フランシスコ会修道士のケニア人教師、「世界最高の教師」に

2019年3月28日07時10分 印刷
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受賞トロフィーを持って喜ぶ、フランシスコ会の修道士で、ケニアの中学教師であるピーター・タビチさん(中央)。後ろには、日本から選ばれた立命館小学校(京都市)の英語教師である正頭英和(しょうとう・ひでかず)さん(右端)ら、他の最終候補者が立っている=23日、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイで(写真:世界教育スキル・フォーラム)

カトリックの修道会「フランシスコ会」の修道士で、ケニアの中学教師であるピーター・タビチさん(36)が、「世界最高の教師」に選ばれた。月収の8割を貧しい家庭の子どもたちへ支援に回すなどして教育を続けてきたという。23日にはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで授賞式が行われ、賞金100万ドル(約1億1千万円)が贈られた。

タビチさんが受賞したのは「世界教師賞」。同賞は、ドバイを拠点に活動するインド人教育起業家のサニー・バーキー氏が設立した「バーキー財団」が主催するもので、今年で5回目。過去には米国、パレスチナ、カナダ、英国の教師が受賞している。今年は179カ国から約1万人が候補者として挙がった。最終候補者10人の中には、日本の立命館小学校(京都市)で英語を教える正頭英和(しょうとう・ひでかず)さんも選ばれ、授賞式が行われた「世界教育スキル・フォーラム」(23~24日)に参加した。

タビチさんは、ケニア中部プワニ村にある男女共学のケリコ中学校で、数学と科学を教えている。学校にはパソコン1台しかなく、インターネットへの接続も貧弱だ。教師1人当たりが教える生徒の数は58人に上り、生徒の95パーセントが貧困層の出身で、30パーセントは孤児か片親世帯だという。

そんな中、タビチさんは「才能育成クラブ」と名付けた活動をスタート。また「科学クラブ」の活動も広げ、昨年の「ケニア学生科学技術フェア」では、公立学校部門で優勝。今年5月に米アリゾナ州で開催される世界最大の学生科学コンテスト「インテル国際学生科学技術フェア」への切符を手にした。

学校のあるプワニ村は、大地溝帯の半乾燥地域に位置し、3、4年に1度は飢饉(ききん)を経験する。そのため、タビチさんの教育活動は教室外にも及ぶ。「食糧不安が地域の主要な問題です。ですので、新しい農法を教えることは生きるか死ぬかに関わることなのです」と、乾燥に強い穀物の育成方法を村の住人たちに教えるなどしている。

平和教育もタビチさんの取り組みの一つだ。2007年の大統領選後、国内では部族間の対立が起こり、千人を超える死者が出た。タビチさんは、学校で異なる7つの部族の代表者らによる「平和クラブ」を開いたり、集会で共通の祈りと礼拝のプログラムを紹介するなどしてきた。

父やおじ、いとこもすべて教師だというタビチさんは、教育者として次のように話す。

「自分の教え子たちが知識やスキルの面で成長し、また自信を付けるのを見ることは、教育する中で最も大きな喜びです。子どもたちが立ち直り、社会において創造的で生産的な存在になるとき、彼らの人生の最も重要な支援者として、また最も興奮する方法で彼らの可能性を開く『鍵』として振る舞えたとして、私は非常に大きく満足できるのです」

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