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21世紀の神学同性愛・LGBTQ

21世紀の神学(21)LGBTイシューとからだに対する罪と神の奥義 山崎純二

2024年5月30日18時34分 コラムニスト : 山崎純二
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関連タグ:山崎純二LGBTQ同性愛

LGBTイシューに関する連載を一時中断していましたが、もう少し皆様と一緒に考えたい内容があるので続けさせていただきます。今回の連載の最初は、「不自然なLGBT法成立過程」に関するものでした。委員会内において過半数が反対していた状況の中で、強引に、そして拙速に可決していった流れに対して批判的な論調で書かせていただきました。そしてそれ以降は、キリスト教会が同性愛の方々を迫害してきた歴史、同性愛の方々を一方的に傷つけることが聖書の本意ではないということについて書いてきました。

そうすると人によっては、「あなたはLGBT擁護に賛成派なのか、反対派なのかどちらなのだ」と問いただしたくなるかもしれません。しかし、パレスチナとイスラエルの問題でも書かせていただきましたが、物事は賛成反対の二項対立では論じることができません。丁寧にレイヤーを分けて考えなければならないのです。それはまるで、医者が手術の時に一つの臓器にはメスを入れつつ、すぐ隣の皮膜を傷つけてはいけないような、非常にデリケートな論説が求められるのです。

■ プロライフとプロチョイス

例えば、米国ではプロライフとプロチョイスに関するイシューが常に論争となっています。それは、中絶の是非を問う対立です。その中で繰り返されている議論が、「レイプされたとしても中絶をしてはいけないのか」という問題です。

中絶反対派の中には、レイプされたケースも含めて、絶対的に中絶禁止と主張する方々もいます。しかし、それでは当事者の心中や状況を無視した非建設的で、相手を傷つけるだけの議論となってしまいます。このような場合には、よりきめ細かな個別の事情に沿った対応が求められます。

しかし一方で、中絶を選択する親は、全てがレイプによって妊娠したかといえば、もちろんそうではありません。人によっては、安易な婚外の性的関係の結果として妊娠し、自分たちの都合を優先してしまうケースもあります。それなのに、レイプされて妊娠してしまう場合もあるのだから、「(そのことを論拠にして)全てのケースで中絶する権利は認められるべきだ」と主張するとしたら、首を傾げざるを得ません。これは命に関わる、非常に深刻で痛みを伴うイシューですので、大なたを振るうような十把一絡げの言説は控えなければならないのです。

■ 異なるレイヤー

それと同様に、生まれながらに同性に好意を持つ「ただの子どもたち」と、「不自然な用」に及ぶようになってしまうケースとは、異なるレイヤーのイシューであると書かせていただきました。そして、「不自然な用」の事例の一つとして使徒パウロは、当初は異性との自然な性関係を持っていた人が、自分本位の欲望(情欲)の充足のみを追求した結果として、同性同士との行為に及ぶようになるということをローマ書において言及しています。

と同時に聖書は、異性との関係であっても、不特定多数の人との性的関係などの「不自然な用」は「罪」であるとしています。ですから、例えば同性愛を声高に糾弾するクリスチャンが、自身の不倫行為などは異性に対するものなのでOKだと自認しているとしたら、それはおかしな認識だと言わざるを得ません。

また、宗教的な儀礼の中での男娼についても、異なる要素を含む問題として言及させていただきました。またさらに、旧約時代の全ての戒律が現代の教会で、文字通りそのまま教えられているわけではないという点も指摘させていただきました。

■ 私と罪

そして新約の時代になって、使徒パウロが聖霊によって啓示された視点は、「罪」と「私」というレイヤーをはっきり区別するということです。律法を厳格に守り、宗教に熱心で、道徳心の高い歩みをしようとしていた使徒パウロは、自分を含めた全ての人の中に「罪」があることを悟りました。そしてさらに、それは「もはや私ではない」という原理を見いだしました。

私には、自分のしていることがわかりません。私は自分がしたいと思うことをしているのではなく、自分が憎むことを行っているからです。もし自分のしたくないことをしているとすれば、律法は良いものであることを認めているわけです。ですから、それを行っているのは、もはや私ではなく、私のうちに住みついている罪なのです。(ローマ7:15〜17)

聖書を根拠に、同性愛は全て「罪」だと理解するにせよ、聖書が言及しているのは特定の時代背景や状況に関するものであると理解するにせよ、私たちは幾つかの原則を前提にしなければなりません。

  • 特定の罪を犯した人だけが罪人なのではなく、全ての人が罪人であるということ
  • 人を裁く者が裁かれるということ
  • 全ての人は愛すべき存在、受け入れられるべき存在であるということ
  • 問題は、人ではなく私のうちに住みついている罪であるということ
  • 全ての罪はキリストの十字架の贖(あがな)いによって赦(ゆる)されているということ

「私」と「罪」を分けるということは、無責任なように聞こえるかもしれませんが、聖書の神様は私たちをそのように診断してくださり、私たちのうちに罪や問題があるとしても、なお私たちを「人」として愛してくださるのです。そしてその愛の中で、神様は私たちのそれぞれの罪の問題を丁寧に取り扱ってくださり、各人を悔い改めに導いてくださるのです。

■ からだに対する罪

しかし、使徒パウロは、からだに対する罪(不自然な用)に関しては、特別な言及をしています。

遊女と交われば、一つからだになることを知らないのですか。「ふたりは一体となる」と言われているからです。・・・不品行を避けなさい。人が犯す罪はすべて、からだの外のものです。しかし、不品行を行う者は、自分のからだに対して罪を犯すのです。(1コリント6:16〜18)

すこし分かりづらい内容ではありますが、「自分のからだに対して」犯す罪に関して、聖書は特別に警鐘を鳴らしています。これは、神様の創造の神秘とも関連したことだからです。最初に神様は「ひとりの人」を創造されました。そして「ひとりの人」のあばら骨を取って、ひとりの女性を造り上げたとあります(創世記2:22)。ですから、男女が結ばれるということは、もともとの「一体の人」になるという特別な意味があります。

それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。(創世記2:24)

ネズミを使った実験などでも、関係を重ねたオスとメスは脳回路に大きな変化が起きて、絆が結ばれることが判明しています。分かっているだけで、68の異なる脳領域にわたって分布する7つの脳回路において、大きな変化が起きていることが判明したといいます。そして、脳にこのような変化が確認されたカップルでは、お互いに毛づくろいを行い、ストレスを感じたときに慰め合い、縄張りを共同で守るようになるとのことです。これはネズミに関する興味深い事例に過ぎませんが、性的な関係が彼らの存在の深い部分にまで大きな変化を起こしているということは不思議なことです。(参照記事)

そして、「ひとりの人」となるという特別な絆は、愛のない金銭を媒介にした性的関係「不自然な用」においても形成されてしまうと聖書は警鐘を鳴らしているのです。ですから聖書は、同性愛であれ、異性愛であれ、不自然な用に及ぶこと、また不品行を避けるように教えているのです。

それは、単なる道徳的な戒律によって私たちを縛ろうというのではなく、「からだに対する罪」が特別に罪深いと断罪することを目的としているのでもありません。それは、本来かたく結ばれ、一体となるという神様の摂理の中にあるあなたにとってふさわしいことではないということなのです。

■ 奥義の核心

このように書くと、やはり同性愛の方々や、すでに離婚されていたり、独身で生涯を全うされたりする方々は神様の摂理から外れたグループであるというように感じてしまうかもしれません。しかし一方で、例えば使徒パウロは、生涯独身でいることを肯定しています(1コリント7:38)。

それは、男女が「一体となる」ことが神様の摂理の核心部分ではないからです。前にも言いましたが、私たちの魂の本質に関していえば、男も女もありません。キリスト自身がこのように教えられました。

復活の時には、人はめとることも、とつぐこともなく、天の御使いたちのようです。(マタイ22:30)

このように性的な関係というのは、この地にいる間の一時的なもので、復活の時には(魂の本質においては)人はめとることも、とつぐこともないのです。それでは、聖書が教えている核心的・本質的な摂理(奥義)は何かといえば、主と交わり、一つ霊となることです。そしてまた、聖霊の宮となるということなのです。

しかし、主と交われば、一つ霊となるのです。・・・あなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まれる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたは、もはや自分自身のものではないことを、知らないのですか。(1コリント6:17〜19)

聖書は創世記からはじまり、男女関係の摂理について延々と語っているかに読めてしまいますが、その核心部分は主と私たちに関することなのです。男女がもともと「ひとりの人」であり、「それゆえ」、男はその父母を離れ、妻と結び合い、2人は一体となると書かれているのと同様に、主と私たちも「元は一つ」であり、「それゆえ」主と交わって、一つ霊となるというのです。以下のように書かれています。(※主と交わるというのは、性的な意味ではありません。)

聖とする方も、聖とされる者たちも、すべて元は一つです。(ヘブル2:11)

「聖とする方」とは間違いなくキリスト・イエスのことであり、「聖とされる者たち」というのは彼を信じるキリスト者(私たち)のことです。 そして両者は「元は一つ」であると書かれているのです。これに関しては、神学的にはいろいろな解釈があるでしょうが、今回は聖書をそのまま引用するにとどめたいと思います。そして、これは私の私的解釈ではありません。エペソ書に明確に書かれている神様の奥義(秘密)なのです。

「それゆえ、人は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となる。」この奥義は偉大です。私は、キリストと教会とをさして言っているのです。(エペソ5:31、32)

あなたが、これほどまでに特別な存在である故に、聖書は各自が自身のからだを尊重し、不自然な用や不品行を避け、自分自身を聖別してほしいと訴えているのです。

しかし、主と交われば、一つ霊となるのです。不品行を避けなさい。人が犯す罪はすべて、からだの外のものです。しかし、不品行を行う者は、自分のからだに対して罪を犯すのです。あなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まれる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたは、もはや自分自身のものではないことを、知らないのですか。あなたがたは、代価を払って買い取られたのです。ですから自分のからだをもって、神の栄光を現しなさい。(1コリント6:17〜20)

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◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:山崎純二LGBTQ同性愛
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