Skip to main content
2025年11月2日08時47分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会

フィリピンの児童養護施設を訪ねて(1)~日本人クリスチャンが運営する「ハウス・オブ・ジョイ」

2014年5月12日11時17分 記者 : 佐藤憲一
  • ツイート
印刷
関連タグ:フィリピンハウス・オブ・ジョイ(HOJ)児童養護施設
フィリピンの児童養護施設を訪ねて(1)~日本人クリスチャンが運営する「ハウス・オブ・ジョイ」+
夕食の前に、子どもたちだけで長い祈りをする。

澤村信哉さん(37)の携帯が鳴った。現地のビサヤ語でしばらくやりとりが続く。連絡してきたのは地方福祉局の担当者だった。「事情があって両親と一緒に暮らせなくなった6人きょうだいがいるそうです。ハウス・オブ・ジョイで引き取れないかという話でした」と澤村さんは言う。

フィリピンのミンダナオ島に、日本人クリスチャンが運営する児童養護施設があると聞いて訪ねた。「喜びの家」を意味するハウス・オブ・ジョイ(HOJ:HOUSE OF JOY)では、4歳から18歳まで約40人の子が共同生活を送っている。在比12年になる澤村さんは、現地交渉から子どもたちの生活管理に至るまで幅広く担当。日に焼けた顔に浮かぶ笑みはいつも明るい。

空港があるダバオ市から車で約2時間、バトバト村にHOJはある。「石だらけ」という意味の村名のとおり、土地は痩せていて農業向きではない。所々に果樹園や畑があり、海が近いため漁業の集落は見かけるが、規模はささやかだ。少数の大地主が土地を占有し、財産のない大多数は低賃金で雇われ仕事を続けなればならない。

子どもを養育できなくなる理由の多くが貧困だ。職を失ったり病に倒れれば、たちまち生活は行き詰まる。フィリピンでは困っている人を助け合う関係性が今も大切にされているが、まれに隣近所と良い関係を保てない家もあるという。親が麻薬に手を染めて捕まることもあれば、子供を放置や虐待するケースもある。

村のマーケット。子どもだけで店番する姿も。

ある兄弟は家に食べ物がまったくなく、野山をさまよい歩いて人の畑から固いバナナを取って生きていた。母親に知的障害があり、父親はおらず、栄養失調で動けなくなっていた子もいる。やせ細った子が多く、まず粉ミルクや栄養剤で不足しているものを補ってやらなければならないという。

施設が子どもを引き取る時は、福祉局を通すのがルールだ。「いきなり子どもを連れて来て、置いて行こうとする親もいますが、それは受け付けていません」。驚くことに、公式な依頼と手続きを経て子どもを預かっても、福祉局や政府から資金的な援助は一切ないという。「彼らにその予算はないんです」と澤村さんは現状を嘆く。

この地域に公営の児童養護施設はない。家を失った子のため適切な監護環境を確保するには、キリスト教系をはじめとする団体や個人が運営する施設に頼らなければならないのが実態だ。教育制度にも不備がある。貧しい村では小学校を卒業する子どもは半分ぐらい。そのため公用語の英語を話せない大人もいる。

澤村さんによれば、「フィリピンに義務教育という制度はありません。中学校まで授業料は無料とされていますが、実際は学用品代、制服代、催しのたびに徴収される学級費などが払えずに学校に行けなくなる子がたくさんいます」。HOJでは近所の子供たちの就学も支援し、毎年約100人が学用費などを奨学金として受け取っている。

HOJの設立者、烏山逸雄さん(56)は長崎県五島列島の出身で、代々カトリックの家系。大学卒業後は青年海外協力隊員としてフィリピンに渡り、農業指導を行った。日本に戻り、商社に12年勤めたが、接待や利益重視の仕事に生きがいは感じられない。思い出すのはフィリピンの子供たちの笑顔と、厳しい環境に置かれた幼い子たちの姿だった。

HOJの本館。日本政府からの「草の根援助」を受けて建てられた。

いつしか「貧困に苦しむ子どもたちを支えたい」との思いが開かれ、児童養護施設の創設を決意。妻と娘の家族3人でミンダナオ島に移り住んだのは、1996年のことだった。(続く:ハウス・オブ・ジョイ「見える行動で、見えない愛を表現したい」)

■ フィリピン児童養護施設を訪ねて : (1)(2)(3)(4)

関連タグ:フィリピンハウス・オブ・ジョイ(HOJ)児童養護施設
  • ツイート

関連記事

  • フィリピン最高裁、人口抑制のための避妊解禁を合憲判断

  • JYJら、フィリピンの子ども達へ直筆の「ドリームノート」 WVの活動で

  • 広島東洋カープの石井琢朗コーチ、フィリピンの子ども支援でチャイルド・ファンドに寄付

  • サマリタンズ・パース、フィリピン台風支援のOCC日本語字幕映像公開(動画あり)

  • フィリピン被災地の現況を報告 チャイルド・ファンド

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • ワールドミッションレポート(10月29日):アンゴラとザンビアのルヤナ族のために祈ろう

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(31)夢の中での再会

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(11月2日):エジプト 福音の力—何世代にもわたる暗闇を撃破(2)

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.