【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は3月23日、メキシコとキューバへの司牧訪問に出発した。
ローマのフィウミチーノ国際空港から特別機で出発した教皇は空港でイタリアのマリオ・モンティ首相や教会関係者に挨拶した。
教皇はメキシコへ向かう機内で、同行した報道陣の質問に答え、キューバの政治体制について「マルクス主義がもはや現実に対応していないことは明らかだ。新たなモデルを見つけなければならない。忍耐と決断が必要だ」と述べ、体制の変革を促した。
メディア報道によると、キューバの反体制派が教皇訪問の直前にも拘束されていることについて、「教会は常に自由を重んじる側にある。良心と信教の自由の側だ。対話によって心の傷を取り除き、公平で友愛な社会をもたらすことを後押ししたい」と教皇は述べた。
バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は同日夕、メキシコのグアナファト国際空港に到着、フェリペ・カルデロン大統領はじめ政府要人、現地の教会関係者に迎えられ、空港での歓迎式に臨んだ。
信仰・希望・愛の巡礼者としてこの地を訪れたと述べた教皇は、この出会いを通して皆のキリストへの信仰を強め、御言葉と秘跡、日々の行いをもってその信仰をより生き生きとしたものとするよう励ましたいと、抱負を示した。
教皇のメキシコ訪問は、ヨハネ・パウロ2世の2002年の5度目の訪問以来10年ぶり、また同地方の訪問は初めてということもあり、市民の歓迎は大変な熱気に包まれた。空港から教皇の宿泊先となるレオン市内の「ミラフローレス神学院」までの34キロの道のりには推定70万人が集まった。
24日朝、同神学院でミサを捧げた教皇は、午後、州都グアナファト市に向かい、州庁舎「カサ・デル・コンデ・ルル」でフェリペ・カルデロン大統領と会見した。バチカンとメキシコがそれぞれ積極的に取り組んでいる、今日の世界の様々な問題について意見が交換され、特に気候変動、食料安全保障、飢餓対策などのテーマのほか、非核推進、小型武器の国際貿易条約作成の必要性に言及、小型武器の拡散が組織犯罪の活動を助長しているとの認識が示された。
また、自然災害や人道問題で苦しむ人々へのカトリック教会の国際レベルの支援、青少年育成をはじめとする教会の教育事業も話題にのぼったという。
教皇は、25日午前、レオン市内の公園で市民参加の教皇ミサを行い、26日にはキューバに移動、27日には、ハバナの革命宮殿でラウル・カストロ国家評議会議長と会見の予定。
教皇は28日、ハバナ市内の革命広場でミサを司式、午後、ハバナ国際空港を発ち、29日ローマに到着。バチカン宮殿に戻る。
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