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故・吉田一行牧師の遺言 込堂一博

2018年3月23日16時41分 コラムニスト : 込堂一博
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この3月3日夜、北海道茅部郡森町にある森福音キリスト教会グリーンヒルチャペルの吉田一行牧師が、すい臓がんのため71歳で天に召された。吉田牧師とは、青年時代からの良き友人であったので、悲しみと寂寥(せきりょう)感が強い。

吉田一行牧師は、1947年2月北海道の日高三石町で誕生、3歳の時に両親が離婚し、実弟とも生き別れ、母子家庭で育った。苫小牧西高等学校卒業後、雪印乳業・苫小牧工場に入社。生きる目的を模索していた19歳の1966年8月、静内町の天幕伝道でキリストの福音を初めて聞き、その日にキリストを受け入れ信じた。

ほぼ同時に、この素晴らしい福音を人々に伝えて生涯をささげたいという志を与えられ、北海道聖書学院に入学。卒業後、森福音キリスト教会牧師に就任、1974年に三十尾眞喜子姉と結婚、翌年「こひつじの園」を開園し、キリスト教主義の保育園として地域社会に仕えた。3男2女に恵まれ、1998年には、青少年伝道を視野に、地方としては非常に珍しい体育館付きのグリーンヒルチャペルを献堂した。

故・吉田一行牧師の遺言 込堂一博
駒ヶ岳をバックにしたグリーンヒルチャペル全景

一昨年7月、後任牧師を迎え、アドバイザー牧師に就任。長年健康が守られていたが、昨年7月に突然すい臓がんステージ3と告知され、今後の治療について3つの提示が医師からされた。いずれも延命治療にすぎないことが分かり、抗がん剤治療を受けず、地元のクリニックで、その時の症状に対して処方してもらうことを決断した。

吉田牧師は、突然のがん告知も、愛する者を鞭打つ訓練、主に愛されているしるしとして肯定的に受け止めて闘病生活に入った。まだ体力のあった昨年夏ごろには、ご夫妻で親しい友人たち、教会を訪れ、交わりの時を持った。わが家にも2回ほど来てくださった。昨年の9月3日の森福音キリスト教会開拓50周年記念礼拝では、「みことばに生きる」と題して力強く説教されたという。

故・吉田一行牧師の遺言 込堂一博
在りし日の吉田一行牧師

昨年末からは、極度に衰弱して、自宅居間にベッドを置き、夫人の献身的介護のもと在宅治療を続けた。しかし、2月28日に71歳の誕生日を迎えた4日後、家族に見守られて安らかに召された。1週間後の3月10日、教会付属の体育館で「召天式」が執り行われた。祭壇は、ご子息の手作りの木製の十字架を中心に、天国をイメージしたというお花で飾られた素朴で印象的なものであった。式場には、吉田師と親交のあった多くの会葬者で溢れ、地方伝道に46年間生涯をささげた故人を追悼した。

故吉田牧師は、「ひたむき」「素朴」「フレンドリー」の言葉が、ぴったり似あう器だった。イエス・キリストの愛で、家族、教会員、友人、隣人を愛された。出会った人には誰でも「もう一度会いたい」と思わせる人だった。

召される10日ほど前、見舞いに行き、手を握って祈ることができた。その居間の壁に、吉田牧師が50歳の時、夫人と共に撮った写真が額に入れて飾られていた。その写真の横に、実篤の次のことばが添えられていた。「君は君 我は我也 されど仲よき」と。

故・吉田一行牧師の遺言 込堂一博
木製の十字架を中心に花畑をイメージした祭壇

その「召天式」で、故人が召される約1カ月前に書いた、会葬者への最後の手紙(遺言)が配布されたので、その全文を引用する。

故吉田一行牧師から皆様へのご挨拶

本日は、私の葬儀のためにご参列下さってありがとうございます。私はこの町に来て46年間過ぎました。私はこの町が大好きです。そして、この46年間の中でこんな私のために、親しくし長くお付き合い下さった方々に感謝します。

私がこの町に存在した理由は、ただ主イエス・キリストの福音を伝えることです。充分にその使命を果たしたとは思っていません。しかし、その使命に生きて来たことは事実です。現在の男性の平均寿命までは到達していませんが、71年間生かされたことは、とても感謝です。私達イエス・キリストを信じる者にとって、永遠の滅びではなく、永遠の命の約束が与えられています。その永遠の命に至る条件は、天地万物を創造されたこの真の愛の神がおられることを信じ認める事、そして、その愛の神が罪の結果である永遠の滅びに至る私たちのために、全く罪のない最愛のひとり子であられるイエス・キリストを私たちの罪のかわりに犠牲として十字架に架けてくださいました。その御子イエス・キリストの十字架の身代わりの死を私自身の罪のためであったと信じ、神の前に悔い改めて「ごめんなさい!」と素直に告白する事です。

この事実を単純に信じ、受け入れるだけで、あなたも永遠の命を持つ事ができます。そしてイエス・キリストが死から3日目によみがえったと同じ命をもって、喜びと希望に満ちた確信のある人生を送る事ができるのです。私がこの町に来て、皆様にお伝えしたかった事は、この福音です。出会った方々に、この事を明確に伝えられなかった事を今も残念に思っています。もし、私の事を思い出す機会があったら、この事をしっかりと心に留めて下さい。そして私の死を決して泣かないでください。私は一番すばらしい死もなく、苦しみも叫ぶ事もない天の御国に行く事が定められています。残された者にとっては悲しみですが、でも、私は一番すばらしい所に行って皆様との再会を待っています。

これが私の皆様への最後のメッセージです。聖書の神様の約束は決して私達を裏切る事はありません。心からこの事を信じる事をお勧めします。

2018年2月8日(木)

◇

込堂一博

込堂一博

(こみどう・かずひろ)

北海道室蘭市生まれ。聖書神学舎卒業。屯田キリスト教会協力牧師、三浦綾子読書会相談役。著書に『三浦綾子100の遺言』『人生の先にある確かな希望(天のふるさと)』『三浦文学の魅力と底力』『終わりの時代の真の希望とは』他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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