米国務省:2013年は世界で立ち退きを強いられる宗教共同体が増大

2014年7月30日21時31分 記者 : 行本尚史 印刷

米国務省は米国時間の28日、信仰の自由に関する国際報告書(2013年版)を発表した。同報告書はその巻頭要約で、「2013年は、世界では最近の記憶の中では宗教共同体が立ち退きを迫られる場合が最大となった」と指摘した。

同報告書はまた、「世界のほぼ各地で、何百万人ものキリスト教徒やイスラム教徒、ヒンドゥー教徒、そしてその他の宗教者が、自らの宗教上の信仰を理由に自らの故郷から立ち退きを強いられた。恐怖からまたは強制によって、近隣全体から住民がいなくなっている。共同体がその伝統的かつ歴史的な故郷から消え、地理的な地図の全体に散っている。特に紛争地帯ではこの大規模な立ち退きが有害な常態と化してしまった」と述べている。同報告書はその事例としてシリアやビルマ(ミャンマー)を挙げた。

また、「全世界で、個人がただ自らの信仰を実践し、特定の宗教と関係し、あるいはより高い神性を全く信じないことを選んだというだけで、差別や暴力、虐待にさらされ、(犯罪を)犯され、暴力で処罰されている」とし、パキスタン、エジプト、イラン、バングラデシュ、スリランカ、中国の事例に触れた。

さらに、政府が信仰の自由を抑圧している国々について、「全ての地域の政府が宗教集団の成員に抑圧的な政策や差別的な法律、権利の剥奪、及び法律の差別的な適用を受けさせた。これらの政府による行為は信仰の自由自体を侵害したのみならず、より幅広い人権侵害を許容する環境をしばしば創り出した。規制的な政策には宗教的活動や表現の有罪化、改宗すること、または改宗をさせることの禁止、冒涜法、そして宗教団体の厳重な登録義務ないし登録義務の差別的な適用が含まれる」と記し、その事例として北朝鮮を筆頭に、サウジアラビア、イラン、スーダン、中国、キューバ、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなどを挙げた。

また、宗教的少数者に対する差別や刑罰の免除、および立ち退きについて、「宗教や非寛容に基づく差別と闘わないことを政府が選ぶとき、それは非寛容で暴力的な集団が大胆になる環境を生み出し、宗教的な信仰を理由に個人を物理的に攻撃するという段階にまで達することもある。これらの国々は脆弱な共同体を保護することに失敗し、多くの宗教的な少数者の共同体が不釣合いな形で悪影響を受け、その結果、多くの難民や国内で立ち退きを強いられる人たちを生んでいる」とし、その例としてシリア、スリランカ、エジプト、イラク、バングラデシュ、インドネシア、インド、ナイジェリアを挙げた。

駐日米国大使館は公式サイトで、「ケリー国務長官は7月28日、2013年版の信仰の自由に関する国際報告書の発表に際し、(同報告書は)世界中での信仰の自由の推進に向けた米国民の永続的なコミットメントを具現している、と述べた」と伝えた。

また、同報告書は日本について、「憲法やその他の法律及び政策が信仰の自由を保護しており、実際に政府は全般的に信教の自由を尊重している」としながらも、「宗教的な所属や信教ないし実践に基づく社会的な虐待ないし差別の報告があった」とした。

その上で、「米国政府は信仰の自由に関する状況を念入りに監視し、少数者の宗教団体や非政府組織(NGO)に対する支援を行い、(日本)政府と信仰の自由について議論した」と述べた。

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