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使徒の働き味読・身読の手引き

使徒の働き味読・身読の手引き(73) 宮村武夫牧師

2013年12月9日07時52分 コラムニスト : 宮村武夫
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宮村武夫牧師+

エルサレムにて
使徒の働き21章17節~26節

[1]序

今回は、パウロの一行がエルサレムに到達した後の記事を味わいます。パウロたちのエペソでの宣教活動・教会形成について伝えている中で、ルカは、「これらのことが一段落すると、パウロは御霊の示しにより、マケドニヤとアカヤを通ったあとでエルサレムに行くことにした。そして、『私はそこに行ってから、ローマも見なければならない』と言った」(19章21節)と記しています。

パウロの一行はエペソからエルサレムを目指して進み、今そのエルサレムについに着いたのです(17節)。

エルサレム到着後、パウロの一行はエルサレム教会を公式訪問します(18節以下)。

しかしエルサレムで、彼らにすべて順調な道が備えられていたわけではありません。27節以下の記事が示すように、大騒動に巻き込まれ、ローマ当局により逮捕されてしまいます。しかしその中で、ユダヤ人に対して弁明をなす機会を与えられます。

後には、カイザリヤで(23章33節)、ローマから派遣されている総督の前で弁明をなすのです。そしてついに、27章1節、「さて、私たちが船でイタリヤへ行くことが決まったとき、パウロと、ほかの数人の囚人は、ユリアスという親衛隊の百人隊長に引き渡された」には、ローマへの(囚人として護送される姿ではありますが)旅立ちが描かれています。

今回は、17節から20節前半と20節後半から26節までの二つの部分に大別し、注意します。

[2]ヤコブや長老たちとの面会

(1)ヤコブや長老たちへの報告
パウロがエルサレム教会を訪問した記事は、エルサレム教会会議の詳しい報告(15章)の後は、18章22節、「それからカイザリヤに上陸してエルサレムに上り、教会にあいさつしてからアンテオケに下って行った」に見る手短な言及。

しかしこの21章18節以下を通しては、エルサレム教会の様子を垣間見ることができます。ヤコブを中心に教会の組織が次第に整えられ、数多くの人々が信仰に導かれています(参照・2章41節、4章4節、21章20節)。

ヤコブや長老たちにあいさつをした後、「パウロは彼の奉仕を通して神が異邦人の間でなさったことを、一つ一つ話しだした」(19節)のです。その内容は、私たちが使徒の働きで読み続けて来たことと同様と見てよいでしょう。

(2)報告の二つの特徴
この報告には目立つ二つの特徴があります。

①一つは、「神が異邦人の間でなさったこと」と、異邦人への宣教全体を主なる神ご自身が押し進めてくださった御業と理解している点です。これはパウロの深い確信でした。

参照14章27節、「そこに着くと、教会の人々を集め、神が彼らとともにいて行われたすべてのことと、異邦人に信仰の門を開いてくださったこととを報告した」に見る、第1回の宣教旅行からアンテオケ教会に帰りなした報告。

15章4節、「エルサレムに着くと、彼らは教会と使徒たちと長老たちに迎えられ、神が彼らとともにいて行われたことを、みなに報告した」に見る、エルサレム教会を訪問、報告した場合。

②パウロの報告で目立つもう一つの特徴は、「彼の奉仕を通して」と、パウロが自らの奉仕に言及している事実です。

確かに主なる神ご自身が異邦人の間で福音宣教の御業を押し進めてくださるのです。しかしそれは人間を通し、人間を用いての御業なのです。

パウロは、主の僕(しもべ)として豊かに用いられ、力一杯全力で働き続けたのです(参照・Ⅱコリント11章23節以下)。

主なる神がなして下さる。人間の奉仕を通して。この両面を正しく見、私たち自身も励む必要があります。

(2)ヤコブや長老たちの応答
20節後半以下に見るように、エルサレム教会内部には、パウロに対して誤解が生じる可能性がありました。

そうした状況の中で、ヤコブや長老たちはパウロの報告に十分耳を傾け、「神をほめたたえ」(参照・11章18節)たのです。他の人々を通して主なる神がなさっている事実を率直に認め、主なる神をほめたたえる。このことは、実際にはそれほど容易ではありません。他の人々を通しての主なる神の御業について聞く耳を与えられ、神をほめたたえる心へと整えられたい。

[3]提案

ヤコブと長老たちは、パウロの報告を聞き、主なる神をほめたたえるばかりでなく、一つの提案をなしています(20節後半以下)。

(1)提案の根拠
提案の根拠は、20節と21節、「彼らはそれを聞いて神をほめたたえ、パウロにこう言った。「兄弟よ。ご承知のように、ユダヤ人の中で信仰に入っている者は幾万となくありますが、みな律法に熱心な人たちです。ところで、彼らが聞かされていることは、あなたは異邦人の中にいるすべてのユダヤ人に、子どもに割礼を施すな、慣習に従って歩むな、と言って、モーセにそむくように教えているということなのです」に明示。

エルサレム教会のユダヤ人キリスト者は律法に熱心な人々で、その彼らがパウロに対する中傷を聞かされていたのです。

パウロの異邦人キリスト者にかかわる教えは明らかです。参照Ⅰコリント7章19節、「割礼は取るに足らぬこと、無割礼も取るに足らぬことです。重要なのは神の命令を守ることです」。ガラテヤ5章6節、「キリスト・イエスにあっては、割礼を受ける受けないは大事なことではなく、愛によって働く信仰だけが大事なのです」。

異邦人キリスト者は割礼を求められない。律法を守ることではなく、主イエスの贖いの御業を信じる信仰によって救われる事実をパウロは明言しています。この点パウロは一歩も引きません。

しかし今直接問題になっているのは、ユダヤ人キリスト者、あるいはユダヤ人一般に対して、「割礼を施すな、慣習に従って歩むな」と、パウロが教えたかどうかです。

パウロは、ユダヤ人に対して、主イエスを信じることによってのみ救われると宣教しました。しかしこれは律法の指し示す成就を教えるのであって、律法に反逆し、律法を無視するよう主張しているのではないのです。

パウロに対する中傷の故に影響を受けているユダヤ人キリスト者の誤解を解くため、ヤコブや長老たちは、23節と24節の提案をなしています。

(2)提案の内容と限界
提案の内容は、23節と24節、「ですから、私たちの言うとおりにしてください。私たちの中に誓願を立てている者が四人います。この人たちを連れて、あなたも彼らといっしょに身を清め、彼らが頭をそる費用を出してやりなさい。そうすれば、あなたについて聞かされていることは根も葉もないことで、あなたも律法を守って正しく歩んでいることが、みなにわかるでしょう」。

この提案はユダヤ人キリスト者の誤解を解く、限定された特別な目的のためなされているのであって、異邦人キリスト者に関しては、あのエルサレム会議の原則(15章)が確認されるのです。

[4]結び

パウロは、主イエス・キリストの十字架と復活の必要性にかかわることであれば、断じて一歩も引きません。

しかし同時に、「ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。それはユダヤ人を獲得するためです。律法の下にある人々には、私自身は律法の下にはいませんが、律法の下にある者のようになりました。それは律法の下にある人々を獲得するためです」(Ⅰコリント9章20節)との原則に従い生きています。

26節、「そこで、パウロはその人たちを引き連れ、翌日、ともに身を清めて宮に入り、清めの期間が終わって、ひとりひとりのために供え物をささげる日時を告げた」には、この両方のいずれをも重んじ、決して安易でない厳しい道を歩むパウロの姿を見ます。

パウロはエルサレムを目指して旅を続けてきました。しかしエルサレム到着は完結ではないのです。エルサレムで新しい戦いが始まりました。

目標を目指して進む。目標に到達して新しい戦いに直面する。これは、地上で御国を目指して旅する私たちの基本的姿勢です。あらゆる事柄において目標を持ち進む。目標に到達したとき、その時新しい出発をなし得ますように。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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