宗教改革500年、プロ・カト協力しブラームス「ドイツ・レクイエム」を 記者会見で開催2会場発表

2015年9月21日15時12分 記者 : 坂本直子 印刷
+宗教改革500年、プロ・カト協力しブラームス「ドイツ・レクイエム」を 記者会見で開催2会場発表
指揮者のロバート・ライカー氏

2017年の宗教改革500年を記念して企画されている、ヨハネス・ブラームスの代表作「ドイツ・レクイエム」を演奏するコンサートについての記者会見が17日、お茶の水クリスチャン・センター(東京都千代田区)でキリスト教関係の報道各社を招いて行われた。このコンサートを企画するR500実行委員会から、日本基督教団赤坂教会牧師・伝道団体連絡協議会会長の姫井雅夫氏、メリノール宣教会神父のウィリアム・グリム氏、そして指揮を務める東京シンフォニア音楽監督のロバート・ライカー氏が出席し、宗教改革500年を記念するコンサートの意義や思い、今後の活動予定について報告した。

姫井氏はまず、この企画が、カトリックの神父であるグリム氏から持ち掛けられたものであることを明かし、その意義を語った。「カトリックからみれば、プロテスタントは、まさにカトリックに対抗(プロテスト)したわけで、500周年を『祝う』のではなく、500年の間に宗教的な面だけではなく、社会・文化など多方面で世界的に大きな変化をもたらしたことを振り返りながら、双方にとってこんなにも神様の祝福や導きがあったのだということを『記憶する』ものとしたい。そして、全ての人たちが神様の恵みを喜んで受け止める機会になれば素晴らしいと思う」と話した。

これを受けてグリム氏は、「宗教改革により、キリストの体である教会が分裂したのは、カトリックにとっても、プロテスタントとっても悲劇だった」と言い、「再び一致させることは困難だが、同じ主を拝し、同じ霊に恵まれているという確信をお互いが持てば、恵みの機会になるのではないかと思っている」と話した。そして、「神の霊によっては一致されているのに、多くがそのことを分かっていないので、教会の本当の一致に向かって協力したい」と、この企画に対する意気込みを語った。さらに、宗教改革500年に対して、プロテスタント側がこの企画に対して今以上に熱い思いをもって動き出せば、カトリック側から協力すべきだと思う人たちがもっと出てくると述べ、プロテスタント側を励ました。

宗教改革500年記念として、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」の演奏会を開催することについて姫井氏は、「音楽は言語を超え、誰もが共通の理解ができる。聖書の言葉も音楽を通すことで、分かってもらえると思う」と説明。この企画が、クリスチャン以外の人々にとっても神の恵みを知る機会になることを期待していると語った。

指揮者のライカー氏は、「音楽は普遍的で、心に訴えていく言葉」だと言い、「プロテスタント・カトリック・音楽家の3人が神の子どもとして、500年のイベントを同じ視点から作り上げていきたい」と話した。そして、この演奏会をいかにこの地に根付いたものにするかが音楽家の使命だと語り、再来年の演奏会の成功を単に目指すのではなく、そのさらに500年先をも考えていきたいと抱負を述べた。

今回、演奏会に出演するオーケストラと合唱団は、慶応義塾大学や早稲田大学、東京大学の卒業生と学生といった若手の音楽家を中心に編成されることになっているのも、若い世代が未来を担うことを見据えてのこと。何もないところからイベントやオーケストラを作っていくことを得意とするライカー氏は、「こういった大きなイベントは、学生にとってもやりがいとなるだろう」と話した。

宗教改革500年を記念してブラームス「ドイツ・レクイエム」を企画 プロテスタントとカトリックの主にある恵みの一致を目指して
宗教改革500年を記念する企画について説明する日本基督教団赤坂教会牧師・伝道団体連絡協議会会長の姫井雅夫氏(中右)、東京シンフォニア音楽監督ロバート・ライカー氏(中左)、メリノール宣教会神父のウィリアム・グリム氏(左)

オーディションは来年から始まる。120人のオーケストラ、250人の合唱団を予定しており、月1回の割合で10カ月間のリハーサルを考えているという。演奏会は、500年目の宗教改革記念日となる2017年10月31日(火)には、一般の音楽ホールであるサントリーホール(同港区)で行い、10月29(日)には東京カテドラル聖マリア大聖堂(同文京区)で開催したい旨を発表した。「聴衆にとって、宗教的には信仰の証しとして、そして歴史的には偉大な記念すべきことを思い起こす時となるだろう」と2日にわたって別々の場所で開催する意義を語った。

ライカー氏は今回、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」を指揮するに当たって、「誰もが神の子であり、兄弟姉妹であるということを理解してもらうことはとても大切なこと。今回指揮をする機会を作ってくれたことを感謝したい」と語った。

マルティン・ルターが1517年10月31日に、ドイツのヴィッテンベルグ城教会の扉に「95カ条の論題」を張り付けたことがきっかけで始まったとされる宗教改革。姫井氏は、「今、双方の違いを認めつつ、心を合わせて神の栄光を拝し、世界の平和を呼び掛けたい」と語った。

R500実行委員会では今後、実行委の拡大、組織化を進め、説明会の開催や文書も作成していく。また、コンサートの推進に当たり、6段階の額に分けた支援金を募っている。詳細については、同実行委(事務所:〒107−0052 東京都港区赤坂6−8−16−201、電話:03・3588・0738、FAX:03・3588・0731、メール:r500anniversary@gmail.com)まで。

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