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日々是ハレルヤ

日々是ハレルヤ(6)虹は何色ですか? 横坂剛比古

2017年9月18日06時58分 コラムニスト : 横坂剛比古
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関連タグ:横坂剛比古

主の御名をあがめます。

マロです。週の初めの月曜日、ずいぶん涼しくなってきました。夜になると、虫の音が心地よいですよね。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますから、まだ暑い日もあるでしょうが、夏の残り香、味わっていきたいですね。さて、今日もゆるゆると始めてまいりましょう。

先日、認識論の本を読んでいたのですが、「言語の違いによって世界の認識は変わる」と書いてありました。どういうことかといえば、例えば虹です。

日本では「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」と、虹は7色ということになっていますが、実は虹を7色と認識するのは日本など、ごく少数です。アメリカ人は「赤・橙・黄・緑・青・紫」と、藍色が抜けて6色として虹を認識しています。これは日本人は青と藍色を別の色として認識しているけれど、アメリカ人は同じ色だと思っているということです。

というのも、「藍色」を翻訳する時にふさわしい言葉が英語にはないのです。強いていえば「indigo blue」になりますが、「blue」という語が入ってしまっている通り、これはあくまで青の一種でしかないのです。「藍色」という言葉がないから、アメリカ人には「藍色」を認識できないのです。

他の国に行けば、虹を5色とする国、4色とする国、極端な例では「赤・青」の2色という国もあります。反対に、8色とする国もあるそうです。人の目の色認識能力は人種によってほとんど差はありませんから、この虹の色の認識の相違は「言葉」によるものです。

この季節は毎晩、虫の音が「コロコロリンリン」と耳に沁みますが、実は虫の音を「これはコオロギだ」とか「これはスズムシだ」とか区別するのもまた日本人特有の感性なんだそうです。僕がアメリカにいた頃、確かに周りのアメリカ人たちはこれらの声をみんな「buggy noise」とひとくくりにしていました。「ミンミンジージー」鳴くセミも、「コロコロリンリン」鳴く秋の虫も、全部ひとからげに「buggy noise」です。彼らは虫の音から季節の変化を感じ取ることはしません。

これは日本語に擬音語や擬態語、いわゆるオノマトペが非常に多いからだとされています。虫の音を聴いて「コロコロ」とか「リンリン」とか「ミンミン」とか「ツクツクホーシ」とか、その音を言葉に置き換えるのがとてもやりやすいんです、日本語は。そうやって言葉になっているから、「夜に虫がリンリン言い出したら秋だよ」とか、そういう知識を伝達することができる。それで日本人は虫の音で季節を把握できるのです。

こう考えると、日本での福音宣教の難しさもこの「言葉」にあるとも思えてきます。「GOD」という英単語はもちろん「神」と訳されますが、「GOD」が意味する存在と、「神」の意味する存在は、実は同じものではないのです。「GOD」が唯一絶対の神を示すのに対して、「神」は「目には見えないけれど力や意思を持った存在全般」を示します。日本では「式神(しきがみ)」といって、人間の下について人間に使われる存在にさえ「神」という語を用いたりします。

「神」の定義があまりにも曖昧(あいまい)なんですね、日本語においては。だから安易に「神を信じましょう」とやってしまうと、「それはもう信じているし、いつも一緒に暮らしているよ」みたいな反応が返ってきたりしてしまうのです。言葉が違うから、会話がすれ違っているんです、大げさに言えば。

「言葉の相違」と言えば、クリスチャンが思い起こすのは、創世記に書いてあるバベルの塔のエピソードではないでしょうか。人間が「天まで届く塔」を造ろうとして神様の怒りに触れ、言語をバラバラにされたというこの話が、現在、地球上に何千もの言語が存在し、そして互いに通じ合わないことの理由だとされています。このことを虹の話と併(あわ)せ考えれば、神様がバラバラにしたのは言葉だけではなく、世界の認識方法もだ、ということになります。当然、神様の認識方法さえ違ってしまったわけです。

学生時代に英語やドイツ語を学んだとき、先生に、「外国語を学ぶことは、その国の文化を学ぶことだ。文化を知らずに言葉だけ覚えても意味はない」と言われました。実際にしばらくアメリカに暮らしてみて、そのことは痛感させられました。

アメリカ人に「虫の音を鑑賞する会をやりましょう」なんて言っても変な顔をされるだけで、誰も来ません。まず虫の音が季節によって違うこと、それは美しいこと、コオロギの声、スズムシの声、そういうことをある程度教えてあげてから、「では鑑賞しましょう」とやらなければ、誰も興味を持ってくれないでしょう。

福音宣教も同じこと。いきなり日本で「神様を信じましょう」と言ったって、難しいんです。日本の言葉で、日本の文化に合わせてゆっくりと説明して、興味を持ってもらわなければ、誰も信じてはくれません。ただ翻訳してもダメなんです。そこにある認識や文化の違いまでちゃんと伝えないといけないんです。

また今回も長めになってしまいましたが、疲れませんか、大丈夫ですか。虹を見ながら、というのはなかなかタイミングが難しいですが、「Over the Rainbow」なんかをBGMに読んでいただけると嬉しいなと思います。いろいろな人が歌っていますが、僕はRay Charlesのバージョンをお勧めします。盲目の彼がどうやって「虹」のイメージをあんなにまでふくらませて歌うことができたのか、あの歌を聴くたびに不思議だなあ、と思うのです。見えていないはずなのに、誰よりも豊かに「虹」を表現している。神様は彼に特別な「言語」と「認識」を与えたのかもしれませんね。

それではまたいずれ。主にありて。マロでした。

◇

横坂剛比古

横坂剛比古

(よこさか・たけひこ)

1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒、バークリー音大CWP卒。作曲家、ベーシスト、行政書士、コラムニスト、WEBディレクターなどなど、神様の導くままに生きていたらムカデのように何足ものワラジを履くようになってしまったクリスチャン。上馬キリスト教会ツイッター「中の人・まじめ担当」。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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