第44回日本カトリック映画賞 「こどもしょくどう」の日向寺太郎監督に

2020年2月12日16時24分 印刷
+第44回日本カトリック映画賞 「こどもしょくどう」の日向寺太郎監督に
©2018「こどもしょくどう」製作委員会

子どもの貧困対策の一つとして注目が集まる「子ども食堂」をテーマにした映画「こどもしょくどう」の日向寺(ひゅうがじ)太郎監督が、第44回日本カトリック映画賞の受賞者に決まった。主催するSIGNIS JAPAN(カトリックメディア協議会)が11日、公式サイトで発表した。

「こどもしょくどう」は、実写版「火垂(ほた)るの墓」(2008年)などの作品がある日向寺監督が、なぜ今、子ども食堂が必要とされているのかを、子どもたちの視点で描いた作品。脚本は「百円の恋」(武正晴監督)で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した足立紳(しん)で、脚本作りには2年を費やしたという。主演は、NHKの大河ドラマの他、多数のドラマや映画出演実績のある藤本哉汰(かなた)と、同じくNHKの大河ドラマや朝の連続テレビ小説に出演経験のある鈴木梨央。2人とも今作が初主演。

厚生労働省の発表によると、平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす18歳未満の子どもの割合(子どもの貧困率)は、2012年には過去最悪の16・3パーセントとなり、最新の15年でも13・9パーセント。子どもの6~7人に1人が貧困状態にある。そうした中、12年に東京都大田区の青果店店主が、自分の店で子どもたちに夕食を振る舞い始めたのが、子ども食堂の始まり。14年ごろからはテレビや新聞でも紹介し始められ、全国に広がり、18年3月時点で2200カ所以上あるとされている。

第44回日本カトリック映画賞 「こどもしょくどう」の日向寺太郎監督に
©2018「こどもしょくどう」製作委員会

日向寺監督は本作の企画意図で、子ども食堂を「心から素晴らしい活動」としながらも、本作では子ども食堂の実際の活動は再現していないと述べている。「子ども食堂が広がっている根本的な問題に迫りたいと思った」として、子ども食堂が生まれるきっかけを、子どもたちから見た世界を通して描いたと語っている。

日本カトリック映画賞は、前々年の12月から前年の11月までに公開された日本映画の中で、カトリックの精神に合致する普遍的なテーマを描いた優秀な映画作品の監督に贈られる。1976年に創設され、これまでにアニメ版「火垂(ほた)るの墓」(88年)の高畑勲、「博士の愛した数式」(2005年)の小泉尭史(たかし)、「おくりびと」(08年)の滝田洋二郎各監督らが受賞している。

授賞式・上映会は6月6日(土)に、なかのZERO大ホール(東京都中野区中野2ー9ー7)で。詳細は後日発表される。

第44回日本カトリック映画賞 「こどもしょくどう」の日向寺太郎監督に
©2018「こどもしょくどう」製作委員会

■ 映画「こどもしょくどう」のあらすじ

小学5年生のユウト(藤本哉汰)は、食堂を営む両親と妹と健やかな日々を過ごしていた。一方、ユウトの幼なじみのタカシの家は、育児放棄の母子家庭で、ユウトの両親はそんなタカシを心配し頻繁に夕食を振る舞っていた。ある日、ユウトとタカシは河原で父親と車中生活をしている姉妹に出会う。ユウトは彼女たちに憐(あわ)れみの気持ちを抱き、タカシは仲間意識と少しの優越感を抱いた。あまりにかわいそうな姉妹の姿を見かねたユウトは、怪訝(けげん)な顔をする両親に2人にも食事を出してほしいとお願いをする。

久しぶりの温かいご飯に妹のヒカルは素直に喜ぶが、姉のミチル(鈴木梨央)はどことなく他人を拒絶しているように見えた。数日後、姉妹の父親が2人を置いて失踪し、ミチルたちは行き場をなくしてしまう。これまで面倒なことを避けて事なかれ主義だったユウトは、姉妹たちと意外な行動に出始める――。

映画「こどもしょくどう」公式サイト

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