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信頼の力 佐々木満男

2026年3月16日20時25分 コラムニスト : 佐々木満男
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1. 最も信頼できる国

シンガポールの研究機関(ISES)による東南アジア(ASEAN)諸国の識者調査によると、7年連続(2019~25年)で「最も信頼できる国」の1位に日本が選ばれている。25年の調査では、日本は66・8%の信頼度を獲得し、2位のEU(51・9%)、3位の米国(47・2%)を大きく引き離している。

諸外国から日本が特別に信頼される理由としては、国際法と秩序の尊重、経済的・政治的安定、良好な対外国関係などが挙げられている。その結果として、日本には外国企業による投資や外国人観光客の訪問が激増している。今や国際社会では「信頼」こそが、政治力、経済力、軍事力に勝る力として評価されている。

しかし、日本が特別に信頼されるのはうれしいことであるが、そこまで信頼されてしまうと、かえって信頼に応える責任の重圧を感じてしまうのは私だけであろうか。それはあくまでも現在の国際関係の中における信頼であって、将来の国内外の情勢の変化によっては、簡単に失われてしまうものかもしれない。

2. 信頼の構築と維持

人間関係の法的な基本原則を定める民法第1条第2項には、権利の行使や義務の履行において「互いに相手方の信頼を裏切らないように誠実に行動するべきである」と定められている。

人間関係においても、「信頼」は大きな力である。法の前においては、それは権力者や資産家の持つ力に勝るものである。人間関係の信頼も一朝一夕に築けるものではなく、日々の小さな積み重ねの努力によって維持されるものである。信頼の構築と維持には、一貫した誠実な行動、約束の履行、そして共感的なコミュニケーションが不可欠である。

しかし、「信頼を築くには時間がかかるが、信頼を失うのは一瞬の出来事で足りる」と言われるように、長年にわたり信頼してきた人から、いざというときに裏切られるという体験をすることも少なくない。信頼関係が崩れてしまうと、それを修復することは非常に難しい。結婚の破綻、友人関係の断絶、ビジネスのトラブルのほとんどが、「信頼の喪失」に起因している。

人間には罪があることから、完全に信頼できる人は一人もいない。「僕は人を信頼しないことにしている。なぜなら、信頼を裏切られて失望したり憎んだりしたくないからだ」と言う弁護士の仲間もいる。

3. 最も信頼できる方は誰か

それでは、いくら信頼しても決して裏切られないためには、どうしたらよいのだろうか。聖書によれば、それは神とイエスを信じ頼みとすることである。

聖書には、被造物である人間やその集合体である国家ではなく、万物の創造主である父なる神と、私たちのためにご自分の命をも惜しまずにささげてくださった愛の救い主・キリストを信頼するようにと繰り返し書かれている。

そうすれば、決して裏切られたり失望させられたりすることはないのである。

この方に信頼する者は、だれも失望させられることがない。(ローマ10:11、新改訳2017)

私は、神に信頼しています。それゆえ、恐れません。人が、私に何をなしえましょう。(詩篇56:11、新改訳第3版)

心をつくして主に信頼せよ、自分の知識にたよってはならない。(箴言3:5、口語訳)

人を恐れるとわなにかかる。しかし主に信頼する者は守られる。(箴言29:25、新改訳第3版)

おおよそ人を頼みとし肉なる者を自分の腕とし、その心が主を離れている人は、のろわれる。(エレミヤ17:5、口語訳)

おおよそ主にたより、主を頼みとする人はさいわいである。(エレミヤ17:7、口語訳)

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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