Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
英語お宝情報

英語お宝情報(27)中学生の時の楽しい密出国・密入国体験 木下和好

2018年4月22日22時52分 コラムニスト : 木下和好
  • ツイート
印刷
関連タグ:木下和好
英語お宝情報(1):スピーキング脳とリスニング脳

By Dr. K. Kinoshita(木下和好)
YouCanSpeak 開発者・同時通訳者
元NHK TV・ラジオ 英語教授

<外国船に心を惹かれていた>

長崎港の近くで生まれ育った父の影響で、私も物心つく頃から外国船に憧れの気持ちを抱いていた。世界遺産に登録された三保の松原が遊び場だった私は、駿河湾を往来する外国船を浜辺に寝そべって見つめることが多かった。特に清水港から海外のどこかに向かって水平線に消えていく船に、気持ちが引き寄せられた。それがきっかけで小6から独学で英会話の学びを始め、また中1で米国人宣教師に出会い、本場の生の英語の習得に励んだ。

英語お宝情報(27)中学生の時の楽しい密出国・密入国体験 木下和好

小学校5年の時、父の転職に伴い、三保の松原から清水港に近い場所に引っ越した。三保の松原からは、何百メートル、あるいは何キロも離れた所を航行する外国船を眺めていたが、清水港に行くと、手の届く所に外国船が停泊していて、見るだけで心の高まりを覚えた。

<友達5~6人と清水港で外国船に潜入>

それで、私はよく1人で清水港まで歩いていき、外国船を眺め、船員たちの様子を観察し、彼らはここからどこに向かっていくのだろうと思いながら、その雰囲気を楽しんだ。外国船に興味を抱いていたのは私だけではなかったようだ。中学2~3年だったある日、友達5~6人と放課後遊んでいたとき、誰が言い出したわけでもなかったが、港に足が向き、岸壁に沿って散策し始めた。

その日も外国の貨物船が停泊していた。見上げると、数人の船員が甲板で仕事をしていた。早速大きな声で船員に英語で話し掛けると、その内の1人が手を大きく振り、階段を上がってくるようにと合図した。それで私たち中学生は興奮して一気に駆け上がり、船に乗り込んだ。

英語お宝情報(27)中学生の時の楽しい密出国・密入国体験 木下和好

船員たちはレコードで学んだ英語、あるいは米国人宣教師の英語とは少し違う英語を話していたような気がする。すなわち発音にかなりの特徴があった。でも、私にとって彼らの出身国はどうでもよかった。英語が通じること、そして外国船の中にいるという事実だけで、私の心はワクワクしていた。あえて「Where are you from?(どの国から来たのですか)」という質問はしなかった。

停泊していたのは貨物船だったので華やかさはなかったが、船員はエンジン室、寝室、食堂などいろいろな場所を見せてくれた。また、食堂では軽食みたいなものを食べさせてくれた。親切な船員がいるものだと感心した。手招きしてくれた船員だけでなく、他の船員たちも皆親切だった。私はなんだか世界旅行をしているような気分になり、時間がたつのを忘れてしまった。

よく考えると、大の大人が中学生を子ども扱いすることなく対等な立場で招き入れ、船内ツアーをしてくれることはある種異常なことではあった。でも何カ月も海を航行していると、同乗の船員以外の人との出会いが恋しくなり、誰でもよいから会話をしたいという気持ちが強かったのだろうと思う。

特に日本に寄港したときは、人を見かけても言葉が通じないケースが多いので、目の前に現れた人たちが頼りにならない中学生であっても、言葉が通じる人がそこにいれば、親しく会話をしたい気持ちになったのも当然だろう。

<下船と同時に税関に連行された>

船内に1時間いたのか、あるいは2時間いたのかよく覚えていないが、時間はあっという間にたち、いよいよ船員たちに別れを告げ、下船する時が来た。階段を降りようとすると、下に2~3人の大人が怖い顔をして私たちを待っていた。最初、彼らがどういう人たちなのか見当がつかなかったが、私たちは全員港の一角にある税関に連れて行かれた。

何が何だか分からなかったが、彼らが怒っていたことだけは確かだった。また、誰が私たちのことを密告したのかも分からなかった。おもむろに税関職員の1人が言った。「君たちは誰の許可を得て外国船の中に入ったのかね?君たちのしたことは密出国・密入国と同じなんだよ。外国船は日本の港に停泊していても、船内は外国と同じなんだよ」と。

どうやら私たちは無知の故に法律に触れることをしてしまったようだ。私は「招かれたので乗船した」と言ったものの、怖くてそれ以上何も言えなかった。

英語お宝情報(27)中学生の時の楽しい密出国・密入国体験 木下和好

<怖くて船員と英語で話したことも黙っていた>

税関職員は続けて言った。「ところで君たち中学生は本当に船員と話をしたのかね。彼らは日本語が話せないはずだよ。君たちも英語が話せるわけではないだろうに」と。友達の1人が「木下が通訳してくれた」と小さな声で言ったが、税関職員はそれをたわごとのように無視し、無謀なことをした中学生たちだと言わんばかりに、私たちをにらみつけた。

私は、日本の中学生が英語を話せるはずがないと決めつけた税関職員の言葉にショックを受けたが、自分は英語が話せると主張したらもっと怒られると思い、黙っていた。税関職員は言いたいことだけ言い、数分で私たちを解放してくれた。

<注意で済んだので、良い思い出となった>

税関に連行されたときのショックは大きかったが、幸い罰則もなく、学校にも通報されることもなかったので、船内ツアーは有意義で楽しい思い出となった。

私は世界中を旅行したいという思いから英語を独学で学び始め、また、宣教師との出会いでレベルアップを図ってきたのだが、英語が話せると外国が自分の所まで来てくれることを実感し、私の世界旅行はその時すでに始まっていたような気がした。税関職員に怒られた後も、清水港によく出掛けていき、外国船を眺めたり、船員といろいろな話をした。ただ停泊中の外国船に許可なく乗り込むことは2度としなかった。

英語スピーキング上達プログラムはこちら。

<<前回へ     次回へ>>

◇

木下和好

木下和好

(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

木下和好氏の書籍のご注文は、全国の書店、またはAmazonにて。

【公式】YouCanSpeak® 1977年から英語指導一筋・英語スピーキングに特化したオンラインプログラム

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:木下和好
  • ツイート

関連記事

  • 英語お宝情報(26)子どもの効果的英語学習法・その1 木下和好

  • 英語お宝情報(25)日本で枝分かれした英単語「トロッコ vs トラック」「バレー vs ボレー」 木下和好

  • 英語お宝情報(24)インド人青年と中学生の友情 木下和好

  • 英語お宝情報(23)子どもの英語学習は日本語確立後がよいのか? 木下和好

  • 英語お宝情報(22)エールを送ることはできない! 木下和好

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月9日):カンボジア ポル・ポトの迫害を乗り越えた西チャム族のために祈ろう

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.