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クリスマス

【クリスマスメッセージ】世界で初めのクリスマス-難民生活と幼児大量虐殺のただ中で- 宮村武夫

2015年12月25日07時57分 執筆者 : 宮村武夫
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関連タグ:クリスマス宮村武夫

世界で初めのクリスマス-難民生活と幼児大量虐殺のただ中で- マタイ2:13~18

人間の悲惨な状態を、詩篇をはじめ聖書は、驚くほど率直に描いています。しかしともすれば、その事実は無視されがちです。

例えば、クリスマスの出来事についても、マタイの福音書2章1~12節で私たちがよく知る、幼子イエスの誕生と東方の博士たちの訪問の場面にのみ焦点が当てられ、美しい生誕劇の一場面として各地で演じられます。

しかし2章13節以下は、1~12節と切り離せません。東方の博士たちが帰っていった後、ヨセフとマリヤ夫妻は、幼子イエスを連れ、難民としてエジプトに逃れて行かねばならなかったのです。

さらに3人が、ベツレヘムからエジプトへ逃れた後、ベツレヘムと近辺の2歳以下の男の子を一人残らず、ヘロデは殺害させたと報じています。そうです、世界で最初のクリスマスは、こうした悲惨な出来事と切り離されずに現実になったのです。

今日も、内外の悲惨なニュースを耳にし、目にしています。これは、何も今年特別なことでなく、初めのクリスマス以来歴史を一貫している現実です。

そこで、初めのクリスマスの描写で軽視されがちな場面を注意し、今年のクリスマスの全体像を受け止めたいのです。

幼子イエスと家族、難民生活を始める マタイ2:13~15

マタイ2章13節の前半、「彼らが帰って行ったとき、見よ、主の使いが夢でヨセフに現れて言った」と、2章1~12節の場面に匹敵する重要な出来事の展開を指し示しています。そうです、「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい」と、難民生活の始まりを端的に描きます。この緊急事態の背後には、「ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています」と、権力者が自己防御のためには、いかなる犠牲をも厭(いと)わない異常な殺意が存在します。

この事態の中で、ヨセフの応答は敏速です。「ヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちの」(マタイ2:14)くのです。「夜のうちに」と、朝まで待てない切迫した事態が伝わってきます。この敏速な行動こそ、強力な権力者の横暴な行動に、弱者がなお対抗できる唯一の手段です。

幼児大量虐殺 マタイ2:16~18

「この幼子を捜し出して殺そう」とするヘロデの恐ろしい殺意は、弱い立場にある家族に、「夜のうちに」すべてを捨てて、出立する難民生活を余儀なくさせたばかりではありません。

難民となった家族に勝るとも劣らない悲惨な状況が、後に残った人々を襲ったのです。

なんとヘロデは、その後、「人をやって、ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた」のです。その暴虐な行動の動機は、「博士たちにだまされたことがわかると、非常におこって、人をやって」と、どこまでも自分勝手なものです。「だまそう」としたのは、「恐れ惑」(マタイ2:3)いの中で、「私も行って拝むから」(2:8)と偽ったヘロデ自身です。

さらにヘロデの幼児大量虐殺の方法には、権力者たちのやり方が典型的に表れています。

「人をやって」と自らは手を少しも汚さず、現場に派遣した兵士たちに「殺させた」のです。虐殺を強いられた兵士たちのその後については、アフガンの戦場から帰還した兵士たちが母国に帰国後、日常生活にスムーズに戻れず苦しんでいるとの報道に見るように、察しがつきます。

「ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた」と、「ひとり残らず」に、ヘロデの残虐さの不気味さが伝わってきます。また「その年齢は博士たちから突き止めておいた時間から割り出したのである」と、ヘロデが組織力や知能を徹底して用いて、自己防衛と野望を果たす様が浮かび上がってきます。あたかも、今日の巨大な軍事産業への発展を予表させるものです。

初めのクリスマス、なお私たちの今年のクリスマス

初めのクリスマスも今年のクリスマスも、場面の一面だけを見るのでなく全体像を見るならば、そこには苦悩と喜びが両立する事実が明らかになります。

難民は、人間が本来旅人であることを、苦悩に満ちた極端な形で指し示しています。

アブラハムが父の家を離れ、旅立ったように(創世記12:1~3)、人間・私たちは、本来、「旅人であり寄留者」(Ⅰペテロ2:11)なのです。私たちがどのように安定した定住者と見えても、「私たちの国籍は天にあ」る一事を忘れるなら(ピリピ3:20)、落とし穴に陥る危険があります。

幼児虐殺は、幼児の死の事実と悲しみを、極端な形で指し示しています。さらに幼児の死は、本来死ぬべき存在としての人間・私の実状を指し示しています。

マタイ2:13~18は、極端な姿であっても、被造物全体のうめき(ローマ8:18~25)に通ずる、人間・私の実像を指し示しており、これを軽視まして無視しては、幼子の誕生・クリスマスの意味を十二分には受け止められないのです。

うめきを直視する時、その現実の中でなお幼子の誕生、十字架の死、復活、聖霊(ご自身)降臨がもたらす喜びが伝わってきます。うめきを無視する、うめきを知らない点が、真のクリスマスを迎える妨げとなっているのではないでしょうか。

◇

宮村武夫

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部(組織神学)修了。宇都宮キリスト集会牧師、沖縄名護チャペル協力宣教師。2014年4月からクリスチャントゥデイ編集長。

関連タグ:クリスマス宮村武夫
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