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平和をもたらす正義 穂森幸一

2026年4月30日22時53分 コラムニスト : 穂森幸一
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義は平和をつくり出し、義はとこしえの平穏と信頼をもたらす。わたしの民は、平和な住まい、安全な家、安らかないこいの場に住む。(イザヤ32:17、18)

平和とは何だろうかと考えてしまうことがあります。何ももめ事を起こさないこと、平穏無事を願い、静かに目立たないようにすることが平和だと思っている人がいるかもしれません。しかし、キリストは山上の垂訓の中で「平和をつくる者は幸いです」(マタイ5:9)と教えておられます。平和は待っていて来るものではなく、自ら行動を起こし、つくり出すものだとイザヤ書にも示されています。

米国のトランプ政権の行動を懐疑的に見ている人は少なくありません。ベネズエラを攻撃したと思ったら、イラン戦争を引き起こし、ホルムズ海峡の封鎖に追い込まれ、世界経済にマイナスな要素をもたらし、とんでもなく好戦的な政権だと非難する声を耳にします。

トランプ氏は言葉が乱暴だし、言うことも二転三転する、少し認知症が入っているのではないかとか、分裂症気味だとか非難する人もいます。しかし、ある軍事スペシャリストは、表面的な言葉を見ればブレているように見えるかもしれないが、軍事行動は予定通り進んでいると言っています。

これは米国のあるクリスチャンの意見ですが、世の中の規定路線とか既成概念をぶち壊すために、たわけのふりをしているのかもしれないと言っています。昔の日本の殿様にも少し狂ったふりをしながら情勢を変えようとした人がいました。

1994年6月、クリントン政権は北朝鮮で断首作戦を実行しようとしました。北朝鮮の金日成が核開発に着手しようとしていたため、トランプ政権がイランで行ったようなことを実行しようとしたのです。

これにストップをかけたのが、カーター元大統領でした。彼は特命大使として平壌に乗り込み、外交努力で核開発を止めようとしました。金日成はこれを受け入れ、プルトニウムを生み出す黒鉛化炉を廃止するから、代わりに軽水炉を作ってほしい、また完成するまでに代替エネルギーとして重油を提供してほしいと要請しました。また、同時に食料援助のための資金も要請しました。これを全てカーター氏は受け入れました。

当時のマスコミは、血を流すことなしに勝ち得た素晴らしい外交成果だと称賛しました。ところが、核開発が本当に断念されたかどうかをIAEA(国際原子力機関)が査察しようとすると、非協力的な姿勢をとったのです。

何度査察してもはぐらかされ、不明なままになったのです。うそをついて約束を破り、資金だけ受け取ったのです。その結果、韓国向けのミサイルが数百発、日本向けの弾道ミサイルが50発、核爆弾が50個作られているというのです。核を持つ国に、誰も簡単には手出しができないでいます。

もし30年前に、米国の作戦が発動され、成功していたら、今日の東アジア情勢は大きく変わっていたかもしれないと思うのは、私だけではないかもしれません。今回のイランの出来事も、イスラエルだけの問題ではなかったはずです。

イランはテロリストのような革命防衛隊が軍事と経済を牛耳っています。射程距離が4千キロに達するミサイルも開発していました。欧州各国が標的になる可能性もあったのです。ところが、各国の指導者は自国の一時的な経済的損失には関心を持ちますが、世界的な平和構築に積極的に動こうとしないのです。

戦後80年間、日本はODAにより、海外の社会基盤の育成、産業支援を続け、海外青年協力隊活動などにより、地道な働きを続けてきました。海外の各地には、日本に対する感謝の言葉を述べる方々が少なくありません。

毎週、日本時間の土曜午前3時に開催されるズームによる国際祈祷会に参加しています。日本に関心を持ち、日本のために真剣に祈っているザンビアや南アフリカの姉妹、インドの兄弟などを目にしますと、とても励まされます。彼らは精神的な面でも引っ張ってくれるリーダーを日本に求めています。

モーセはヨシュアに言った。「私たちのために幾人かを選び、出て行ってアマレクと戦いなさい。あす私は神の杖を手に持って、丘の頂に立ちます。」ヨシュアはモーセが言ったとおりにして、アマレクと戦った。モーセとアロンとフルは丘の頂に登った。モーセが手を上げているときは、イスラエルが優勢になり、手を降ろしているときは、アマレクが優勢になった。(出エジプト17:9〜11)

モーセも一人の人間ですから、疲れて手が下がってしまいます。モーセを石に腰かけさせ、2人で彼の手を支えると、勝利しました(出エジプト17:12、13)。ここに勝利の秘訣が示されています。3人が支え合うことで、祈りの力が発揮されました。

世界の情勢は混迷があり、マスコミの報道も虚実入り乱れ、何を信じていいのか分からないような事態です。まやかしの言葉ではなく、正義に目を向け、果敢に立ち上がり、行動を起こすことが求められています。

私たちの日常生活においても意見の相違、感情のもつれ、もめ事など、心穏やかでない状況に立たされることがあります。どんな状況でも聖書の真理に立ち、神の知恵を求めるならば平和をつくり出すことになります。

しかし、上からの知恵は、第一に純真であり、次に平和、寛容、温順であり、また、あわれみと良い実とに満ち、えこひいきがなく、見せかけのないものです。義の実を結ばせる種は、平和をつくる人によって平和のうちに蒔(ま)かれます。(ヤコブ3:17、18)

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※ 本コラムでは、特に断りのない限り、聖書の引用は新改訳(第3版)を使用しています。

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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