Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
闇から光へ

闇から光へ~的外れからの解放~(9)佐伯玲子

2016年6月21日22時31分 コラムニスト : 佐伯玲子
  • ツイート
印刷
関連タグ:佐伯玲子

宝塚に憧れ、受験するも失敗。挫折と失意のドン底の中、美術短大に入学。その自由で豊かなキャンパス環境のおかげで自分を取り戻し、幼い頃から得意だった物まねを生かして素人物まね番組に出始め、物まねを駆使したお笑い芸人として芸能界への道を開拓していった私ですが(第8回)、その過程の中で、非常に悲しい別れを経験しました。

中3の時に祖母を、高2で父を亡くしました。祖母は、両親が共働きだったことで、私が寂しい思いをしないようにと、いつも一緒にいてくれた、かけがえのない存在であり、父もまた、人工透析をしながらも、家族のために頑張り、守ってくれた大きな存在でした。

3年の間に、立て続けに愛する家族を失った母と私・・・そんな私たちを見かねたのか?ある日、近所のKさんという奥さんが訪ねて来て、「(某宗教で)自分と家族が救われたから、私たち親娘も、ぜひそこで救ってあげたい」と言いました。

霊の存在を信じてはいたものの、面倒なことはしたくない母は、日頃不信心と言いつつも、この時ばかりは「うちは真言宗だから」と断り続けました。しかし、Kさんはとても熱心に、「とにかく、(この宗教で)祈らせてほしい!そうしたら良さが分かるから!」と懇願され、「そんなに言うなら・・・」と、母も渋々祈ってもらうことを承諾しました。

そしてしばらくたったある日・・・母が、「亡くなった父が死に装束の白い着物姿に、三角頭巾(天冠[てんがん]や額布ともいうらしい)を付け、満面の笑顔で裏庭に現れた夢を見た」と言うのです。

なぜそんな夢を母は見たのか・・・、何かの力が働いていたのかもしれません。そのことをKさんに告げるや、びっくりするほど上気した甲高い声で「うああああ~!!!良かった~!!!良かった~!!!」と、母の手をガッシリと握り締め、涙で顔をグショグショにしながら、「祈りが聞かれた~!!!ご主人、確実に成仏して良い所に行ったわ~!!!」と、大興奮で大喜び!

母も、「そうなのかなあ・・・」と、ちょっと信じる気持ちが生まれ、私も半信半疑ながら、興味を持ち始めました。が、積極的にそこの集会や奉仕活動などに参加することもなく、誘われて1、2回、Kさん宅で行われていた「皆でお経を唱える集会」的なものに顔を出した程度でした。

しかし、それからしばらくしたある日、「(その宗教の)本部がある東京に、バスを借りて皆で行くからぜひ一緒に」と、強く説得された私たちは、信者の人たちに混ざり、都内某所にある本部へと連れて行かれたのです。

遠い昔のことなので、所々うろ覚えですが、そこはとても大きな施設で、幾つもの大きな畳敷きの講堂のような部屋があり、各部屋には大きなスクリーンがあって、全室を中継できるようになっていました。

一つ一つの部屋に、巨大な仏像が祭られており、私たちもKさんたちと共に、ある部屋に通されました。しばらくすると、黒スーツ姿の男性が、祭壇横に現れ、マイクを持ち、低いゆっくりとした声で、何かの式典での、教祖の様子を語り始め、やがてその模様を収めたVTRが始まりました。

程なくして、それを見て感動した信者の人たちが泣き始め、VTR内の教祖に向かって合掌したり、伏し拝んだりして、一気に周囲がただならぬ空気に包まれました。私たち親娘は完全にアウェイでした。

でも、これはあくまで序章・・・VTRが終わると、冷静に表情一つ変えず、淡々と語っていた黒スーツの男性が、突然!構内に響き渡る大きな声で、教祖登場のコールをしたのです!!当然、気持ちをVTRで盛り上げられていた信者の人たちは大興奮!!地響きがするほどの、悲鳴にも似た大歓声が湧き起こり、ついに“生”教祖様が登場!!

かなりの高齢で、歩くのが厳しいからなのか、元々そういうスタイルなのか、おみこしのようなものに乗り、信者たちが座っている中を、ゆっくりと練り歩いて行きました。教祖は、手に持ったハタキのようなものでお祓いをするように、信者の人たちの頭上で、それを左右にはためかせました。それを受けた人たちの興奮はもうクライマックス!・・・私と母は、ただただあぜんとたたずむばかりでした。

教祖が通り過ぎた後、巫女のような女性が数名列を成し、淡々と行進して来ました。そして、札のようなものをばら撒き始めたのです。その札は、「一枚につき、一つ願いをかなえてもらえるすごく有り難いもの」らしく、信者の人たちにとっては、「是が非にでも受け取りたいもの」だったようで、ばら撒かれるや否や、凄まじい争奪戦が勃発!!その迫力に圧倒された私は、心の中でひたすら「帰りたい!帰りたい!帰りたーい!!」と叫んでいました!

と、次の瞬間!・・・時間が止まり、周囲の騒音が消え、自分が異空間にいるような感じになりました。そして、不思議なことに、私の周りだけ人がいなくなっていて、その私が座っていた場所に向かって、真っ直ぐ巫女さんが歩いて来て、大量の札を私の前に投げたのです。

私はなぜか、とっさにそれを拾い集めていました。私が札を手にした瞬間、また現実にひゅ~っと引き戻され、我に返りました。気付くと、「お札争奪戦」は終了しており、母は私が大量の札を持っていることに気付くと、「あの状況で、よくこんなにも取ったものだ」と驚き感心しました。

しばらくすると、Kさんが疲労困憊(こんぱい)の様子で、髪の毛と洋服を整えながら、荒い息でやって来ました。「どう?取れた?初めてだったからね~、取れなかったんじゃな~い!?」と、心配そうに聞いてきたので、母が「玲子が、こんなに拾ったんだわ~」と伝えると、ぜいぜい言ってたKさんが一瞬息をのみ、驚いた顔で、「えっ!?・・・こんなに・・・すごいわね・・・.私らでもこんなには取ったことないわ・・・」と、絶句し、「あなたは徳を持っている」というようなことを言って羨望(せんぼう)の眼差しで見つめました。

せいぜい取れても2、3枚だそうで、私はビギナーズラックながら、10枚近く拾っていたのです。なぜならば、不思議な現象によって、奪い合うこともなく、すんなりと手にすることができたのですから・・・。

今思うと、これが私を「新興宗教Ⅹ」へと洗脳していくための、最初の「誘惑」だったのかもしれません。イエス様が、荒野で悪魔の試みに遭われたような・・・(例えが大きすぎて大変恐縮ですが・・・)。

「また、悪魔はイエスを連れて行き、またたくまに世界の国々を全部見せて、こう言った。『この、国々のいっさいの権力と栄光とをあなたに差し上げましょう。それは私に任されているので、私がこれと思う人に差し上げるのです。ですから、もしあなたが私を拝むなら、すべてをあなたのものとしましょう。』イエスは答えて言われた。『「あなたの神である主を拝み、主にだけ仕えなさい」と書いてある』」(ルカ4:5~8)

当時、いまだ信仰を持っていなかった私は、御言葉の力を解き放つことはできませんでしたが、未成年でしたから母の庇護(ひご)もあり、母自身がそれ以上心酔することもなく、Kさんが来ても、その話には取り合わなくなっていき、やがてわが家も引っ越して、いつしか縁は切れていきました。

当然、大量に手にした札を、私が願い事に使うことはありませんでした。なぜなら、「そんな上手い話はない」と、自分で判断したからでした。でもその時、私の中に少しだけ、「私は、こういうもの(新興宗教)には染まらない。騙されない」という、「自信とプライド」のようなものが芽生え始めていたのかもしれません。

それが、悪魔が私を後に滅ぼすために長期にわたり、入念に仕込んだ「崩壊プログラム」だったのだと思います。そうやって、自信を付けさせ、図に乗らせ、落とす・・・。

上京して後、他にもいろいろな宗教団体からの誘惑があったものの、洗脳されて入信することは一切ありませんでした。そのように、無事にクリアしていくうちに、私の中で「私は大丈夫!」という、「自信とプライド」が、どんどん成長していったのだと思います。

これが、後に会う「新興宗教Ⅹ」(墓信仰)を深く信じてしまう要因となったのです。「今まで騙されなかった、この私が信じるのだから本物だ!」という、間違った選択を生む結果となったのです。

短大卒業後、私は内定していた就職先を断り、タレントを目指し上京します。さまざまな厳しい試練に遭いながらも、チャンスを掴んでいき、上京して約2年で、憧れだった山口百恵さんが在籍されていた、ホリプロの所属タレントとなるのです。

順風満帆の流れに乗り、そのまま上昇していく!!そう希望に燃えていた私の幸せな人生の空に、「闇の雲」は少しずつ立ち込めていったのです。(つづく)

<<前回へ     次回へ>>

◇

佐伯玲子

佐伯玲子

(さえき・れいこ)

愛知県豊田市出身。名古屋造形芸術短期大学造形芸術科プロダクトデザインコース卒業後、役者を目指し上京。幼少より得意だった物まねを生かし、ホリプロお笑い部門第1期生として、バラエティーやドラマ、舞台などで活動。結婚後は、プレイヤーの他、脚本、演出、プロデュースといった制作活動を行う。26歳の時に出会ったカルトの洗脳により、離婚、度重なる病やけがで、生命危機一髪の2012年秋、イエス・キリストに出会い、22年間に及ぶカルト洗脳から救われる。2015年春より、神様から賛美を使って歌って踊るエクササイズ「賛美クス」を与えられ、フィットネスを通した伝道を行っている。教会はもちろん、ノンクリスチャンの人たちに、賛美の「力」と「神様に感謝をささげることの喜び」を、ステージパフォーマンスやレッスンを通して発信している。「主イエスの恵み教会」所属。

■ B.B Wonderland公式サイト

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:佐伯玲子
  • ツイート

関連記事

  • 闇から光へ~的外れからの解放~(8)佐伯玲子

  • 闇から光へ~的外れからの解放~(7)佐伯玲子

  • 闇から光へ~的外れからの解放~(6)佐伯玲子

  • 闇から光へ~的外れからの解放~(5)佐伯玲子

  • 闇から光へ~的外れからの解放~(4)佐伯玲子

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.