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富についての考察

富についての考察(39)金銭欲VSお金の価値 木下和好

2016年2月15日21時59分 コラムニスト : 木下和好
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ヘブル書13:5に「金銭を愛する生活をしてはいけません。いま持っているもので満足しなさい」と書かれているように、われわれはお金に関して気を付けなければならない。日本の株式市場を混乱させ、多くの人たちに計り知れないほどの損害を与えた元ライブドア社長は、「人の心は金で買える」と言ったそうだが、このような「金が全て」という考え方が、「金銭を愛する生活」の原点にある。

でも、このライブドア事件が、人々の心に「金=悪」という考えを蔓延(まんえん)させてしまうのも危険である。お金は「善」でも「悪」でもない。お金は「価値」を交換するための便利な道具で、お金がないととても不便な社会になる。お金がなければ、全てを「物々交換」しなければならない。例えば農夫や漁師のように腐ったりいたんだりする物が財産の人は、その価値をお金に代えておかないと、やがて「物々交換」すらできなくなってしまう。

昔は大きな石などをお金として使っていた文化があったが、やがて「硬貨」「札」「小切手」「手形」「株券」のような持ち運びが便利な物になり、今ではインターネット上で数字だけが動く便利な社会になった。これら全てはお金である。

ところでヘブル書13:5は、厳密には「金銭愛」のことを言ってはいない。原文のギリシャ語では "aphilaguros" となっている。"a" は英語の "not" の意味であり、"philaguros" は "covetousness(貪欲)"を意味するので、本来的には「金銭を愛してはいけない」ではなく「貪欲であってはいけない」となる。その後の「いま持っているもので満足しなさい」は、「人の持っている物を欲しがってはいけない」(モーセの十戒の最後の戒め)を意味する。

日本語聖書のほとんどの訳は「金銭を愛してはいけない」になっており、英語聖書の場合も、NKJは"without covetousness"となっているものの、その他のほとんどは、"love of money" となっている。これらの訳は、お金に対する概念を誤らせる危険性がある。なぜなら、"love of money"と"money"の区別がつきにくくなってしまうからだ。

「お金で人の心は買えない」からといって「お金は悪い」とはならない。包丁がなければ料理をすることができないが、同じ包丁が凶器となって人を殺す場合もある。「包丁が殺人の道具に使われたから、包丁を使うのは悪である」と考える人は一人もいない。でも、お金の話になると、そのあたりが混同される危険性がある。ここに誤解があると、「お金を愛してはいけない」→「お金を儲けてはいけない」→「商売に熱中してはいけない」→「貧乏が一番」という悪循環に陥ってしまう。

教会の中にはお金の話をするのが大嫌いな人が多い。かといってお金は必要だから、目立たないようにしかも罪意識を持ちながら収入を求める。これは不健全である。皮肉なことに、「お金もうけ」の話が嫌いな人たちが、献金のアピールだけはする。これは何とも言いがたい矛盾である。

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◇

木下和好

木下和好

(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

木下和好氏の書籍のご注文は、全国の書店、またはAmazonにて。

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※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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