インドで「オリッサ州の殉教者の日」 教会と市民社会が正義を求める

2016年9月2日19時22分 記者 : 行本尚史 印刷
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2008年の暴動で破壊されたカンダマル地区の教会

インド東部のオリッサ州にあるカトリックの共同体が8月30日、キリスト教徒に対する2008年の大虐殺を覚えて「殉教者の日」を守った。バチカン放送局英語版がカトリックのニュースメディア「フィデス通信」からの情報として31日に報じた。

フィデス通信によると、オリッサ州の教会や市民社会フォーラムは、この機会に1組の要求を発表した。それには警察と司法の徹底的で独立した調査、教会や人道組織を含む十分な賠償、暴力に関わっていた政府の役人や警察を起訴すること、今もなお投獄されている7人の無実のキリスト教徒を釈放すること、カンダマル地区で活動している宗教狂信主義の勢力に対する適切な行動、少数者の保護のための主要な計画を実施すること、保健や教育、通信にもっと焦点を当てること、そして失業の諸問題に取り組むことが含まれていた。

同地のカトリック教会は、とりわけカンダマル地区における大虐殺で命を失った101人を超える人たちの犠牲を覚えて、毎年8月30日を「殉教者の日」として守っている。2008年のこの暴力は、8500軒の家屋や395の教会の破壊も引き起こしたが、その一方でキリスト教徒の避難民は、自分たちの村々から永久に追放され、その数は5万6千人を超えた。

これらの犠牲者たちのための正義の問題は、8年たった今でも未解決だ。カンダマル地区にあるバリギューダで行われた大規模なデモには1万5千人が参加し、出席者たちは州レベルで少数者たちのための委員会を設置することを要求した。

参加者たちの1人で、少数者たちの権利のための運動家であるジュガル・キショレ・ランジット氏は、「カンダマルでは、憲法による制度が完全に機能しなくなった」と語った。一方、オリッサ州議会の議員であるスリ・ジェイコブ・プラドハン氏は、「権利や自由を満喫していない市民がいるのであれば、独立の日のお祝いは茶番劇だ」と述べ、「州政府がカンダマルの大虐殺に関する調査委員会の成果を公表しないのは恥ずべきことだ」と語った。

抗議をした人たちは団結して「カーストや宗教に基づいて地域の共同体を分断する勢力を打ち負かす」ことを求めたが、オリッサ州政府は、住居を追われた部族のキリスト教徒の家族たちに対し、森林の土地の区画を提供するという条項を遵守しなかった。

暴力から8年たったカンダマル地区では、幾つかの変化があったものの、生き残った人たちの正義はいまだに行われていない。バリギューダの市民や宗教の指導者たちは、正義と平和、そして調和を推進するよう州政府に求める宣言文とアピール文に署名した。

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