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「神は男性でも女性でもない」 カンタベリー大主教が討論イベントで

2018年12月6日14時15分
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関連タグ:英国国教会ジャスティン・ウェルビー
「神は男性でも女性でもない」 カンタベリー大主教が討論イベントで+
英国国教会のカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー(写真:米国務省)

神の「性別」をめぐる議論が再熱している英国国教会で、同教会トップのカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビーが、ロンドンで開かれた討論イベントに参加し、神は男性でも女性でもないと力説した。ウェルビー大主教は「(神に関する表現は)ある程度、比喩的」なものであり、神を「父」と呼ぶとき、人間の父親と同等には理解できないとした。

イベントは11月19日にロンドンのセント・マーティン・イン・ザ・フィールズ教会で行われ、ウェルビー大主教は、同教会のサム・ウェルズ牧師と討論した。その中でウェルビー大主教は次のように述べた。

「クリスチャンにとって極めて重要なのは、神観を決定する啓示が(人の)言葉によるものではなく、イエス・キリストと呼ばれる神の言葉によるものであることを忘れずにいることです。人には神を枠にはめることができないからです。神が父であるということは、人が父親であるのと同一ではありません。神は男性でも女性でもないからです。神は、定義付けが可能なお方ではないのです」

神を「父」と呼ぶことの意味を一般参加者から尋ねられると、ウェルビー大主教は、神が人を無条件に愛し、生涯を通じて共に歩むことを表現したものだという理解を示した。

「それでは、私が神を父と呼ぶことにはどのような意味があるのでしょうか。複数の父親を持ったことがあるという混乱をきたすような経験を意味するのでしょうか。その意味について、今から完璧なものを申し上げましょう。神は無条件に私を愛しておられ、無条件に私に手を差し伸べてくださり、私自身よりも深く私のことを知っておられ、さらに私をこよなく愛していくださるということです。

その愛の大きさ故に、私は(罪からの)贖(あがな)いと祝福を手に入れることができます。その愛は、私に生涯を生き抜く道を備えてくださいます。人生は非常に複雑で苦しいものかもしれませんし、驚くほど素晴らしいものかもしれません。しかし御父は、愛をもって常に私を抱きしめ、私を引き寄せ、私を癒やし、私を祝福してくださいます。そして、終わりには私を御前に召してくださるのです」

英国国教会では最近、神の「性別」をめぐる議論が再燃しているが、その背景には、2015年に女性としては同教会で初めて教区主教となった、レイチェル・トレウィーク主教(グロスター教区)の発言がある。トレウィーク主教は、聖職者は神を男性的な言葉で呼ぶべきではなく、「言葉遣いに配慮」すべきだと主張。「私は少女や少年に、私たち(聖職者)がいつも神を彼と呼ぶのを聞かれたくありません」と述べていた。

※ この記事は、英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。
関連タグ:英国国教会ジャスティン・ウェルビー
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