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被害者意識を捨て去ろう 佐々木満男・国際弁護士

2012年10月29日12時03分
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佐々木満男・国際弁護士+
被害者意識の悪循環

 私たちのほとんどは、何らかの被害者意識を持っています。物事が自分の思い通りにいかなかったり、人間関係がうまくいかなくなったりすると、必ず被害感情を持つようになります。

 被害感情は、世の中が悪いんだ、相手が悪いんだと、自分を正当化しようとします。そして、加害者である世の中や相手に対して、仕返ししないと気が済みません。

 ところが、仕返しをすると、今度は仕返しされた世間や相手が、仕返しした人に対して、被害者意識を持つようになります。そして、仕返しした人は、またいつやり返されるかと、恐れるようになるでしょう。世間や相手に仕返しできないと、弱い人をいじめたり、おとなしい人に八つ当たりしたりして、憂さを晴らすようになります。そこでまた、新たな被害者意識が生み出されていきます。これはまさに、「被害者意識の悪循環」ですね。

 被害者意識のもう一つの重大な問題は、世の中をのろい、相手を恨んでいる限り、被害者本人の心が、解放されないということです。絶えず否定的な思いで、生活しなければなりません。その意味では、被害者意識を持ち続けている本人が、いちばんかわいそうなのです。

 「ちょっと元気ないけど、体調でも悪いの?」 いつもは陽気で元気な友人と食事をした時に、彼の様子がおかしいので、こう尋ねました。

 「いやー、俺、最近うつなんだ。何もやる気がしなくて仕事も放ったらかしさ。毎晩酒を飲んでるんだけど、ぜんぜんうまくないよ」

 「何かあったのかい?」

 「実は浮気が家内にばれてしまって、家庭内離婚状態なんだ。家内が怒って、食事も作ってくれない。この年になって、三食外食なんてわびしいもんだぜ」

 「浮気のことは奥さんに謝ったのかい?」

 「何度も謝ったが、絶対に赦してくれないんだ。娘まで家内に味方して、白い眼で見るし、口も利いてくれないよ」

 「そうか。それは大変だね……」

 「何十年も面倒見てきてやったのに、たった一回の浮気でこんな仕打ちはひどすぎる。本気で離婚しようと思い始めたところだ」

 赦せないという気持ちは互いに増幅し、家庭を容易に崩壊させていきます。

自分のために加害者を赦そう

 それでは被害者意識を断ち切って、慢性的な否定的思いから解放されるためにはどうしたらいいのでしょうか。

 自分から被害者意識を捨て去ることです。意識して加害者を赦す努力をしていくことです。でも、加害者を赦すことはそう簡単ではありません。口先では赦したと言っても、心の底では赦すことができません。加害者から被害を受けた上に、さらに自分の被害者意識によって自分を傷つけ、苦しめることは本当に愚かなことなのです。

 でも、「加害者のために加害者を赦す」のは難しいことであっても、「自分のために加害者を赦す」という気持ちになると、心から赦せるようになるのではないでしょうか。

 「心と体のヒーリングセミナー」を主催したことがあります。講師の先生がこう言いました。「今日まであなたを傷つけたすべての人たちを、心から赦しましょう。被害者意識を持ち続けている苦しみから、あなたの心を解放し、あなたを自由にしてあげるためです。今、あなたが思い出すことのできるすべての加害者の名前を具体的に挙げて、大きく声に出して、その人たちを『赦します!』と、宣言してみましょう」

 講師の導きに従って、参加者が「私は○○さんを赦します! △△さんも赦します!」と声に出して宣言し始めると、何と、数百名の参加者のほぼ全員が、泣き出したのです。会場の床に倒れて、号泣する人もたくさんいます。驚くべき光景でした。

 赦したつもりでいたけれど、心から赦してはいなかった何人かの方を思い出して、私も声に出して赦しを宣言しました。みんなが被害者意識に深く傷つき、苦しんでいたのです。

 すべての加害者を赦す宣言をした後、気分がものすごく爽快になりました。おそらく参加者全員が解放されたのだと思います。その証拠に、体までいやされる人が続出しました。「病は気から」と言いますが、心と体は微妙に深く関連しているのです。

 加害者を自分のために赦すと、自分の心がいやされて、否定的な感情から解放されます。そうすると、体調までよくなります。気分も体調もよくなれば、対人関係も改善されていきます。こうしてさまざまな問題が解決していくのです。

 聖書では、「私に罪を犯した者を何回まで赦したらいいのでしょうか? 7回まででしょうか?」という質問に対して、イエスは、「7回の70倍赦しなさい」と言っています。その意味は、「490回まで赦しなさい」ということではなく、「何度でも限りなく赦し続けなさい。それは本当はあなたのためなのだよ」ということです。

 自分のために「被害者意識を捨て去る」ことが、あなたの問題解決にとってどれほど大切であるかを、いくら強調しても、しすぎることはありません。

◇

佐々木満男(ささき・みつお)

 国際弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。インターナショナルVIPクラブ(東京大学)顧問、ラブ・クリエーション(創造科学普及運動)会長。

■外部リンク:【ブログ】アブラハムささきの「ドントウォリー!」


※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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