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日本宣教論

日本宣教論(27)日本人の独創性―その他の独創的な発明2― 後藤牧人

2016年11月30日14時43分 コラムニスト : 後藤牧人
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*トロン

トロンというOS(オペレーティングシステム)がある。これはOS自身が最大17万文字を扱うことができる優れたシステムである。坂村健がこれを開発したが、米国は、これが日本のパソコンに採用されると自分たちは潰れるというので、官民がこぞって反対し、日本政府も業界もこれを受け入れた。

マイクロソフトはその前身のCP/Mなど、もともと256文字を扱うつもりで開発された。だから、ウィンドウズの漢字機能などは、木造4階建てのごとく継ぎ足し継ぎ足しして構成している。だから、人間が立って歩くだけでグラグラ揺れる欠陥住宅のようなところがあった。この不安定さはXP(ウィンドウズ エックスピー)になって解決したが。

*CVCCエンジン

米国において「マスキー法」と呼ばれるエンジンの排気ガス規制が施行されることになったが、これを最もユニークな方式で解決したのはホンダ(本田技研工業)であり、いま全世界の自動車メーカーが、この技術を使っている。

もともとガソリンを爆発しやすくするには空気が少ない方がよい。理想的な混合(空気が十分に多い)だと着火しにくい。エンジンが冷えているときはチョーク(首を絞める)して空気を吸えないようにする。濃いガソリンは着火しやすい。つまり、かかりやすくなる。

ホンダは着火栓(プラグ)のところに生ガスに近いものを吹き付ける。しかし、シリンダー全体から見れば空気が十分に入っていて理想的な混合比になるようにキャブレターを設計した。生ガスに近いものと、空気を十分に含んだものと2つの流れができるようにした。プラグの周りには低い仕切りがあり、わずかだが他より独立させて、副燃焼室と呼んでいる。

その微妙な状態が、8千回転時なら1秒に70回ほど確実に実行されるようにし、空気の粘性の問題もあって大変な難事であったがクリアした。こうして失火(エンスト)しない、しかも理想に近い燃焼をし、汚染の少ない排気のエンジンができ、規制を解決した。

米国の自動車メーカーをはじめ、世界中のメーカーがマスキー法をクリアするのは不可能だ、と大合唱していたときのことである。

他のメーカーは、全て白金触媒を詰めたチャンバーをエンジンとマフラの間につけ、そこで未燃焼の汚染物質を燃やす方式を試みた(ホンダもわずかに使用している)。ただ、白金触媒だけでやるのは高価で、それに排気管に詰め物をした形になるのでエンジンのパワーが落ちる。トヨタ(トヨタ自動車)はDOHC(バルブを改造、高速追随性を改良)にして回転を上げ、出力を稼いだ。

ニッサン(日産自動車)は悲劇的で、ターボチャージャーを使用して空気とガソリンを余計に詰め込んでパワーを稼ごうとした。ところがチャージャーの回転軸は、エンジンに直結で、エンジンの回転数が上がらぬと利かない。つまりアクセルを踏んでも反応が遅い、出足が悪くノロくさい。またチャージャーのベアリングが壊れやすく、当時この修繕がアッセンブリー交換で60万円ほどした。これが当時技術的に遅れを取っていたニッサンにとって躓(つまず)きとなり、売れ行きが落ちた。

*トリニトロン

ソニーは、トリニトロンという画期的な発明をした。それまでのブラウン管は電子の流れを3枚の鉄の板(シャドーマスク)で遮り、それぞれに穴を開けてあり、赤、緑、青色の各色の電子の流れをそれぞれの穴から出すようになっていた。

ソニーでは電子銃を1本使用し、その1本の電子銃から赤、緑、青色の電子流が発射されるようにし、マスクは廃止、これで画面は飛躍的に明るくなった。3本の電子流のピント合わせなどの難事があったがクリアし、ほとんど直ちに全世界のメー力が採用した。

ソニーは、CDを開発した。ヨーロッパでは販路のためにはオランダのフィリップスと共同開発という形を取ったが、米国の電機会社にはもうそのような誇りはなく、米社との提携はしなかった。日本人は日本人なりの独創性を豊かに持っているのである。

(後藤牧人著『日本宣教論』より)

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*

【書籍紹介】
後藤牧人著『日本宣教論』 2011年1月25日発行 A5上製・514頁 定価3500円(税抜)

後藤牧人著『日本宣教論』

日本の宣教を考えるにあたって、戦争責任、天皇制、神道の三つを避けて通ることはできない。この三つを無視して日本宣教を論じるとすれば、議論は空虚となる。この三つについては定説がある。それによれば、これらの三つは日本の体質そのものであり、この日本的な体質こそが日本宣教の障害を形成している、というものである。そこから、キリスト者はすべからく神道と天皇制に反対し、戦争責任も加えて日本社会に覚醒と悔い改めを促さねばならず、それがあってこそ初めて日本の祝福が始まる、とされている。こうして、キリスト者が上記の三つに関して日本に悔い改めを迫るのは日本宣教の責任の一部であり、宣教の根幹的なメッセージの一部であると考えられている。であるから日本宣教のメッセージはその中に天皇制反対、神道イデオロギー反対の政治的な表現、訴え、デモなどを含むべきである。ざっとそういうものである。果たしてこのような定説は正しいのだろうか。日本宣教について再考するなら、これら三つをあらためて検証する必要があるのではないだろうか。

(後藤牧人著『日本宣教論』はじめにより)

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

◇

後藤牧人

後藤牧人

(ごとう・まきと)

1933年、東京生まれ。井深記念塾ユーアイチャペル説教者を経て、町田ゴスペル・チャペル牧師。日本キリスト神学校卒、青山学院大学・神学修士(旧約学)、米フィラデルフィア・ウェストミンスター神学校ThM(新約学)。町田聖書キリスト教会牧師、アジアキリスト教コミュニケーション大学院(シンガポール)教授、聖光学院高等学校校長(福島県、キリスト教主義私立高校)などを経て現職。

■ 【後藤牧人著書】(Amazon)
■ 【後藤牧人著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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