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宗教改革500年

第7回日独教会協議会:宗教改革とディアコニアに焦点 独のルター派と瑞の改革派が講演 コンサートも(3)

2016年6月8日22時36分 記者 : 行本尚史
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関連タグ:ドイツ福音主義教会(EKD)スイスプロテスタント連盟(SEK)日本キリスト教協議会(NCC)宗教改革

パネルディスカッション

講演会の終了後、午後3時10分過ぎからは、昨年にこの協議会の準備企画として講演を行っていた山本光一氏(日本基督教団京葉中部教会牧師)と戒能信生氏(日本基督教団千代田教会牧師)が今回の講演者たちに加わってパネルディスカッションが行われた。

第7回日独教会協議会:宗教改革とディアコニアに焦点 独のルター派と瑞の改革派が講演 コンサートも(3)
パネルディスカッションの様子=4月23日、在日本韓国YMCA(東京都千代田区)9階大会議室で

山本氏は難民問題について、「私はドイツそしてスイスの教会が難民の問題を非常に大きなディアコニアの課題としていることに、強い感銘を受けました。私たち日本人および日本政府にとってこの問題がどうなのかというと、これは心を痛める問題ではあるけれども、まだまだ現実的な問題とはなっていないと思います」と語った。

山本氏はまた、「これはパレスチナのナブルスから日本の東京大学医学部に留学している私の友人の経験的な話なんですが、パレスチナから日本に入国する時に、どれほどの困難があるか」と述べた。

山本氏はその友人の話から思うこととして、「例えば、いまイエス・キリストがパレスチナから成田空港に着いたとします。出入国審査でまず係官は顔を見て警戒するでしょう。『どこから来ましたか?』と聞いて、『パレスチナからです』と言ったら、また警戒するでしょう。『何をするために日本に来たのですか?』と聞いてイエスが『世界に平和をもたらすため』と答えたら、彼はイエス・キリストのことをテロリストだと思うでしょう」と語った。

「いま日本にいるパレスチナからの留学生の友達は、スピーチの時に必ず、『私たちパレスチナ人はテロリストではありません』と一番最初に言います。これは冗談のようであって本気の真面目な話なんです。それぐらい日本はまだまだ偏見を持ったままでいられるし、そして閉鎖的でいられる。そういう状態が続いています」と山本氏は続けた。

山本氏は、「日本の教会は日本の社会において常にパイオニアであったというふうに思います。だからこの問題についても、日本の教会の責任はとても重いと今日は特に思いました」と感想を述べた。

第7回日独教会協議会:宗教改革とディアコニアに焦点 独のルター派と瑞の改革派が講演 コンサートも(3)
パネルディスカッションで感想と質問を述べる山本光一氏

さらに山本氏は、「教会内あるいは教派内の対立は存在しないのか」と質問。「日本の教会もまた、ディアコニアの現場は、日本の社会において、シモン・ホーフシュテッターさんのお話にもあったように、パイオニアであり、補完的な役割を担い、そして代理者の役割を担ってきたというふうに思います。そしてディアコニアの現場を担う人たちは、しばしば日本の行政に対して、非常に批判的になり、対立的にならざるを得ませんでした」と語った。

「そして日本の教会の中では、次のようなカテゴリー化、あるいは区別、あるいは二極化がされてきたように思います。その二つのカテゴリーとは、ディアコニアに熱心な人たちに対して、『あなたは社会派ですか?』というふうな質問になります。社会派という言葉の対極にある言葉は、教会派という言葉です。あるいは社会派と福音派という対置がされます。あるいは『あなたは会衆派ですか?それとも長老派ですか?』という質問になります。これは日本のプロテスタント教会が、戦争中に強制的に政府によって合同させられた不幸な歴史に基づいていると思いますが、そういうような対置もされます。最も雑な区別は、『あなたは左翼ですか?それとも右翼ですか?』です」と、山本氏は付け加えた。

「昨日の夜、教会の壮年会の合同の集まりで、『今の教団の対立は、一体何と何が対立しているのか?』と聞かれて、私はうまく説明できませんでした。私は対立が存在する事自体は困ったことだとは思いません。それが有効な対立であれば、それは弁証法的な発展(Aufheben)を遂げるだろうというふうに思っています。でも有効な対立軸を見つけたい。それが質問の意図です」と、山本氏は説明した。

一方、日本の教会の歴史を勉強してきたという戒能氏は、日本の教会がディアコニア的側面が弱い理由・背景について、「日本の社会において教会およびキリスト教が少数派・マイノリティーであること。そして歴史が浅いこと。150年の歴史しかありません。従って日本社会でキリスト教はとっても小さな影響力しか持っていません」と説明した。

「明治の初めにプロテスタント・キリスト教が日本に入ってきたときに、当然、社会的な運動・関わり、キリスト教社会主義というのも入ってきました。そして若い牧師たちは社会的な活動をしようとしました。けれども、いまだ日本の教会はとっても財政的にも弱かったものですから、社会福祉的な仕事―孤児院とか障がい者施設とか病院とか―をやる経済的な余裕は十分にありませんでした。そういう役割を担おうとすれば、アメリカのミッションボードの影響・支援を受けなければ、そういう活動はできませんでした。それで、明治の半ば頃に、日本のメーンストリームの教会は、社会的な役割は放棄して、伝道と教会形成に特化する伝道戦略を持つことになります。それが日本のプロテスタント教会の特徴だと思います」と戒能氏は述べた。

「その後、大正期に入って、救世軍の山室軍平とか、賀川豊彦たちによって、キリスト教的な社会運動がたくさん展開されます。それがパイオニアでした。けれども、このようなキリスト教社会運動は、日本の教会にとってメーンストリームにはなりませんでした。それは現在でも続いています。そこに日本の教会の課題があります」と戒能氏は付け加えた。

第7回日独教会協議会:宗教改革とディアコニアに焦点 独のルター派と瑞の改革派が講演 コンサートも(3)
パネルディスカッションでコメントを述べる戒能信生氏

これに対し、クリストフ・ヴェーバー=ベルク氏(スイス・アールガウ州教会議長)は、通訳を通じて、「一つ、福音主義教会とディアコニアとの間の対立について言うと、私たちは他のものよりより良い組織というのではなくて、むしろ私たちは福音主義に基づいて行っているというのが大事なのです。もちろんそこには福音という規範があり、そこに弱い状況にある人の立場に立ちそこから見るという、旧約聖書に一貫した規範があります」と答えた。

ヴェーバー=ベルク氏は、「私たちがやっているさまざまな行為というものをその弱い者の視点から見るという形ではかり評価するということがとても大事です。その弱い状況にある人たちのためになることが本当にそこでなされているかどうか、という形で自分たちの行為や態度を評価していくということが大事です。そこにはさまざまな違った考え方があって、議論を闘わせるということは問題ないと思います」と語った。

また、マルゴット・ケースマン氏(EKD宗教改革記念事業特命大使で元EKD議長)は、「ドイツの教会でも喜んで議論を闘わせることはあります。非常にまれになってきているのは、神学的な問いをそこで議論するということです」と述べた。

「一つ、最近に近い過去にあったことは、ルターのユダヤ人に対する態度というものについての議論をしたことです。ルターに関して彼は反ユダヤ主義であったということを強く発言することが許されるか、それともそれはルターの故ではなく時代の精神だったというふうに語るのがよいのか?重要なのは、神学者たちの議論ではなくて、基礎共同体である各個教会の中での議論です」とケースマン氏は語った。

「私のほうから重要だと思っている一つのことは、ホモセクシュアリティーに関することです。牧師が同性愛者であるということが許されるのか?あるいは同性愛者としてのパートナーを持つことが許されるのか?あるいは同性愛としてのパートナーが教会の中で教会として祝福されることが許されるのか?神学的な要因だけでなくて非常にさまざまな要因があり、非常に感情的なものが込められています」とケースマン氏は述べた。

さらにケースマン氏は「今日のもう一つのテーマですけど、今日の南ドイツ新聞の中の記事に、日本が高齢化していくということについての記事がありました。そういう社会の課題があるところにある教会としてその問題というのは教会にとっての宣教的な機会というかチャンスとなるのではないかと思っています」と話した。

クリストフ・ヴェーバー=ベルク氏は、山本氏が述べた二つのグループの対立と建設的な対話というテーマについて、「スイスの地方の人たちの中に右寄りの政党の影響を非常に受けている人たちがいて、彼らのスローガンみたいなものを受け入れていくという傾向があるという問題があります」と指摘した。

それでもヴェーバー=ベルク氏は、「教会の指導部としては、いま難民問題との関連で出てきている右寄りの政治やそういうところでの議論に対して、福音というものを十分に信頼していくならば、意見が違っても意見を闘わせていくことはできるのではないか。人々の見知らぬ人たち、異質な人たちの不安というものを真面目に受け取ろうと思っています」と述べ、「彼らの不安から来るさまざまな考え方や立場に対して、私はそれをすぐに断罪するつもりはありません」と付け加えた。

「ただし、福音主義に立つ教会としての立場から、やはり先ほど他の方から出ていたように、弱い立場にある人たちの視点に立って考えるという、福音に基づいた立場をはっきりと示していく必要はあると思います。もし私たちが敬意をもって政治的な議論をしていくならば、教会はその中で共に先へ移すことができると思います。私たちは議論をすることに対して不安を持つのではなくて、福音を信じて、そしてその土台の下で議論をしていくことができるんじゃないかと私は思っています」とヴェーバー=ベルク氏は福音への信頼を強調した。

そしてシモン・ホーフシュテッター氏は、「スイスに独特の議論ですけれども、スイスでは国民投票などの制度を通して、全てのことを民が決めることができます。何でも決めることができるということの中の一つの例として、どういう建物がどういう構造で建てられるかということまで決めることができる」と語った。

「最近の一つの国民投票は、イスラム教のモスクの塔が邪魔になるかどうかという現実的な問題についてありました。今のところスイスには四つの塔があって、五つ目や六つ目を建てることが可能かどうかという国民投票でした。政治的なことに関して、全ての民が多くのことを国民投票で決めることができるということで、それを教会に対しても適用できる。福音主義的な立場というのは単純に国民の多数を代表しているということではない。単純に福音主義の教会とそれ以外というカテゴリーを作ることはできず、いろんな関心のいろんなグループがあるので、いろんな立場の人が教会の外でも教会の中でもそれぞれの関心に基づいて意見をすることができるということです」と、ホーフシュテッター氏は述べた。(続きはこちら>>)

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