【モスクワ=ENI・CJC】モスクワの「トレチャコフ美術館」とフィレンツェの大聖堂脇にある洗礼堂で所蔵品の交換展示が始まった。ロシア正教会とローマ・カトリック教会は、指導性から神学に至るまでしばしば対立しているが、芸術に関しては共通点の多いことに気づかされる。
モスクワで展示されるのはルネッサンス期の画家ジョットによる「マドンナと子ども」「聖レパラタ・ポリプティッチ」の2点でロシアでの展示は初めて。トレチャコフ美術館からはロシアで最も有名なイコン作家アンドレイ・ルブリョフの作品などイコン3点。
「交換展示のアイデアは、両国にとって独自性を示すビザンチン文化という双方に共通するものの根源とその展開を示すものだ」とトレチャコフ美術館のイリーナ・レベデヴァ館長はモスクワでの開会式で語った。
今回のモスクワ展示は3月19日まで。今年は『ロシア・イタリア文化交換』諸活動が行われるが、その一環として、また東西教会分裂の発端となった第二ニカヤ会議1225周年を記念するもの。
フィレンツェでは、カトリック教会とロシア正教会の聖職者がイコンの前で祈りを捧げた。
「イコンが作成されたことを意味する所から切り離され数十年を経て、教会のため、そして祈りのために、しばらくの間のことではあるが博物館から聖なる場所に戻った」とジュセッペ・ベトリ大司教がロシアのタス・テレビに語った。今回展示されたイコンは、略奪、損壊、売却などを経て、1917年のボルシェビキ革命以来、美術館の収蔵品となっていた。
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