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神声人語

神声人語―御言葉は異文化を超えて―(14)奇妙な発音、奇天烈な文法、おまけに気まぐれな語句⑦ 浜島敏

2017年2月18日12時32分 コラムニスト : 浜島敏
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関連タグ:浜島敏

翻訳助手はなくてはならない人です。自国語とその文化の豊かな源に精通しているからです。普通、聖句の意味をのみ込みさえすれば、ぴたりと意味の合う正しい訳語を与えてくれます。というのは、どの言語もある人が想像するほど無能でもなければ貧弱なものでもないからです。しかし、助手たちが本当に十分理解しているかどうかを確かめる必要はあります。

チョル語の翻訳者は、「腹を閉じる」(Ⅰヨハネ3:17)は「あわれみを持たない」という正しい意味には理解されないと思ったので、「心を閉じる」を提案してみたのです。ところが、助手たちはこの言い方は正しくないでしょう、と言って、「心を閉じる」というチョル語の慣用句の意味は「てんかんの発作を起こす」ことだと説明しました。この場合にふさわしいチョル語は「何も与えない人」です。

翻訳者の目指すところは、協力者たちの助けを借りて、これらの霊的体験の奥深い財産がどのような意味ある言葉で表されているかを発見することであります。こういう豊かな語義の宝を探求しながら、翻訳者は、その仕事の最も感動的な局面を体験することもしばしばです。いささか散文的な句「彼らは平和の道を知らない」(ローマ3:17)は、チョル語では「彼らは静かな心の道を知らない」となります。

改宗したばかりのキリスト者の体験が、言葉と意味とに、素晴らしい成長を反映しております。チョル人はキリスト者としての最初の3歩は、「御言葉に応える」「主を学ぶ」、それに「キリストに入る」ことだと述べております。人が福音に初めて共感して応答することが「御言葉に応えている」ことだと言われます。反対に、拒否することは「御言葉のそばを素通りする」ことです。

この新しい信仰から教えを受けると「主を学んで」いると言われます。回心の体験は、十字架にかけられた救い主の弟子の1人として、救い主と完全に一体になることであり、これが「キリストに入ること」と言われています。この最後の句は、まるでパウロ書簡のページから取ってきたような響きがありますが、完全に現地語の表現で、イエス・キリストとの命を懸けた結びつきを述べようとしてチョル人が作り出したものです。

信仰体験は互いに関係のない、孤立した、説明不可能な一連の出来事ではありません。これらが相互にどのような関係に立つものであるかを説明することは可能であり、またこれは説明されなければならないことです。英語では「悔い改め」「救い」「回心」「平安」などの言葉は、多くの人にとっては、何かうつろな神学臭い響きしか持ちません。

ところが、メキシコ市の東に当たる高い山中で使われているマサワ語の相当語句は、ひどく迫害されたキリスト者たちの霊的成長を生き生きと反映しています。「悔い改め」は「心を引き返す」、「救い」は「心を癒やす」、「回心」は「心を入れ替える」、「平安」は「心が安らぐ」といった具合です。

私たちは、満ち足りた生活をしているので、使徒言行録のような書物に出てくる劇的で、感動的な出来事の多くを特徴づけている精神を、しばしば見落としております。

ところが、ツェルタル人のようなキリスト者となった先住民は、およそ1年半の間に残忍な迫害をものともせず、わずか一握りの人数から千人以上の会衆に増えたことで、使徒言行録14章の意味を完全に理解しているのです。敵の町で証しをなし、石を投げられ、おどかされ、死んだものとして遺棄されることなど、このツェルタル人たちが自分の体験から理解できる出来事なのです。

福音宣教が効果を上げ、そのあおりですっかり商売が駄目になって、かんかんになったある酒屋の主人は、土地の人が建てたわらぶき屋根の教会を燃やしてしまいました。ところが、その余燼(よじん)くすぶる中から、小さな手回しオルガンとベンチを取り出そうとして駆けつけた近くのキリスト者の一団がいました。

彼らは、大変な労力と物資をかけて建てた教会を、狂信と無知ゆえに破壊してしまったこの人々のため、ひざまずいて神の赦(ゆる)しを祈ったのです。敵は建物を壊すことはできました。しかし、以前には放蕩(ほうとう)三昧で、貧困に打ちひしがれていた、これらの人々のうちに生きている、神の霊の働きを破壊することはできませんでした。

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*

【書籍紹介】
ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』
訳者:繁尾久・郡司利男 改訂増補者:浜島敏

ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』

世界の人里離れた地域で聖書翻訳を行っている宣教師たちと一緒に仕事をすることになって、何百という言語に聖書を翻訳するという素晴らしい側面を学ぶまたとない機会に恵まれました。世界の70カ国を越える国々を訪れ、150語以上の言語についてのさまざまな問題点を教えられました。その間、私たち夫婦はこれらの感動的な仕事の技術的な面や、人の興味をそそるような事柄について、詳細なメモを取りました。

宣教師たちは、未知の言語の文字を作り、文法書や辞書を書き、それらの言語という道具を使って神の言葉のメッセージを伝えるのです。私たちは、この本を準備するに当たって、これらの宣教師の戦略の扉を開くことで、私たちが受けたわくわくするような霊的な恵みを他の人たちにもお分かちしたいという願いを持ちました。本書に上げられているたくさんの資料を提供してくださった多くの宣教師の皆さんに心から感謝いたします。これらの方々は、一緒に仕事をしておられる同労者を除いてはほとんど知られることはないでしょう。また、それらの言語で神の言葉を備え、有効な伝道活動の基礎を作ったことにより、その土地に住む人々に素晴らしい宝を与えられたことになります。その人たちは、彼らの尊い仕事を決して忘れることはないでしょう。

本書は説教やレッスンのための教材として役立つ資料を豊富に備えていますが、その目的で牧師や日曜学校教師だけのために書かれたものではありません。クリスチャン生活のこれまで知らなかった領域を知りたいと思っておられる一般クリスチャンへの入門書ともなっています。読者の便宜に資するために3種類の索引をつけました。①聖句索引、本書に引用されている聖書箇所を聖書の順に並べました、②言語索引、これらのほとんど知られていない言語の地理上の説明も加えました、③総索引、題目と聖書の表現のリストを上げました。

ユージン・ナイダ

◇

浜島敏

浜島敏

(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

■ 【浜島敏著書】(Amazon)
■ 【浜島敏著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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