米教会で従業員が牧師に発砲 牧師も応戦し重症を負わす

2015年1月23日11時52分 記者 : 新庄れい麻 印刷
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(写真:Keary O.)

銃社会と呼ばれる米国では、銃の発砲、乱射、誤射、暴発などの事件が後を絶たない。年間3万人以上が銃によって死亡しているというデータもある。特に、クリスマスから新年を迎える時期、米国各地での銃による事故、事件が相次ぐといい、日本でもNHKが「銃社会アメリカが抱える問題の深刻さを浮き彫りにする」と報じた。

そのような中で、昨年12月30日、米フロリダ州のキリスト教会でも事件が発生した。解雇を言い渡された教会の従業員が腹を立て牧師に発砲。これに対し、牧師も発砲して応戦するという事態に陥った。牧師にけがはなかったが、従業員は銃弾を受けて重症を負い地域医療センターに運ばれたが、容態は安定しているという。

米クリスチャンポストによると、この事件は同州オスセオラ郡のリビング・ウォーター・フェローシップ教会で、朝8時ころに起こった。発砲した従業員は、8年ほど勤務していた保守作業員のベンジャミン・パランガン・ジュニアさんで、応戦したのはテリー・ハウエル牧師だという。何発か発砲したパランガンさんに対し、ハウエル牧師は自身の銃で撃ち返した。数人の教会従業員が事件を目撃しており、教会敷地内にある託児所には約16人の子どもたちがいたが、けが人は出なかった。

ハウエル牧師は、「郡保安官の捜査に全面的に協力する」と述べ、「捜査が完全に終わるまで、教会員は今回の事件に巻き込まれた全ての人のために祈り続ける」とコメントした。パランガンさんも、ハウエル牧師も銃の所持に関しては罪に問われることはないが、パランガンさんには殺意があったとして、退院後に郡刑務所に送られることになっている。加重暴行罪で起訴される予定だという。

この教会には千人ほどの教会員が所属しているが、教会員のひとりであるロバート・クインターナさんは、地元のテレビ局WFTVのインタビューに「このような事件が近所で起きたというだけでも衝撃的なのに、自分の通う教会で起きたというのはとても衝撃的です」と答えている。クインターナさんはまた、「不幸なことに、このような事件は私たちが生きている限り、どこででも起こる可能性がある」とも述べている。事実、牧師が関係する銃事件は、フロリダ州だけでも昨年12月中に2件発生しており、一つの事件では牧師が死亡。また今月20日、もう一つの事件の被害者である牧師の死亡も確認された。

牧師が銃事件の加害者になった今回の事件では、ハウエル牧師は、自己防衛に当たるとして捜査が進められている。銃社会での自己防衛のための銃所持に関しては、キリスト教会の中でも意見が大きく分かれるところだ。あるクリスチャンの銃所有者のサイトでは、個人のアイデンティティとして「第一にクリスチャン、第二に米国人、第三にガン所有者」を掲げ、何百万人ものクリスチャンが銃を使用する狩猟を楽しみ、刑事事件から自身と家族の身を守るため、銃の所有の権利と責任を信じていると述べている。

今回の事件を報じた各ニュースサイトのコメント欄でも、賛成派・反対派それぞれが聖書のみことばを引用し、議論を展開している。「『目には目で、歯には歯で。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。(マタイ5:38〜39) おっと忘れてた。牧師はクリスチャンだから、聖書の言葉になんか注意を払う必要はないね」といった皮肉めいた批判が目立っているようだ。

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<出典> 日本:厚労省、世界:WHOJohn Hopkins CSSE

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