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主の恵みは十分なり 穂森幸一(82)

2017年4月7日07時34分 コラムニスト : 穂森幸一
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「しかし、主は、『わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである』と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう」(Ⅱコリント12:9)

先日、サウジアラビアの国王が日本を訪問しました。随員が2千人だとか、都内の一流ホテルのVIPルームは全て貸り切られたとか、高級ハイヤーが足りなくて、関西からも駆けつけたとか、派手なニュースがテレビで取り上げられていました。中東の産油国の王様が来日されるわけですから、日常とは違う騒ぎがあっても当然かもしれません。

王様の真意は、日本に来て派手なことをして注目を集めるとかいうことではなかったようです。「日本の技術を取り入れたい」と語っておられるのが、テレビでも紹介されていました。

実は現在、中東の産油国は大変深刻な状況に直面しているようです。豊富な原油のおかげで、税金はなし、教育費、医療費は無料、結婚すれば住宅も提供されるし、国から生活費まで支給されるというのですから、私たちから見たら、まるで夢のような生活です。ところが、この資源もいつまでも続くものではないし、原油の取引価格が乱高下することで、経済に不安定な要素も生まれ、国家の赤字も大きくなっているというのです。だから、指導者たちは将来のことを考えたら、心配で仕方がないのです。

もう1つの深刻な問題は、「国民の働き方が分からないことだ」と言われます。何もしなくても、国家から生活費が支給されるし、必要な労働は外国から出稼ぎに来ている人々が全てやってくれます。このような状況に慣らされた国民に、将来の不安を訴えても届かないし、石油に依存しない生き方を提案しても、どうやっていったらいいのか分からないのです。

日本は、資源のない国にもかかわらず、勤勉に働き、知恵を出して新しい技術を生み出すことで戦後、廃土化した国土を復興させ、経済大国になっています。この日本から何かを学びたいと思って、中東の産油国の方々が来られるのです。

私は30年前にイスラエル旅行に行くとき、タイのバンコク、バーレイン経由で向かいました。中東に足を踏み入れて驚いたことは、水の値段がガソリンよりも高いということでした。ところが、現地の人は次のように話してくれました。「君は砂漠を旅行したことがあるか。砂漠では水がなければ死んでしまう。いくら喉が渇いてもガソリンは飲めないよ。だから、水のほうがガソリンよりも値打ちがあるのは当然のことだ」。毎日、風呂に入り、水を当たり前のように「湯水のごとく」使っていた自分の生活が、中東では非常識なのだと学びました。

南太平洋にあるナウルは、小さな島国ですが、リン鉱石の資源に恵まれ、豊かな国でした。教育費、医療費は全て無料で、国民全てが国から給料をもらうという、何ともうらやましい環境でした。ナウル航空の定期便が鹿児島に飛んで来ていた時期もありました。ところが、リン鉱石を取りつくしてしまったとき、国家財政が破綻し、人々は悲惨な状況になります。

本来なら、南の島ですから、人々は釣りをしたりしながらのんびりと暮らせたはずなのですが、資源のおかげで生活のリズムが乱れてしまったのです。

資源国の惨状は、世界各地いくらでも捜すことができます。私の中にも十分な資産があれば、何か業績を上げることができたかもしれないという思いがあります。しかし、足りないのは、お金ではなくて私の努力であり、祈りであり、知恵なのだと示されます。

動物の中で勤勉に働く代表として、よくリスが挙げられます。リスは夏から秋にかけて、木の実を運び、木の穴に貯蔵し、土に穴を掘り、土の中に蓄えることもあります。やがて厳しい冬が来て、食べ物が不足したときに、土から掘り出して食べるのです。でも、蓄えたものを忘れることがあるそうです。やがて土の中の木の実は芽を出し、やがて1本の大きな木に成長していくのです。リスの勤勉さは森作りにも役立っています。

主の祈りの中に、「私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください」(マタイ6:11)という一節があります。十分なストックの上に胡坐(あぐら)をかくのではなく、日ごとに祈り求めていく生き方の中に信仰の成長があると思います。

仏教の中でも曹洞宗の本山、永平寺の修業は大変厳しいといわれています。毎朝3時の起床、読経、座禅、清掃などの修業が続くそうです。聞いただけでも大変だなあと思いますが、この修行の指導をしておられる僧侶が意外なことを話されたことがあります。

「世間の生き方に比べれば、お寺の修業はたいしたことはありません。修業にはリズムがあり、そこに自分の体が慣れていくと、全然苦痛でなくなり、むしろ楽に感じるのです。何にも特別に考えなくても、そこに身を委ねるだけです。ところが、この社会で生きるとなると、人間関係に悩み、支払いに苦労し、考え悩むことの連続です」

私たちも人生の嵐の中でもまれながら、必死に主の導きを祈り、日ごとの糧を求める生き方を地道に続けていくときに、やがて宣教の成果が表れることを信じます。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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