Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 文化

神に与えられた高音で「受難曲」を歌う カウンターテナー・青木洋也さん

2017年4月11日11時41分
  • ツイート
印刷
神に与えられた高音で「受難曲」を歌う カウンターテナー・青木洋也さん +
カウンターテナーで、ヨハネス・カントーレスの指揮者の青木洋也さん

ヨハネス・カントーレス第12回定期演奏会が1日、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会(東京都新宿区)で開かれた。演奏されたのは、昨年の受難節に大阪で初演されたJ・S・バッハの「マルコ受難曲」。東京では初めての演奏となり、約400人が耳を傾けた。

バッハの3番目の受難曲とされる「マルコ受難曲」(BWV247)は、自筆譜と別に出版されたピカンダーによる歌詞しか残されていない。この日の「マルコ受難曲」は、京都に在住するアルゼンチンの作曲家パブロ・エスカンデ氏が再構築したもので、それをヨハネス・カントーレスの指揮者で、アルト(カウンターテナー)としても出演した青木洋也さんがフルスコアにし、演奏を実現させた。また今回は、大阪の演奏会にはなかったテノールが歌うアリアが26番に新たに追加されている。

この記念すべき演奏会を成功に導いた青木さんは次のように語った。

「楽譜に従って演奏を再現するが、文章化・記号化されていることは作者の感情表現の一部にすぎず、その先にある作者の思いは想像するしかない。ただし、全くの妄想で作り上げるのではなく、プリントされているものから、さらに見える背景というものを想像し、『こうだったろうなあ』と思える音に作り上げていく。これは、音楽をする上で必要な努力だと思う。

それにしても、今回は初めての曲だったので、次に何が起こるか分からないため、かなりの集中力を要し、これまでに経験したことがない精神的な疲れを感じた。ただ、それは心地よい疲れであって、できればまた再演したいし、他でももっと演奏してほしい」

青木さんが率いるヨハネス・カントーレス(以下、ヨハネス)は、バッハの受難曲に魅(ひ)かれ、歌いたいと思った人たちが集まって、12年前に創設された合唱団。全員アマチュアでありながら、バッハにとどまらず、さまざまな作曲者による受難曲を受難節に合わせて演奏し、独自のスタイルを築き上げてきた。

定期演奏会でのオーケストラのメンバーが毎年ほとんど変わらないことも、ヨハネスの大きな特徴だ。そのため、合唱団とオーケストラのつながりは強く、青木さんにとってもやり慣れたメンバーであるため、言わなくても通じ合えるところが多いという。

「音楽を演奏するとき、ブレスとか約束はありますが、音楽に身をゆだねる中で、その約束はできないことがあります。いい仲間だと、それを察してくれます。全てのことに身をゆだねる。そういう流れを作っているのは自分たちですが、神様がそうしてくださっているのかもしれません」

青木さんは3歳でバイオリンを始め、桐朋学園大学音楽学部付属の子どものための音楽教室に通い、物心ついた頃から音楽の世界で過ごしてきた。歌手へのきっかけは、東京少年少女合唱隊に入ったこと。プエリ・カントレス(カトリック系世界児童合唱連盟)の日本支部である同合唱団が歌うのはヨーロッパの古典宗教音楽。「子どもの頃から、宗教音楽を歌うことが自分にとっては当たり前のことで、むしろ日本のものを歌うことのほうが特別なことでした」

初めてソロとして歌ったのは、日本基督教団三崎町教会(東京都千代田区)でのクリスマス降誕劇だ。小学生だった青木さんは、クリスチャンである母親が通う同教会の教会学校の生徒だった。中学に進学すると教会から離れるが、合唱は熱心に続け、夏休みは毎日練習に通っていた。

高校卒業後は、広島市にあるイエズス会系のエリザベト音楽大学に進学し、グレゴリオ聖歌の勉強をした。特に声楽のレッスンを受けたわけでもなく、流れのままに音大に入り、そこで初めて声楽の勉強をした。飛び級で大学3年の時に同大大学院に進学して宗教音楽を学び、2000年に入学した東京藝術大学大学院では古楽器演奏を学んだ。合唱隊にはこの間ずっと所属しており、現在では指導者の立場にある。

教会学校以来、演奏会を別にすれば、教会に行くことはなかった青木さんだが、広島から戻ってきた2000年4月、銀座にあるヤマハ楽器に行ったとき、当時、聖ケ丘教会の牧師だった山北宣久氏に久しぶりに会って教会に誘われ、同教会に通うようになった。山北氏は青木さんの両親の結婚式で司式を務め(後に青木さん自身の結婚式の司式も務めた)、青木さんにとってなじみ深い牧師だったのだ。その山北氏から03年のペンテコステに洗礼を受けた。

青木さんは日本を代表するカウンターテナーだが、歌手にとっては体が楽器そのものなので、演奏へのプレッシャーは並大抵なものではない。「ステージに立った瞬間、声が出なかったらどうしよう」「朝起きて、声が出なかったらどうしよう」と常に思い、毎日怖くなるという。だからと言って、歌うために何か特別なことをしているわけではなく、歌手として人前で歌うために当たり前のことを無意識に気をつけているだけという。

「自分が歌うためには、全ての内容が自分の中から出てこないと歌えない。今回歌った15番のアリアで『偽りの世よ・・・』と歌ったが、そうテキストに書かれているからそう歌っているのではなく、自分がその瞬間そう思っているから歌っている。単に役作りをするのではなく、そのテキストに身をゆだねているのだと思う」

また、音楽家というと一見華やかに見えるが、その苦悩もあるという。

「演奏する中で、おごることなく音楽に身をゆだねていきたいが、人間である以上、おごりは避けて通れない。演奏する上で、傲慢(ごうまん)になり、わがままになるのが怖い。自分を表現する場合、ある程度『盛る』ことは必要だが、その時に浅はかな気持ちがあると、落とし穴にすぐ落ちてしまう。瞬間の音楽を聴いている人にどう伝えるか。一生正しい答えは出ないので、日々いろいろやっていかなければならない。

歌うことは私にとっては特別なことではなく、日常の当たり前のこと。カウンターテナーとして高い声で歌えることは、子どもの頃から合唱隊でソプラノで歌っていた私にとって普通なことであり、神様から与えられたたまもの。その流れのまま来られたことは、きっと幸せなことなのではないか」

神に与えられた高音で「受難曲」を歌う カウンターテナー・青木洋也さん w
青木さんが出演するバッハ・コレギウム・ジャパンの「マタイ受難曲」。今年は4連続で演奏会が行われる。(画像:バッハ・コレギウム・ジャパン提供)

青木さんは13日~16日までバッハ・コレギウム・ジャパンによる「マタイ受難曲」にアルトで出演し、名古屋、東京、埼玉、松本を回ることになっている。詳細は、バッハ・コレギウム・ジャパンのホームページで。

ヨハネス・カントーレスはイースター明けから、来年の定期演奏会に向けての練習が始まる。バッハの次男カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの「ヨハネ受難曲」が演奏される予定だ。

  • ツイート

関連記事

  • パブロ・エスカンデによる再構築版バッハ「マルコ受難曲」、レントに東京で初公開

  • バッハの「原マタイ受難曲」を学術的見地から徹底解明に挑戦 成立の謎に迫る

  • 【インタビュー】21世紀のマタイ受難曲『マトフェイ受難曲』日本初公演の指揮者、渡辺新氏に聞く

  • 【インタビュー】オペラ歌手の稲垣俊也さんと遠藤久美子さん「音楽は、他者に自分をささげる喜び」

  • マタイ受難曲成立の謎が分かる? 新しいバッハの魅力「原マタイ受難曲」

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.