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FINE ROAD

FINE ROAD―世界のモダンな教会堂を訪ねて(2)教会建築について 西村晴道

2015年8月4日10時42分 コラムニスト : 西村晴道
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教会堂=「神の民の家」「神の家族の家」

教会堂は、「神の家」ではなく、「神の民の家」「神の家族の家」である。神の民、神の家族とは、信徒はもちろんのこと、教会に集うすべての人である。

この家で、どんな人も隔てなく神の民、神の家族として一つの輪、「インマヌエル」=「神われらと共にいます」の中で祈ることができる。包み込まれるような安心感と平安があり、家族の温かさを感じ、希望と力を与えられる「家」である。

また、宣教、伝道、牧会の役割を十分に果たすことのできる、神学的にふさわしい、聖なる空間である。以前の教会は、「神の家」であり、会堂内には内陣と外陣があり、牧師は会衆に背を向け、犠牲をささげて礼拝する、人が神に奉仕する形になっている。これに対し、新しいタイプの教会はキリストの体、一つの体であり「神の民の家」、神の家族の住居である。礼拝は聖卓を囲む形で、牧師は会衆に顔を向ける。神が人に奉仕する(最後の晩餐)スタイルとなっている。

キリストのサイン(しるし)

アメリカの建築家E・A・ソヴィックは、キリストの存在を表すサイン(Signs of Christ Presence)を建築に表現するために、① 建物、② ドア、③ 光、④ 十字架を挙げている。 教会の建物は上空から見ると十字架の型になっているもの、ノアの箱舟型のものや祈りの手の型などいろいろある。ドアはキリストが戸口に立って招いているドア、光は世の光である表現として自然の光、ステンドグラスよりの光、ローソクの光をどのように取り入れるかが設計における重要ポイントの一つだ。復活を表すイースターキャンドルもある。十字架は、プロテスタント教会の場合は復活の十字架、カトリックの場合は苦難の十字架である。

(注)E・A・ソヴィック――アメリカの教会建築の権威、著書に『神の民の家』(徳善義和訳、聖文舎、1969年)や、『Architecture for Worship,Augsdurg Publishing House』(1973年)など。東京・三鷹のルーテル学院礼拝堂建設の際、建築家、村野藤吾氏に助言した。私は教会建築に興味を持ち、1983年ミネソタのソヴィック建築事務所に滞在し、氏に接した。

教会建築の重要な要素について

① 説教台、聖餐卓、洗礼盤

教会においては、礼拝が最も重要である。神学的、礼拝学的にふさわしく、信仰を反映していなければならない。家族が食卓を中心に集まるように、聖餐卓を囲む礼拝とし、説教台は会衆から見える位置に、洗礼盤は自分の生まれ変わりを意識できるようにいつも見える場所に置く。聖餐卓は最後の晩餐のテーブルを意味し、共に交わる時の中心だ。耳で聞く説教と同様に、私たちが目で見るもの(説教台、聖餐卓、洗礼盤)は重要であり、礼拝を豊かなものへ導き、信仰に力を与える。

② 祈りの空間

教会は「神の民の家」「神の家族の家」であるとともに、静まる場であり、静かに祈り、神と対話する空間である。祈りにより、慰めと励まし、力が与えられる。

③ 「世の光=キリスト」としての光の表現

「光」はキリストのサイン(しるし) を表現するのに教会建築において最も重要なものだ。ローソクの光、自然の光(日光、ステンドグラス)、そして世の光=キリストとして、教会堂には光を効果的に取り入れる。

④ 教会堂の扉

扉は、キリストが戸口に立って迎え入れるサインである。したがってどのような扉にするかが大切なポイントとなる。入り口から内部ロビーが見渡せるような扉、障害者への配慮をした扉、誰をも招き入れる優しい表情を持った、開かれた教会を示す扉とする。

⑤ 礼拝堂の音響

音響については、説教が聞き取りやすく、かつ賛美が美しく響くように十分配慮し、吸音と反射の効果を考える。相反する残響音をいかにするかが問われる。

⑥ バリアフリー

子ども、高齢者、障害者への配慮が必要だ。すべての人にやさしい、トイレ、手すり、スロープ、ドアの取手、標示、難聴者のための設備などを設ける。

⑦ 伝道する教会

地域の環境や、周囲の自然と調和し、親しみのある建物でありたいと考えている。地域にあって伝道する教会は、世の光として人を温かく招き入れ、安らぎのある「神の家族の家」である。

プロテスタント教会とカトリック教会

プロテスタント教会は、どうしてもシンプルに、斬新なデザインよりオーソドックスな教会の形が好まれる。それは、教会員全員の賛同が必要なためである。一方、カトリック教会は、「ローマ・ミサ典礼書の総則」に、「必要のある限り新しい要求にこたえ、各時代の性格に調和する新しいものを生み出すことを目指している」と指針があり、新しい文化を採り入れたユニークでモダンな教会が多く建てられている。

■ FINE ROAD: (1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)

◇

西村晴道

西村晴道(にしむら・はるみち)

1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、アメリカ合衆国ソービック建築設計事務所短期留学を経て、1984年、西村建築設計事務所開設。現在に至る。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル静岡教会会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』(イーグレープ)。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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