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熱心党からの脱却 穂森幸一

2022年10月6日16時37分 コラムニスト : 穂森幸一
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あなたがたに対するあの人々の熱心は正しいものではありません。彼らはあなたがたを自分たちに熱心にならせようとして、あなたがたを福音の恵みから締め出そうとしているのです。(ガラテヤ4:17)

これは、私が米国の知人から聞いた話です。彼の父親は米国で牧師をしていました。宣教の情熱に燃え、自分に任されている教会を成長させようと必死になっていろいろな宣教活動を試みたのですが、うまくいかなかったそうです。

父親が私生活を犠牲にしてまで教会活動に打ち込むものですから、子どもたちは父親に構ってもらえず、寂しい思いをしていました。母親は5人の子どもを抱え、収入も乏しく、いつも苦労していたそうです。その母親の様子を見て、彼は将来、牧師にだけはならないと心に固く決めていたというのです。

父親は彼に「この教会にはガンがあるから、それを取り除かなければならない」といつも口癖のように言っていたそうです。父親の努力もむなしく教会が改善することはなく、父親は教会を辞し、一家は教会を去ることになりました。その時に父親が彼に語ったことは、とても衝撃的だったといいます。「教会のガンは、ほかでもない私自身だった。ガンである私が除かれれば、少しは良い方向に行くだろう」と語ったそうです。

私は知人の話を聞きながら、自分自身を反省していました。彼の父親の姿は、そのまま私のありさまだったからです。家族のことよりも教会活動を重視し、子どもたちの世話を軽んじ、日曜日は聖日であるからという理由で運動会や学校活動に関与せず、子どもたちに寂しい思いをさせ、聖職者であるからという理由でアルバイトを拒否して家内に経済的な苦労を強いた罪は大きいと思います。

その結果、教会のガンとして放逐されたわけですから、自分の労苦は何だったのかと空しくなってしまいます。もう少し長期的視野に立って、家庭生活や子育てを楽しみながら生きる術はなかったのかと反省するばかりです。自己中心的宣教ではなく、本当に神様に目を注ぐ生き方があったはずです。

人間の思い込みには怖いものがあります。周りの人が変われば状況が良くなるように錯覚することがありますが、とんでもない間違いです。変わらなければならないのは、自分自身です。自分が変われば周りも良くなっていくのだということを今になって学びました。

1549年にフランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸しますが、その頃はカトリックの海外宣教ブームで、多くの宣教師がアジアにやってきました。宣教の中継拠点がインドのボンベイでした。ボンベイは昔、使徒トマスが宣教した地であり、キリスト教に好意的な地域でした。

使徒トマスは、だるまさんのモデルといわれる人で、アジア文化圏に大きな影響を及ぼしています。「七転び八起き」など、旧約聖書の言葉が引用されてできたと考えられる言葉がありますし、トマスの影響で仏教も小乗仏教から大乗仏教になったと考えられます。

トマスが伝えたのは原始キリスト教といわれるものです。ユダヤ教の要素が色濃く残るものであり、ユダヤ色を排したローマ・カトリックとは一見異質のものであったようです。欧州の宣教師がボンベイにやってきたとき、トマスの伝えた原始キリスト教を信奉する信徒の群れが存在していたといわれます。

しかし、教会堂は仏教の寺院に似ていて、お香の煙が充満しており、その中で十字架を掲げて祈る人々を目撃した宣教師の目には、異端というか、邪教に映ったようです。そのため宣教師たちは、好意的に迎える人々を異端者として捕え、牢にぶち込んだり、処刑したりしたそうです。自己中心的で、自分の思い込みで行動する人は、時にとんでもない間違いを犯してしまうのです。

私は以前、日本にキリスト教が伝わったのは、ザビエルの時が最初であり、江戸時代のキリシタン禁制によってキリスト教の影響は全くなくなり、明治期になってやっと宣教が始まったのだと思い込んでいました。しかし、隠れキリシタンとして信仰は脈々と続けられ、迫害下にシドッチ神父の来日があり、キリスト教文化が伝えられていたのです。

ある先輩牧師が、日本には古代ユダヤ人が渡来していて、ユダヤ教の影響もあるし、原始キリスト教も伝えられていて、その痕跡が歴史的遺物や日本語の中に見られるという話をしたことがありました。関連する資料や文献も見せてもらったのですが、「そんなことがあるものか、妄想にすぎない」と思い込んでいました。しかし、文献を読み込み、考古学的事実を検証していくときに、私の思い込みが間違っていたのではないかと考えさせられるようになりました。

時間はかかりますが、シルクロードに沿って歩けば、中東から東の果ての国にたどり着きます。海流と風の向きを利用すれば、世界の果てまで船で行き着くことができます。私たちの想像を超えて、古代人たちは世界の交流を果たしていたと思って間違いありません。

古代ユダヤ人がたどり着いた東の果ての国、日本には、ユダヤとは切っても切れない不思議な縁がたくさんあります。マサダ砦に立てこもり、最後までローマ帝国に抵抗して自決したユダヤ人たちから、「マサダたましい」という言葉が生まれ、今日まで生きています。イスラエルの人々が持つ「マサダたましい」と日本人が持つ「大和たましい」には、つながりがあるのではないかと思います。

東の果ての国に住む私たちに、神様は何らかの使命を委ねておられます。それは、シャカリキになって家族を犠牲にしてしがみつくものではありません。全てを神に委ね、人生を楽しみながら、日々喜びを持って生きていくことで果たし得るものではないかと、今になって思うことであります。

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに臨んでおられることです。(1テサロニケ5:16〜18)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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