢機卿は、テロ発生から満2年となった4月21日、政府が捜査の停滞を許していると非難。バティウディーン氏らの逮捕はその3日後に行われた。

AP通信(英語)によると、21日には事件最初の爆発が起きたコロンボの聖アンソニー教会で記念式典が行われ、ランジス枢機卿らキリスト教の指導者のほか、仏教やヒンズー教、イスラム教の指導者らが参加。ランジス枢機卿は、地政学的な意図を持った人々が、自分たちの目標を達成する手段として宗教的過激主義を利用していると非難。事件には、より大きな国外勢力が関与している疑いがあることを示唆した。

一方、スリランカのイスラム教徒らは、テロ行為は正当化できるものではないとし、実行犯らの遺体を彼らの墓地に埋葬することを拒否する対応を取っている。

「われわれは、2年が経過しても『これらの攻撃が誰によって、なぜ、何のために行われたのか』という疑問への答えが関係当局によって発見されていないことに驚かされています」。ランジス枢機卿はそう言い、「捜査の一部が行き詰まっている背後には、しばしば政治的な理由があるものです」と指摘。「われわれはすべてを赦(ゆる)したいと望んでいますが、それと同時に、実際に何が起こったのかを知りたいのです」と訴えていた。

イスラム教徒のスリランカ元閣僚を逮捕、2019年イースター自爆テロほう助の疑い
フェイスブックに投稿された動画で不当逮捕だと訴えるバティウディーン氏(画像:動画のキャプチャー)

この自爆テロ事件では、コロンボ、ネゴンボ、バティカロアにある教会3軒と、外資系ホテル3軒が被害に遭い、269人が死亡、500人以上が負傷した。死者の中には観光客ら外国人も40人以上含まれており、犠牲者の内、少なくとも45人は子どもだったとされている。2001年に発生した米同時多発テロ事件以降で最も多くの犠牲者を出した連続テロ事件の一つとなった。

事件後、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行を主張する声明を出したが、スリランカ政府は事件発生から数日後、国内のイスラム系テロ組織「ナショナル・タウヒード・ジャマア」(NTJ)が関与していたと発表した。また、攻撃の方法が洗練されていたことから、実行犯はアルカイダやISなど国際テロ組織の支援を受けていた可能性が高いとした。スリランカの国防相は当時、事件の約1カ月前にニュージーランドの2つのモスクで起きた計50人が死亡した銃撃事件に対する報復とする見解を示していた。

一方、米司法省は今年1月、事件を首謀したと考えられている「スリランカのIS」と呼ばれるグループへの物的支援などで共謀したとして、スリランカ国籍の3人を起訴したと発表した。同省は声明(英語)で、「訴状によると、被告らはISの支持者であり、ISの暴力的目的のために人材を募集し、手製の爆弾製造のための物資を購入し、爆弾を製造し、テロ実行犯の準備と訓練を支援し、この死の外国テロ組織の名において殺人を犯した。彼らはスリランカで拘留中だ」とし、公務でスリランカに出張していた商務省職員を含む計5人の米国民がテロによって殺害されたとした。

報道によると、スリランカ政府は外国の諜報機関から受けた情報により、テロ発生数週間前の4月初旬にはキリスト教徒に対する攻撃の可能性について警告を受けていたとされ、事件を防げなかったことが疑問視されている。

1983年から2009年まで内戦が続いていたスリランカでは、その間暴力的な攻撃は日常的に発生していた。近年は、イスラム系グループとスリランカ最大民族のシンハラ人との間で緊張が高まっているとされる。米ピュー研究所(英語)によると、宗教的には人口の約68パーセントを仏教徒が占めており、ヒンズー教徒は約14パーセント、イスラム教徒は約10パーセント、キリスト教徒は約7パーセントとなっている。

※ この記事は、クリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。
関連タグ:スリランカイースター(復活祭)
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