トランプ大統領に対する判断は時期尚早 教皇「様子を見守る必要ある」

2017年1月27日22時33分 翻訳者 : 山本正浩 印刷
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+ローマ教皇フランシスコ
ローマ教皇フランシスコ(写真:Pixabay)
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ローマ教皇フランシスコは、ポピュリズム(大衆迎合主義)の台頭や、ヒトラーのような支配者が権力を振るう危機に対して注意を呼び掛ける一方、米国のドナルド・トランプ新大統領に関して早急な判断を下さないよう促した。

教皇は22日、スペインの主要日刊紙「エル・パイス」に掲載されたインタビューの中で、トランプ氏に関する見解を述べるのはまだ時期尚早だとして、今後の政策を見守っていく考えを示した。

その一方で、1930年代と同じ過ちを繰り返してはならないと語り、ポピュリズムを警戒するよう欧州の人々に呼び掛けた。欧州では当時、人々が政治経済の危機的状況を打開する「救世主」に期待を寄せたものの、結果的にそれが第2次世界大戦につながってしまった経緯がある。

「危機感が恐れと不安を誘発しました。思うに、欧州におけるポピュリズムの最も顕著な事例は、1933年のドイツです。民衆は危機感に埋れ、自分たちの本来の姿を探し求めました。その探求は、カリスマ的な指導者(ヒトラー)が現れ、欧州の人々に本来の姿を取り戻させると約束した時まで続きました。ところがヒトラーは、人々に歪んだ自己像を見せたのです。その後どうなったかは、誰もが知るところです」

「危機に際すると、人は判断力を失ってしまいます。私は繰り返しそう語ってきました。判断力を失いやすいからこそ、私はいつもこう言うのです。皆で話し合いなさい、互いに語り合いなさい」と、教皇は続けた。

20日の大統領就任式後、教皇はトランプ氏に勧めの言葉を述べ、道徳的価値観からそれず、在任期間中、貧民や社会的弱者を顧みるよう求めた。

しかし22日には、「様子を見守る必要があると思います。私は先走ったり、誰かに関して未熟な判断を下したりしたくありません」とコメント。「彼がどのように行動し、何をするかを見極めた後に、私は意見を述べることにします。何も起きていないのに一喜一憂するのは、賢明とはいえません。そのようなことをするのは、災いが起こると触れ回る預言者と同じです」と教皇は述べた。

教皇は米大統領選の期間中、トランプ氏が不法移民を国外追放し、メキシコとの国境沿いに壁を築くという政策を掲げていたことに関して、「壁を築くことばかり考え、橋を架けようとしない人は、壁の場所のいかんにかかわらずキリスト教徒ではありません。そのような行為は福音ではないからです」と語っていた。

トランプ氏の就任後、教皇はローマ教皇庁(バチカン)からメッセージを発し、心の込もったあいさつを伝えていた。

「重大な人道的危機のただ中で人類が苦しめられ、先見の明があり、統一された政治的対応が求められる時代にあって、あなた(トランプ氏)の決断が、歴史の中で米国人がつくり上げてきた霊的かつ倫理的価値観によって豊かに導かれるよう、私は祈ります。また米国が、世界中の人々の尊厳と自由の発展に寄与することを祈ります」

教皇はまた、「あなたのリーダーシップの下で、貧しい人々、社会的弱者、ラザロのような恵まれない人々を思いやることによって、何よりも米国の道徳的資質が発展し続けますように」と述べていた。

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