カンタベリー大司教、短期高利貸金業撲滅で新プロジェクト開始

2014年11月19日22時15分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
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ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大司教(写真:英外務省)

カンタベリー大司教は13日、ペイデイローン業者を出し抜くためのプロジェクトを発表した。ペイデイローンとは貸金業の一業態で、返済期限をごく短期に設定したもの。一部の業者では1カ月間の借入にかかる利息が25%、年利に直すと1000%を超える。

ジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大司教は、「To Your Credit (あなたのクレジットへ)」という名の新しいプロジェクトについて、融資を受ける人を「実にひどい主人としてではなく、しもべとして」助けるために、教会やキリスト教系団体の全てのリソースを使うと述べた。

プロジェクトの公式サイトにアップロードされた動画の中で大司教は、「私たちはみな、時には融資を受ける必要に直面します。しかし近年では、それを合理的なコストで受けることがかなり難しくなっています。『To Your Credit』は、蓄えるための、そして全ての人が合理的なコストで融資を受けられるためのよりよい財政を、時間をかけて追求してきました。これは、人々のニーズにつけ込もうとする人たちから逃れる方法です」と語った。

大司教のこのプロジェクトでは、中流階級の数十人と共に、すでに負債があったり貧困にあえいでいる数百人が、信用組合からのより利率の低い融資を受けている。

ウェルビー大司教は昨年、ペイデイローン業者を公に批判し、英国国教会が信用組合を現在の「非常にコストがかかる融資」であるペイデイローンの代わりとして位置付け、サポートすることを約束した。

大司教のこのプロジェクトにおけるタスクグループを率いる、金融サービス機構の元最高経営責任者であるヘクター・サンツ卿は、このプロジェクトが教会へ通う人だけでなく、地域の多くの人々を「活動的に、精力的にする」可能性を持っていると述べた。

銀行には、融資システムの全般的な効率性を大きく落とすことになる「信用の喪失」があった。サンツ卿は、メガバンクが「ある区分」の人々、取り分け低収入の人には融資サービスを提供したがらず、それによって低収入の人々は融資を受けるために高利貸しに追いやられるか、あるいは現金を手にする方法が全くないまま放置されてしまう事態が起こったと指摘した。

この提案は、ロンドン主教区で行われた3つの試験的プロジェクトのうち2つが終わった次の日に発表された。英国内の1万6千の教区教会から成るネットワークを使う目的は、信用組合を通して人々が負債からの救いを見い出すこと、そしてペイデイローンや高利貸しに行くことなく融資を受ける方法を提供することである。

チャーチ・クレジット・チャンピョンズ・ネットワーク(CCCN)の最初の支店が、最近ロンドンのペッカムで開店した。2店目は12日に、道沿いに貸金業者や私営馬券売場が多く建ち並ぶハックニーでオープンした。3店目はリバプールでまもなく開店予定だ。

「ロンドンは地域的信用組合を持つのにふさわしいところです。それが私たちの使命であり、この地に共にいる理由だからです」と、聖ジェームズ・クラプトン教会のローゼミア・ブラウン牧師は話す。

ハックニーでの目標は、1日に100人の、そして1年で少なくとも500人の新規会員を得ることであったが、12日の営業終了時間までに132人が加入した。聖アン・ホクストン教会のクリス・ウッズ牧師は、ホクストンにおいて高利貸しが「大きな勢力を持っている」と言う。信用組合の結成は、高利貸しに対抗するのに効果的な方法だ。

CCCNのデイビッド・バークレー氏は、「私たちはこれまで、この自治区に次々作られるペイデイローン業者や私営馬券業者が人々を多くの苦悩や負債のスパイラルの中に閉じ込めるのを目にしてきました。私たちは自分たちの持つ資産を地域に投入し、信用組合という、人々にとってより良い代案が現実にあることを示したいのです」と述べた。

教区牧師でありハックニー首席司祭であるロブ・ウィッカム牧師は、暴利をむさぼる貸金業者が急増した中で、この働きの目的はより低いコストで人々にお金を貸せるように助けることにあると述べた。「私が巡回する中で、文字通り負債に押しつぶされているたくさんの人に出会いました」とウィッカム牧師。彼らは食事をしたり、家賃を払うのにすら苦闘しているのだ。

「神学と地域センター」のアンディ・ウォルトン氏は、「これはペイデイローンに対する大司教の回答であり、地域的な融資を促進しようとする試みです」と語る。その目的は3つの試験的なプロジェクトから得たもので、英国全体に広がるべきと考えられている。「私たちは、数万人に上る教会の信徒たちに、国中にある信用組合に加入してほしいと願っています。これは経済的にギリギリの状態にある人やすでに打つ手がない人のためだけではなく、もう少し可処分所得のある中流階級の人にとってもまた素晴らしいニュースだと考えています。地域の信用組合に加入するのは、とても素晴らしいことです」

サンツ卿はハックニーで、CCCNの開店に立ち会ったのは「大きな」体験であったと語った。「100の教会を巻き込んだのです」。サンツ卿は、その場には「たくさんの熱意」があり、このプロジェクトが成功するという「非常に大きな自信を持っています」と語った。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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