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神声人語

神声人語―御言葉は異文化を超えて―(7)所かわれば品かわる・その6 浜島敏

2016年11月12日23時10分 コラムニスト : 浜島敏
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関連タグ:浜島敏

第1章 所かわれば品かわる
その6

あらゆる人に聖書が必要だと考える人はいるのですが、こういう人たちも結局は4福音書の全ては必要でないと思っているようです。また、人によってはこの4つの記事――そのうちの3つ、つまりマタイ、マルコ、ルカは非常に似ているので――を保存しようとする神の摂理と教会の歴史的決意に疑念さえ抱いています。

しかし、翻訳宣教師たちは、「われらの主」に関するこれらの叙述(新約聖書)が異なった価値を持っていることを実際の経験から知っています。それぞれ理由のあることなのです。

イスラム教の世界で人気のあるのは、マタイによる福音書です。というのも、この福音書の第1章にアブラハムが出ており、ついでイスラム教徒流に考えて、イエスのような人が当然持っていなければならないと予想される特質と、重要性を示す系図が続いているからです。

ローマ・カトリックの背景を持った生かじりのキリスト教徒にとっては、神の御子よりむしろマリアについて多く聞かされているので、ルカによる福音書が、マリアへの真摯(しんし)な崇拝から、人類を贖(あがな)い、神と人との間のただ1人の仲介者(1テモテ2:5)であられるイエスへの崇拝へと導く導入になるのです。

哲学的なヒンズー教や仏教の信者には、ヨハネによる福音書がしばしば信仰の火をたきつけます。というのは、ここにこそこれらの宗教との接触点があり、「神の言葉」が命を持ち始めるからです。

たいていの原始的社会の人たちにとって、最良の書はマルコによる福音書です。というのは、これには、(マタイやルカのようには)難しい系図もなく、また(ルカの初めにあるような)旧約の引用もなく、(ヨハネの「初めに言(ことば)があった」というような)哲学的な宣言もないからです。このマルコによる福音書には、バプテスマを受け、神に認められ、試みに遭わせられた1人の人間についての物語があります。この物語は、誰にでも直ちに理解できるのです。

聖書の翻訳者は、4福音書のどれから始めてもよいのですが、1つだけでは不十分なことにすぐ気付きます。もう1つ欲しい、いや、あと1つということになります。さらにまた、成長期の教会には、使徒言行録の物語が必要です。というのは、これが1世紀における教会の物語であるからです。

教理もおろそかにできないし、間もなくローマの信徒への手紙、コリントの信徒への手紙一、ガラテヤの信徒への手紙等々に追い回されるようになりますが、それらの完成はなかなか望めません。というのは、翻訳者は現地人の内に、心温まる使徒の書簡、黙示録の希望、創世記の冒頭の天地創造の物語、詩編の精神の宏大さ、イザヤ書にある来るべき救世主についてのメッセージ、それにヨブの苦しみの話がぜひ必要であると、感じるようになるからです。

教会の成長とその指導者の訓練にとっては、神の戒告の全てを翻訳する必要があり、これに伴って読みやすく理解を助ける聖書注解書と研究書がなくてはなりません。

真の聖書翻訳者はフィリポとアンデレ――「イエスにお目にかかりたい」(ヨハネ12:21)と願ったギリシャ人を主のもとにつれて行った――の伝統にしっかりとついていきます。書かれた言葉によってイエスを紹介し、神の霊によって人々が命の言葉を信じるようになることが、あらゆる翻訳の到達点であり、目的であります。

翻訳者にとって与えられる最大の報いは、南メキシコのマサテク人の一婦人によって述べられた言葉でありましょう。その婦人はマルコによる福音書を読んで叫びました。

「ああ、まるでイエス様が目の前に見えるようです」

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*

【書籍紹介】
ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』
訳者:繁尾久・郡司利男 改訂増補者:浜島敏

ユージン・ナイダ著『神声人語―御言葉は異文化を超えて』

世界の人里離れた地域で聖書翻訳を行っている宣教師たちと一緒に仕事をすることになって、何百という言語に聖書を翻訳するという素晴らしい側面を学ぶまたとない機会に恵まれました。世界の70カ国を越える国々を訪れ、150語以上の言語についてのさまざまな問題点を教えられました。その間、私たち夫婦はこれらの感動的な仕事の技術的な面や、人の興味をそそるような事柄について、詳細なメモを取りました。

宣教師たちは、未知の言語の文字を作り、文法書や辞書を書き、それらの言語という道具を使って神の言葉のメッセージを伝えるのです。私たちは、この本を準備するに当たって、これらの宣教師の戦略の扉を開くことで、私たちが受けたわくわくするような霊的な恵みを他の人たちにもお分かちしたいという願いを持ちました。本書に上げられているたくさんの資料を提供してくださった多くの宣教師の皆さんに心から感謝いたします。これらの方々は、一緒に仕事をしておられる同労者を除いてはほとんど知られることはないでしょう。また、それらの言語で神の言葉を備え、有効な伝道活動の基礎を作ったことにより、その土地に住む人々に素晴らしい宝を与えられたことになります。その人たちは、彼らの尊い仕事を決して忘れることはないでしょう。

本書は説教やレッスンのための教材として役立つ資料を豊富に備えていますが、その目的で牧師や日曜学校教師だけのために書かれたものではありません。クリスチャン生活のこれまで知らなかった領域を知りたいと思っておられる一般クリスチャンへの入門書ともなっています。読者の便宜に資するために3種類の索引をつけました。①聖句索引、本書に引用されている聖書箇所を聖書の順に並べました、②言語索引、これらのほとんど知られていない言語の地理上の説明も加えました、③総索引、題目と聖書の表現のリストを上げました。

ユージン・ナイダ

◇

浜島敏

浜島敏

(はまじま・びん)

1937年、愛知県に生まれる。明治学院大学、同大学院修了。1968年4月、四国学院大学赴任。2004年3月同大学定年退職。現在、四国学院大学名誉教授。専攻は英語学、聖書翻訳研究。1974、5年には、英国内外聖書協会、大英図書館など、1995、6年にはロンドン大学、ヘブライ大学などにおいて資料収集と研究。2006年、日本聖書協会より、聖書事業功労者受賞。2014年7~9月、ロンドン日本語教会短期奉仕。神学博士。なお、聖書収集家として(現在約800点所蔵)、過去数回にわたり聖書展示会を行う。国際ギデオン協会会員。日本景教研究会会員。聖書の歴史、聖書翻訳に関する著書・翻訳書、論文多数。

■ 【浜島敏著書】(Amazon)
■ 【浜島敏著書】(イーグレープ)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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