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必見!世界初公開「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」東京国立博物館で開催中

2016年5月30日23時55分
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必見!世界初公開「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」東京国立博物館で開催中
伊東マンショの肖像 ドメニコ・ティントレット筆 イタリア1585年 ミラノ、トリヴルツィオ財団蔵 Fondazione Trivulzio-Milano

日伊国交樹立150周年を記念して、特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」(主催:文化庁、東京国立博物館、読売新聞社)が、東京国立博物館(東京都台東区)で開催されている。2014年にイタリア・ミラノでその存在が明らかにされ、大きな注目を集めた「伊東マンショの肖像画」の世界初公開となる。

天正遣欧少年使節とは、1582年に九州のキリシタン大名の名代としてヨーロッパに派遣された4人の少年を中心とした使節団で、伊東マンショ(1569?~1612年)は、豊後のキリシタン大名大友宗麟(1530~87年)の名代として、使節団の主席正使を務めていた。

使節団は、中国、インド、ポルトガル、スペインを経て、イタリアに入り、フィレンツェ、ローマ、ヴェネツィアなどの主要都市を訪れている。当時の文献によると、1585年にヴェネツィアを訪問した際に、ヴェネツィア共和国の元老院の注文で、ヴェネツィア派の画家ティントレットが、4人の少年使節の姿を描いたことが記録されている。しかし、400年以上その絵の所在は不明だった。

それが急展開したのは2014年。イタリア・ミラノのトリヴルツィオ財団が、伊東マンショの肖像画の存在を論文で発表し、これがドメニコ・ティントレットの描いた少年使節であることが確認された。確証となった一つは、肖像画の裏に記されていた文字で、同時代の資料に照らし合わせるとそこに書かれているのが、「大友宗麟の名代として来た伊東マンショ」という意味を表していることが読み取れたという。さらに、肖像画をX線透過撮影したところ、肖像画の裏面と同様のことが画面の左上にも書かれていたことが分かった。

同博物館主任研究員の瀬谷愛さんによると、使節団については当時の文献から、二つの美術品の存在が考えられてきた。一つは、使節団を発案したイエズス会員アレッサンドロ・ヴァリニャーノ司祭が織田信長から寄贈された安土城の描かれた屏風で、ローマ教皇に献上したことが記録に残っている。これが発見されれば、当時の安土城の姿を目にできる唯一の資料となる。

もう一つが、トリヴルツィオ財団が発見したティントレットによる少年使節の絵だ。今回の発見で長い間美術史の謎になっていた一つが解けたことになり、同時に、当時最高の「もてなし」とされる肖像画が実際に描かれていたことが本作をもって確認できたことで、文献どおり少年使節が、ヨーロッパで大変な歓迎を受けていたことが明らかになった。このことは、伊東マンショの絵が発見されたことの大きな成果だと瀬谷さんは話す。

必見!世界初公開「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」東京国立博物館で開催中
「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」の展示会場。右側が伊東マンショの肖像で、左側に見えるのは、重要文化財の三聖人像(長崎奉行所旧蔵)=25日、東京国立博物館(東京都台東区)で

ヴァリニャーノ司祭が使節団の目的としていたのは、ローマ教皇とスペイン・ポルトガルの両国王に日本宣教の経済的・精神的援助を依頼することと、日本人にキリスト教国を体験させ、帰国後にその偉大さを語らせ、布教に役立てることだった。少年たちはこのミッションを一身に背負い、使命に燃えていたことが、公開されている肖像の凛々(りり)しい少年の姿から伝わってくる。

ローマ教皇グレゴリウス13世との謁見や、華やかな舞踏会への参列などを通してヨーロッパの人々に日本の存在を広く知らせたことや、グーテンベルク印刷機などを持ち帰ったことなど、少年使節が果たした役割は大きい。しかし、日本では少年使節が帰国する3年前に豊臣秀吉による「バテレン追放令」が発布されたため、1590年、息をひそめて長崎港に帰港することになるのだ。

瀬谷さんは、世界に先駆けて初めて日本で伊東マンショの肖像画が公開されることは、「仕切り直し」の意味があると語る。本来ならば当時、帰国した少年使節団は大歓迎で迎え入れられるはずであったのに、豊臣政権はそれを許さなかった。

瀬谷さんは、「先日のオープニングのセレモニーには、皇族をはじめ、イタリア大使、文化庁長官など大勢の方がご出席された。400年前にはできなかった歓迎が、肖像画という美術品になることで今ここで行われているのだと感じた。今回の展示は、歓迎の『仕切り直し』だと思った」と話した。

必見!世界初公開「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」東京国立博物館で開催中
重要文化財 聖母像(親指のマリア)長崎奉行所旧蔵 イタリア 17世紀後期 東京国立博物館蔵

展示会では、2014年に東京都文京区で遺骨が発見された禁教時代のイタリア人宣教師ジョバンニ・シドッチ(1667~1714年)が携行していた「聖母像(親指のマリア)」(重要文化財)も展示されている。シドッチは、宣教のため来日し、捕らえられ、江戸・小石川の切支丹屋敷に幽閉され、47歳で没している。

このシドッチを尋問したのは、幕府高官で学者の新井白石(1657~1725年)だった。この時、2人は明確には言葉が通じなかったという。それでも、白石はシドッチの話を基に、『西洋紀聞』『采覧異言』を残しており、この事実は、2人が文化的背景の違いや、言葉の壁を超えて、心を通わせ、お互いを分かろうという気持ちで向き合っていた様子を浮かび上がらせる。それは、シドッチの遺骨が手厚く葬られたことにもつながる。(関連記事はこちら)

瀬谷さんは、白石とシドッチは「尊敬し合える間柄だった」と話す。そして、この2人の交流は、シドッチがキリスト者で、捕らえられなければ生まれないものであった。禁教の時代が生んだ悲劇でありながら、キリスト教が人と人をつなぐ架け橋となっていたのだ。

必見!世界初公開「天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」東京国立博物館で開催中
東京国立博物館が所蔵する、重要文化財の天正遣欧使節記。1585年にイタリアで刊行された。この中に当時の少年使節の様子が記載されている=25日、東京国立博物館(東京都台東区)で

日向国(今の宮崎県西都市)で生まれ、8歳で父親を亡くした伊東マンショは、恵まれない幼少期を送った。また、少年使節では大友宗麟の名代とはいえ、宗麟の親戚の代役であり、宗麟とは面識がなかったという。帰国後も豊臣秀吉からの任官の誘いを断って司祭の道を選び、追放された長崎の地で病死している。

瀬谷さんは、若い人たちにぜひ「伊東マンショの肖像画」を見てほしいと話す。「伊東マンショの一生は、波乱万丈であったが、その時々を真摯(しんし)に生きてきた。このことをぜひ、肖像画の伊東マンショと同じ年頃の人たちに知ってほしい」と力を込めた。

特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」は、7月10日(日)まで。開館時間は午前9時半から午後5時(入館は閉館の30分前まで)。ただし、6月19日(日)までの土・日曜日は午後6時まで、金曜日および6月22日(水)~7月10日(日)は午後8時まで。休館日は、月曜日(ただし、6月27日(月)、7月4日(月)は本館のみ午後8時まで開館)。観覧料は、総合文化展料金(一般620円、大学生410円)のみで観覧できる。詳しくは、東京国立博物館ホームページ。

なお、「伊東マンショの肖像」は、長崎歴史文化博物館(7月22日~8月31日)、宮崎県立美術館(9月9日~10月16日)を巡回する予定。

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