先週インドネシアマナドで開催された第2回グローバルクリスチャンフォーラム(GCF)に参加した世界教会協議会(WCC)中央委員会調停役のウォルター・オルトマン博士はインドネシア教会との結束を深め、同地域で行われている不当な礼拝禁止措置をいち早く解除するべくインドネシア政府および地域当局に呼びかけ、世界諸教会がこの問題に関心を持つように呼びかけた。
GCFには世界80カ国以上から、福音派、超教派、正教会、カトリックその他宗派に属する約300名のキリスト教指導者らが参加した。GCFでは世界キリスト教諸教会や価値観の多様性について学び、今日のキリスト教における重要な課題について共に確認し合った。GCFでは共にひとつの教会組織や共通の神学を確立させようとするのではなく、互いの信条を確認し合い、多様な背景を抱えるそれぞれのキリスト者が相互の対話を通して尊重し合うことが目的とされている。今回のGCFでは、カトリック教会内でカリスマ的改革運動が生じており、多くのカトリック教会員らの間で同時に聖霊の働きが生じていることなどが報告された。
オルトマン博士はGCFの後、インドネシアキリスト教教会(GKI)の会員らとジャワ州西部のボゴールでフェローシップの時間を持った。同地域では、最近になって礼拝を捧げる活動が禁止された。そのためGKIのタマン・ヤスミン教会は教会内でさえも礼拝を行うことができなくなり、教会関係の建物を建設することも禁止された。なお礼拝活動の禁止はインドネシア憲法に反する法令であるという。インドネシア最高裁によって同法令を取り消す判決がなされようとしている。
そのため、それまでの当面の間の礼拝として、同教会は最近教会の前の通りに集まって礼拝し始めるようになったという。しかしながら、そのような集会も同じく地域当局によって禁じられ、集まった教会員らは警察当局によって強制的に解散させられたという。
オルトマン博士はその現場を視察し、「私はGKIタマン・ヤスミン教会を訪れることで、WCCによる宗教的信条と信仰の行いが尊重され、すべての宗教において礼拝が守られるべきであることに対して妥協しない姿勢を新たにし、同教会と結束していくことを確認するに至りました。私たちは信仰の活動を制限する法令や当局による行動に反対します。インドネシアは宗教的多様性が守られており、キリスト教徒とイスラム教徒の相互理解が促進される互いに尊敬し合う関係を保てる場所であると見なしています。しかし今回のケースに限っては、タマン・ヤスミン教会での礼拝の禁止措置が平和的対話を通して解除されるようになることを願っています。また地域当局およびインドネシア政府が礼拝禁止措置の解除を速やかに行い、(礼拝を禁止する法令が違法であるとする)最高裁での判決が出ることに制限をかけないようにして下さることを願っています。世界中の諸教会が結束し、このことに関心を持って下さるように願っています」と述べた。
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