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使徒の働き味読・身読の手引き

使徒の働き味読・身読の手引き(72) 宮村武夫牧師

2013年12月8日17時46分 コラムニスト : 宮村武夫
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宮村武夫牧師+

ツロ、カイザリヤにて
使徒の働き21章1節~14節

[1]序

今回は、使徒の働きの新しい章を読み進めて行きます。20章36~38節に見たように、パウロの一行とエペソ教会の長老たちは、互いに引き裂かれる思いで別れました。エペソ教会の長老たちはエペソへ。パウロの一行は、再び船に乗り込みエルサレムを目指し、それぞれ委ねられた使命を果たすため歩みを進めるのです。

船に乗り込んだパウロの一行は、コスに直行。ロドス、パタラと沿岸航路を取り、パタラからはフェニキヤに直接向かう。恐らく大形の貨物船に乗り換え、ツロ、トレマイと船旅を続けカイザリヤ、ついにはエルサレムに着くのです。今回は、ツロ(3~6節)とカイザリヤ(8~14節)の記事に集中。

[2]ツロにて

(1)弟子たちを見つけ出し
ツロに上陸すると、船荷の積み降ろしのため余裕のできた時間を無駄にせず、パウロの一行は、「弟子たちを見つけ出して」とあるように、ツロにある主の教会を尋ね訪問したのです。ステパノの殉教に引き続き起きたエルサレム教会に対する迫害によって散らされた人々がフェニキアへも移住、そこで福音を宣べ伝え、この群れが形成されたものと考えられます(参照・使徒11章19節)。

パウロやルカはツロ教会を訪問、主にある交わりを深めたのです。7日間の滞在の期間に、主にある友情がどれ程深められたか、4節と5節、「私たちは弟子たちを見つけ出して、そこに七日間滞在した。彼らは、御霊に示されて、エルサレムに上らぬようにと、しきりにパウロに忠告した。しかし、滞在の日数が尽きると、私たちはそこを出て、旅を続けることにした。彼らはみな、妻や子どももいっしょに、町はずれまで私たちを送って来た。そして、ともに海岸にひざまずいて祈ってから、私たちは互いに別れを告げた」の記述からも明白。

(2)エルサレムに上らぬように
ところがツロ教会の人々は、「御霊に示されて、エルサレムに上らぬようにと、しきりにパウロに忠告した」のです。

この事実は私たちにとまどいを与えないでしょうか。パウロ自身、御霊の導きに従い、エルサレム行きが主の御旨と信じて進んでいるのに、それと逆の事柄を「御霊に示されて」ツロ教会の人々が主張しているのです。これは矛盾ではないでしょうか。

この点は十分考える必要があります。この場合も文脈が大切な手掛かりになります。12節と13節を見ると、カイザリヤ教会でも同様なことが生じています。パウロがいかにエルサレムで苦難に直面するか預言者アガボが預言したとき、パウロの同行者もカイザリヤ教会の人々も、「パウロに、エルサレムに上らないよう頼んだ」のです。彼らの申し出にパウロははっきり答え、少しも引き下がろうとせず、人々は、「『主のみこころのままに』と言って、黙ってしまった」のです。

このカイザリヤ教会で生じた事柄の記述は、ツロ教会の場合の理解にも大いに参考になります。ツロ教会の人々は、御霊に示されて、パウロがエルサレムでどのような苦難に直面するかを悟ったのです。問題はそれからです。預言者アガポは、その事実を告げているだけなのに、ツロ教会の人々は、そのような苦難の中へもパウロが進み行くことが、主なる神のみこころである事実を悟らず、パウロを思うが故に危険な中へ進み行かぬように警告し懇願するのです。ツロ教会の人々は何が起こるかを悟っても、何が起ころうが十字架の道を前進すべきパウロの使命を悟りえなかったのです。この悟りは、私たちにとっても困難です。しかし絶対必要なものです。

(3)ともに海岸にひざまずき祈る
ツロ教会の人々の善意から出たこと故、彼らの熱心な申し出は、パウロにとって大きな試みです。しかしそうした中で、主に委ねられた使命にパウロは堅くとどまります。そしてカイザリヤ教会の人々になしたと同様、ツロ教会の人々に主なる神のみこころを基準にすべてのことを考え実行すべきと教え諭し、彼らもパウロの教えを理解します。その結果、5節、「しかし、滞在の日数が尽きると、私たちはそこを出て、旅を続けることにした。彼らはみな、妻や子どももいっしょに、町はずれまで私たちを送って来た。そして、ともに海岸にひざまずいて祈ってから、私たちは互いに別れを告げた」、感動的な場面が現実となったのです。ツロ教会の主日礼拝から、そのまま出席者が海岸に移動したような情景です。主日礼拝と祈祷会の間に落差がないのです。私たちはどうでしょうか。

20章36節、「こう言い終わって、パウロはひざまずき、みなの者とともに祈った」に見た、パウロとエペソ教会の長老たちが一つになり祈る姿。感動的でした。

しかし男も女も子供もと、ツロ教会の平凡な人々が一つになりひざまずき、エルサレムに進むパウロと共に祈る場面は、一段と意味深いものです。では、何を祈ったのでしょうか。「主のみこころがなるように」と祈ったに違いありません。どれほどの苦難、十字架を通してでも主のみこころが成就するようにと。

[3]カイザリヤにて

(1)伝道者ピリポの家庭
カイザリヤに着いたとき、パウロの一行は、「あの七人のひとりである伝道者ピリポの家に入って、そこに滞在した」のです。「あの七人のひとり」と紹介されているように、ピリポはエルサレム教会の執事のひとりとして選ばれた人物です(使徒6章5節)。

またピリポはサマリヤで宣教活動に従事し、さらに「それからピリポはアゾトに現れ、すべての町々を通って福音を宣べ伝え、カイザリヤに行った」(8章40節)とあるように、海岸地方の町々で福音を宣べ伝えたのです。その後おそらくカイザリヤにピリポは定住し福音宣教に専念したのです。

8章40節に描かれているときから、少なくとも20年が経過している今、ピリポはなおカイザリヤで主に仕えているのです。ピリポの娘たちの姿を通して、ピリポが家庭と地域教会にあって、主イエスに忠実に従った生活の様が目に浮かびます。

(2)主のみこころのままに
13節を注意。「あなたがたは、泣いたり、私の心をくじいたりして、いったい何をしているのですか」と、パウロは語っています。パウロのことを思う故の涙、懇願。

それらにパウロは少しも動揺しないのでしょうか。人の情を少しも解さないのでしょうか。そうではないのです。「私の心をくじいたりして」と、パウロは明らかにしています。人の情をパウロは深く感じ、それに影響される自分自身を知ればこそ、パウロの方から頼み出ているのです。これ以上苦しめないでくれと。

パウロは人の情を知り、動かされる人物です。しかし人情がすべての基準ではない事実をはっきり悟っているのです。「主イエスの御名」、「主のみこころ」。これがパウロのすべてです。私は、主イエスの御名のためなら、エルサレムで縛られることばかりでなく、死ぬことさえも覚悟しています」と、パウロは断言しています。主のみこころを第一に求め、苦悩に対してばかりでなく、死ぬ覚悟もできていると。

(3)主イエスとペテロ
今私たちは、主イエスとペテロの間に交わされたことばを思い出します(マタイ16章21~28節)。十字架の道を自ら歩み、弟子たちにも同じ道を求める主イエス。パウロは、主イエスの弟子として、エルサレムを目指し十字架の道を進むのです。今カイザリヤ教会の人々、パウロの同行者たちもこの十字架の道を深く悟り、「『主のみこころのままに』と言って、黙る」必要があります。

では私たちはどうでしょうか。人の情に基づきすべてを判断し、感情に左右される信仰生活を送っていないでしょうか。

[4]結び

ツロ、トレマイ、カイザリヤと各地域に主の教会が存在する事実、この地域教会の存在の重さをいつも忘れずに。私たちの教会も一地域として存在することをゆるされている恵みを大切に。しかしそれだけにとどまるのでなく、点から線へと新しい地域教会の誕生のため祈り労する群れ、他の地域の地域教会に深い関心を払い続ける群れとして生かされたいのです。祈りの群れとして。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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