大地震後「不確かさと恐怖でいっぱい」 ネパール教会協議会総幹事

2015年4月30日19時31分 記者 : 行本尚史 印刷
+大地震後「不確かさと恐怖でいっぱい」 ネパール教会協議会総幹事
ネパール大地震で倒壊した建物(写真:Kurish Dulal)

ネパール教会協議会(NCCN)のK・B・ロカヤ総幹事は、NCCNが加盟しているアジアキリスト教協議会(CCA)の広報担当者であるスーザン・ジェイコブ氏宛てに、CCAから寄せられていた震災についての心配や祈りに感謝の意を表す書簡を送付した。ジェイコブ氏が29日にフェイスブックで明らかにした。

書簡の日付は書かれていないものの、ロカヤ総幹事は「私たちはみな無事だ」とNCCNスタッフの無事を報告。「世界中からたくさんの援助が来ている。しかし、政府の無能さや準備のなさのために、援助や救援は緊急に(それらを)必要としている人々に届いていない」と述べた。

ロカヤ総幹事は、「援助は問題ではない。分配のメカニズムが問題だ」と指摘。「人々は今日やっと動き出したばかりで、まだテント暮らしだ。カトマンズ全体と、そして私が思うに他の多くの地域で、人々はテントや自宅の外のビニールのカバーの下で暮らしている」と現況を伝えた。

この書簡は、CCAのヘンリエッテ・フタバラト・レバング総幹事とマシューズ・ジョージ・チュナカラ次期総幹事がロカヤ総幹事に宛てた牧会書簡に対して返答したもの。レバング総幹事とチュナカラ次期総幹事は、その書簡の中で、大地震の知らせを聞いて「衝撃を受けた」と述べ、「深い同情」を表し、被災者のために神の恵みを求める祈りを記していた。

CCAが送ったこの書簡などによると、ロカヤ総幹事は広報担当者のジェイコブ氏に電話で、地震により膨大(ぼうだい)な被害があったことを伝え、余震を恐れてみな屋外で待機していると話したという。

レバング総幹事とチュナカラ次期総幹事はその書簡の文末で、新約聖書から、ヨハネの黙示録21章4節「彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである」を引用し、神の確証を思い起こすよう呼び掛けた。

ロカヤ総幹事は、CCAとインド教会協議会(NCCI)、米国合同教会(UCC)とキリストの教会(ディサイプルズ・オブ・クライスト)がつくる「グローバル・ミニストリーズ(世界宣教委員会)」などにそれぞれ宛てた別々の書簡の中で、震災による死者が約5000人に上り、新たな遺体が発見されるにつれて、さらに死者が増えると予想されると記した。

ロカヤ総幹事によると、首都カトマンズのある教会が倒壊し、土曜礼拝の間に少なくとも26人が死亡した。他の教会の被害情報についても入り始めており、「教会にどれだけの被害が出たのか、またクリスチャンの死者数を正確に言うのはまだ時期尚早だ」という。

CCAとグローバル・ミニストリーズ宛ての書簡では、「今、友人たちはただ、生き埋めになった人たちのために、もっと速い救援活動ができるように祈ることしかできない」と記し、「電気も、水も、店も、インターネットへのアクセスもない。通信が非常に乏しい」と付け加えた。現地では、メディアが、医薬品や食料、テント、水、電気の不足や冷気などによる死亡や疫病に警告を発しているという。

より多くの情報を得るために、ロカヤ総幹事は、他の教会指導者たちと会議や協議を始めており、ネパール中部のゴルカ郡や北東部のシンドゥパルチョーク郡、中部のヌワコット郡、カトマンズ渓谷などの地域で、多くの教会が損壊し、多くの人々が亡くなったと聞いたという。

ロカヤ総幹事は、NCCNは救援や援助で他の教会組織と共に活動し協力できるとし、「今はただ祈り続けてください。依然として不確かさと恐怖でいっぱいだから」と述べた。

一方、グローバル・ミニストリーズに宛てた書簡では、地震で倒壊した宿泊施設の経営者の都合により、救援活動が地震発生後すぐに行えなかった事例を紹介。現地の報道によると、首都カトマンズの国立バス公園近くでは、多くの宿泊施設が倒壊し、約350人ががれきの中に閉じ込められているとみられている。しかし、政府が補償を約束するまで、宿泊施設の経営者が救援活動を始めさせず、救援活動は地震発生から3日後にやっと始まったばかりだという。

ロカヤ総幹事は、「なんて馬鹿げたことだ!救援がすぐに始まっていたら多くの人たちは助かっただろうに、たぶん生き埋めになった人たちはみな既に死んでしまっているのだろう」と記し、「これは市場の残酷さを表している」と嘆いた。

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