【書評】ゴスペル界の若きカリスマがつづる『声に出した瞬間あなたを幸運に導く48のことば』

2015年2月9日17時06分 記者 : 竹村恭一 印刷
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ジェンナ著『声に出した瞬間あなたを幸運に導く48のことば―愛と希望のメッセージ』(大和出版、2014年)

人生誰にだって、つらい時、悲しい時、うまくいかない時、怒りたい時・・・そんな時はある。ある時は、そうした感情を態度や言葉に出してしまうことはないだろうか? 聖書には、「口にはいるものは人を汚すことはない。かえって、口から出るものが人を汚すのである」(マタイ15:11)という一節がある。思わず不満や感情を口に出してしまいそうな人に、この本の著者は語り掛ける。「ここにある言葉も、ぜひ声に出して言ってみてください」と。

この本のタイトルは、『声に出した瞬間あなたを幸運に導く48のことば―愛と希望のメッセージ』。著者は、2008年に設立し、現在メンバー総数約2000人、全国21拠点あるゴスペルクラブ「NGOゴスペル広場」の代表を務める“ゴスペル界の若きカリスマ” ジェンナさんだ。

初めに、「あなたのネガティブを、ポジティブに変える言葉があります」という言葉から始まる本書。「歌が大好き」な一人の女の子のゴスペルとの出会い、試練、別れ、そして現在の活動に至った経緯をつづりながら、その時々に出会ったゴスペルの歌詞や、その背景となる聖書の言葉を紹介していく。

「ゴスペル」といえば、日本では一つの音楽ジャンルというのが一般的な認識だが、本来は神がイエス・キリスト(本書では英語発音のジーザス・クライスト)を通して語る「最高の知らせ」という意味だ。そして音楽としては、米国の黒人教会(本書ではゴスペル教会と呼ぶ)で歌い継がれている音楽のこと。映画『天使にラブソングを』(原題:Sister Act)や、ミュージカル『ママ・アイ・ウォント・トゥ・シング(Mama, I Want To Sing)』などをきっかけに、日本でも広く知られるようになった。

「でも実は、ゴスペルの本当の魅力というのは、音楽の楽しさよりも、その『言葉』にあるといえます」とジェンナさんは言う。元々彼らはアフリカから奴隷として強制的に移住させられた民族。その後も人種差別という厳しい歴史の中で生まれたこの音楽だが、その歌詞には恨みや復讐的な鼓舞ではなく、希望や励ましを与えるものが多い。

「言葉は『声に出す』ことによって、初めて自分のものになります。読むとか、聞くとか、そんなふうに受け身で知っただけでは、なかなか身につかないもの。だから、ここにある言葉も、ぜひ声に出して言ってみてください」と、ゴスペルの魅力を語る。

実際、ゴスペルは同じような意味の歌詞を繰り返し歌ったり、リードボーカルがアドリブで思い思いの言葉を叫ぶ。この本では、そんなゴスペルから出てくる喜びや励まし、感謝の言葉が9つのテーマごとに紹介されている。その中には、“Oh happy day(なんてハッピーな日)” や “You are precious in my eyes(私は高価で尊い)” “God knows how much I can bear(耐えられる以上の試練は来ない)” など、よく聞くフレーズや聖書の有名な箇所などが散りばめれている。

声に出した瞬間あなたを幸運に導く48のことば―愛と希望のメッセージ』:ジェンナ著、大和出版、2014年3月22日発行、定価1300円(税抜)

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