「故郷の家・東京」開設に向け来年1月再入札へ 日韓共生の老人ホーム、関東でも

2014年12月7日23時59分 印刷

社会福祉法人こころの家族(尹基=ユン・ギ理事長)は、東京都江東区に建設を計画している特別養護老人ホーム「故郷の家・東京」(仮称)について、来年1月の再入札に向けた準備を進めている。当初は2015年の開設を予定していたが、建設費高騰により工事予定価格が当初見込みを大幅に上回り、今年3月の入札は不調に終わっていた。

「故郷の家」は、在日韓国・朝鮮人が日本人と共に暮らせる老人ホームとして、1989年に大阪府堺市で初めて開設された。韓国で孤児救済のために生涯をかけた日本人クリスチャン女性、田内千鶴子の長男である尹氏(日本名:田内基)が呼び掛け設立された。その後、大阪市(94年)、神戸市(01年)、京都市(09年)にも建てられ、「故郷の家・東京」が完成すれば、全国で5つ目、関東では初の故郷の家となる。

神奈川県立保健福祉大学名誉学長で在日韓国老人ホームを作る会会長の阿部志郎氏は最新号の会報「こころの家族」で、「天の下の出来事には、定められた時がある」との聖書の言葉を引用し、「東京に故郷の家を建設する<時>がきた。夢を描いてから30年を要したが、今の時を逃してはならない」と激励。「偏見と差別にひたすら耐えてきた在日韓国のおとしよりに『楽しむ』居場所を備えるだけでなく、最後まで人生の坂を登りつづける豊かな老後を共に生きるホームを、関西に4か所建設してきた尹夫妻の涙ぐましい努力に対して、私達もささやかでも、東京のホームに愛と友情を注ごうではありませんか」と述べている。

「故郷の家・東京」は当初、鉄筋コンクリート造り地上6階建て、総床面積6877平方メートルの建物を計画していた。これを費用削減のため、5階建てに変更し、床面積も6734平方メートルにまで縮小。さらに、1階の地域交流スペースに設けていた1〜2階の吹き抜け空間を削減するなどして、総建築費を3割程度まで削減した。備品の整備方式や建築資材も細部にわたるまで再点検し、開設に至るまでの費用を抜本的に見直した。

1月中に国有地の50年間定期借地契約を国と正式に結び、今年度中に着工することを目標としている。全ての作業が順調に推移すれば、2016年7月に竣工、同10月には開所となるという。

建設地の江東区は、2020年東京五輪の競技会の半数近くを抱え、さらに東京築地市場の移転決定を受けて活況を呈する一方、高齢者が増加しており、特別養護老人ホームの入所待機者は約2000人に上る。建設地周辺にも高齢者世帯が多く、それだけに保育園の開園と合わせて「故郷の家・東京」開設を期待する声が、地域住民からすでに多く寄せられているという。

こころの家族・東京事務所は、「国有地借り受けの有効期限も迫る中、残る数か月に全力を尽くす覚悟で取り組んでいます。あと一歩のところまできました『故郷の家・東京』建設への一層のご支援をお願いします」と呼び掛けている。

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