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「日本に感謝している」「戦争の結果は決して平和ではない」 イラクから3人が来日しトークイベント

2015年8月24日10時44分
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関連タグ:後藤健二イラク佐藤真紀イスラム国(IS)日本イラク医療支援ネットワーク(JIM−NET)
「日本に感謝している」「戦争の結果は決して平和ではない」 イラクから3人が来日しトークイベント+
この日は、世界で唯一の被爆国となった日本に、2発目の核爆弾が長崎に投下された日となり、冒頭、参加者一同で黙祷を行った。

紛争が絶えない中東地域で医療支援を行う特定非営利活動法人「日本イラク医療支援ネットワーク」(JIM−NET)が9日、イラクから3人のゲストを招き、東京都内でトークイベントを行った。奇しくもこの日は、世界で唯一の被爆国となった日本に、2発目の核爆弾が長崎に投下された日となり、冒頭、参加者一同で黙祷を行った。

イラク戦争が勃発して1年後の2004年、JIM−NETはイラクの隣国ヨルダンで、現地の医療機関などと協力し、薬の提供などを含む医療支援を行っていた。イラクでは、湾岸戦争時に米軍が放った劣化ウラン弾によって、現在に至るまで白血病が深刻な問題になっている。JIM−NETでは、医療設備はおろかライフラインの確保さえ難しいこの国で、助けたくても助けられない命に何度も直面してきた。

今回初来日した19歳のハウラ・ジャマルさんは、9歳の時に白血病を発症するも、JIM−NETをはじめとする日本からの支援で治療を受けることができ、病を克服した。ハウラさんは「日本の皆さんの支援がなかったら、私はここにはいない。心から感謝している。多くの患者が治療を受けたくても、薬が足りないなどの理由で命を落としている。私は将来、イラクで医者になって、私がそうであったように、がんと闘う子どもたちを助けてあげたい」と語った。絵を描くのが好きだというハウラさん。JIM−NETでは、彼女の絵を小さな缶にデザインし、チョコを入れたものを「チョコ募金」として販売。売り上げを活動資金に充て、必要な薬や医療品を購入して現地に届けている。

「日本に感謝している」「戦争の結果は決して平和ではない」 イラクから3人が来日しトークイベント
トークイベントで語るハウラさんとファーティマさん

一方、イブラヒム・ムハンマドさんは、今回、長女のファーティマさんとともに来日。1997年にイラクを離れ、イエメンで数学の教師をしていた。イラク戦争が落ち着いた頃に国に戻るが、数カ月後、妻のマリアムさんが白血病に侵されていることを知った。時を同じくして、マリアムさんのお腹には双子の赤ちゃんが宿っていることも判明する。イラク国内では帝王切開などの手術をすることが困難だったため、2004年4月、ヨルダンで妊娠6カ月の時、双子を帝王切開で出産。一人が600グラム、もう一人が700グラムという超未熟児での出産となった。

「日本に感謝している」「戦争の結果は決して平和ではない」 イラクから3人が来日しトークイベント
佐藤事務局長とイブラヒムさん。来日中は、過密スケジュールだった。

その後、マリアムさんは抗がん剤の投与を始める。その頃、JIM−NET事務局長の佐藤真紀さんが、ヨルダンでイブラヒムさん一家と出会い、赤ちゃんのミルクや服、オムツなどの支援を始めた。2004年末に佐藤さんが日本に帰国するため、当時イラク国内で取材を行っていた日本人ジャーナリストに、イブラヒムさん一家のことを託した。その人物とは、今年2月にシリアで「イスラム国」(IS)に殺害された映像が公開された後藤健二さんだ。マリアムさんは2005年1月、白血病で亡くなってしまうが、マリアムさんの最期を看取る時も、遺体を運ぶ時も、後藤さんはそばにいてイブラヒムさんを慰め、ヨルダンに帰る旅費なども援助したという。

トークイベント後、イブラヒムさんは本紙のインタビューに対して、「健二さんは、『平和な人』だった。彼は死んではいけない人だった」と話し、記者が差し出した後藤さんの写真を見ると、頬に当てながら「健二さん、ごめんなさい」と涙を流した。後藤さんは、「僕はカメラを置いて、ジャーナリストとしてではなく、あなたの友達としてここにいる。あなたは私の兄弟だ。僕が日本に帰っても、僕の心はいつもあなたと共にある」とイブラヒムさんに話したという。事件が起きたとき、イブラヒムさんは必死に後藤さんの解放をインターネットなどを通して呼び掛けた。イラクの報道では一時、後藤さん解放のニュースが流れ、喜んでいる最中、日本から「殺害された」との情報が入り、非常に驚いたという。

JIM−NETは、妻を亡くした後、悲しみに暮れるイブラヒムさんをヨルダンの事務所の空き室に住まわせることにした。その後、もともと数学の教師であったイブラヒムさんは、JIM−NETの現地職員として、闘病中の子どもたちに勉強を教える仕事をすることになった。

「日本に感謝している」「戦争の結果は決して平和ではない」 イラクから3人が来日しトークイベント
会場内に展示されたイラクの子どもたちが描いた絵。ポストカードやハンドタオルなども販売された。

一方、トークイベントの最後では、安保法案も話に上った。佐藤さんは「イラク戦争を検証しないまま、この法案を通すのはおかしいのでは」と指摘。イブラヒムさんは、「日本に来て驚いたのは、安保法案が国会を通過しそうだということです。戦争の結果は決して平和ではありません。平和の結果は平和です。私の国は戦争ばかりしている。結果、現在ではたくさんの病気が蔓延し、薬もなく、多くの人が苦しんでいます。イラクを攻撃した米軍を、イラクの人たちの中には恨んでいる人たちもいます。私は現在、日本のNGOで働いています。イラクの人たちは、それについて非常に好意的に思っているし、自分たちを助けてくれる日本に好意を持っているでしょう。しかし、日本が米国を支持し、支援するようなことがあれば、きっと私の立場も危うくなるでしょう」と話した。

JIM−NETでは、今後もさまざまなイベントを予定している。8月26日(水)には、戦後70周年企画の一つとして、「深刻化する『イスラム国』による女性に対する暴力」と題した講演会を都内で開催する。JIM−NETの現地事務所では2014年から、ISから性暴力を受けたヤジディ教徒などに聞き取りを行っている。今回の講演会では、現地事務所から一時帰国しているスタッフが登壇する予定。詳しくはJIM−NETのホームページ。

関連タグ:後藤健二イラク佐藤真紀イスラム国(IS)日本イラク医療支援ネットワーク(JIM−NET)
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