49日間漂流の18歳青年が生還、「聖書と祈り」が支えに 日本経て帰国

2018年10月17日15時48分 印刷
Facebookでシェアする Twitterでシェアする
関連タグ:インドネシア
+49日間漂流の18歳青年が生還、「聖書と祈り」が支えに 日本経て帰国
海上を漂うアルディ・ノベル・アディランさんの乗った浮遊式捕魚器「ロンポン」(写真:MVアルペジオ号 / 在大阪インドネシア総領事館提供)
- 広告 -

太平洋を49日間、漂流していた18歳のインドネシア人青年が、無事生還する出来事があった。青年は漂流中、希望を失い自殺を考えたこともあったが、聖書と祈りが生き延びる上で支えになったという。

アルディ・ノベル・アディランさんは、「ロンポン」と呼ばれる、いかだのような浮遊式の捕魚器に乗って、インドネシアの沖合約130キロの海上で仕事をしていた。ロンポンには、木製の小さな小屋が付いており、ガスストーブや調理器具、発電機などが一式備えられていた。アディランさんの仕事は半年間、ロンポンに住み込み、夜間にライトを照らして魚をおびき寄せることだった。

ロンポンには週に1度、食料や水、燃料などが届けられたが、7月14日に強風に見舞われ、米領グアム島の方向へ流されてしまった。ロンポンにはパドルもなく、エンジンも付いていなかったため、アディランさんは流されるまま身を任せるしかなかったという。

漂流して数日後には食料と水が底をつき、持っていた調理用のガスもなくなってしまった。アディランさんは、ロンポンの一部の材木を燃やして魚を焼いて食べたり、海水で濡れた自分の服からしたたり落ちる水を飲んだりして、命をつないだという。

漂流中、約10隻の船が付近を通過したが、どの船も海上に浮かぶアディランさんを発見することはなかった。アディランさんは精神的な限界に達し、海に飛び込んで自殺することも考えたが、苦難の時には祈りなさいという両親の助言を思い起こしたという。

49日間漂流の18歳青年が生還、「聖書と祈り」が支えに 日本経て帰国
救出されたアディランさん(写真:MVアルペジオ号 / 在大阪インドネシア総領事館提供)

米NBCニュース(英語)によると、アディランさんはインドネシアの地元メディアに対し、午前は食料となる魚を捕り、午後は聖書を読むという日課を自分に課したと話している。サメがロンポンの周りを取り囲んだときもあり、「サメがいなくなるよう祈ることしかできなかった」という。

そして、漂流してから49日目となる8月31日、約2500キロ離れたグアム島の沖合で、付近を通過したパナマ船籍の貨物船MVアルペジオ号がアディランさんを発見した。インドネシアの英字紙「ジャカルタ・ポスト」(英語)によると、アディランさんは服を大きくふって助けを求めたが、アルペジオ号の乗組員は最初、それに気付かなかった。しかし諦めずに無線で救助信号を発信したところ、船長がそれに気付き船を引き返した。

その日は波が高く、救助活動は難航した。MVアルペジオ号は、大波の中に浮かぶロンポンの周囲を4回も周り、ロープをロンポン目掛けて投げたが届かなかった。そのためアディランさんは、長期にわたる漂流で体力が衰えていたにもかかわらず、意を決して海に入り、やっとのことで浮き輪の付いたロープをつかみ、救助された。

49日間漂流の18歳青年が生還、「聖書と祈り」が支えに 日本経て帰国
山口県の徳山港に上陸したアルディ・ノベル・アディランさん(右)(写真:在大阪インドネシア総領事館提供)

MVアルペジオ号は日本に向かう途中であったため、アディランさんを乗せて山口県の徳山港に9月6日に入港。アディランさんは在大阪インドネシア総領事館の助けなどを得て、日本当局から許可が下りた翌7日に入国。そして8日に成田空港から出国し、9日にはインドネシア中部スラウェシ島の都市マナドに到着した。

アディランさんは現在、健康も良好で、9月30日には19歳の誕生日をマナドにいる家族の元で迎えた。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
Facebookでシェアする Twitterでシェアする
関連タグ:インドネシア

関連記事

クリスチャントゥデイからのお願い

いつもご愛読いただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。

記事の一つ一つは、記者が取材をして書き上げ、翻訳者が海外のニュースを邦訳し、さらに編集者や校閲者の手も経て配信しているものです。また、多くのコラムニストや寄稿者から原稿をいただくことで、毎日欠かすことなくニュースやコラムを発信できています。

この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、読者の皆様にはぜひ、祈りと共に、サポーターとして(1,000円/月〜)、また寄付(3,000円〜)によって応援していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。支払いはクレジット決済(Paypal)で可能です。希望者には、週刊メールマガジンも送らせていただきます。サポーターや寄付の詳細、またクレジットカードをお持ちでない方はこちらをご覧ください。

  • 金額を選択:
  • 金額を選択:

国際の最新記事 国際の記事一覧ページ

主要ニュース

コラム

人気記事ランキング