東北被災地教会、被災者への経済的・精神的支援の輪が広まっており、被災者らからも教会の人々に出会えたことへの感謝の証が報告されている。
仙台キリスト教連合被災支援ネットワークは、19日から同ネットワークに寄せられた義援金の第1次分配を開始する。配分額は一教会あたり見舞金10万円、大規模損壊の場合は40万円を上限に上乗せされるという。同ネットワークは6月初めから被災地域にある教会の被災状況について調査を行ってきた結果、15日現在において94の被災教会、大規模・緊急支援を必要とする教会は35教会に至ったという。東北6県にある被災教会は同ネットワークまで義援金に応募することができる(詳細は同ネットワークHPまで)。
東北応援団「LOVE EAST」では被災地のイエス・キリスト栗原聖書バプテスト教会岸波市夫牧師による現地被災者の教会と出会って変えられていく証しが報告されている。瓦礫除去の手伝いをする中にあって、被災者らによる「少し片付けをすると下ばかり向いて、本当に何にも力が出なかった。そこに教会の人たちが来てくれて本当に力になった。災害時に心のケアの必要なんてあるのかと思っていたが、自分が実際に被災者となることで、いかに心のケアが大切かが分かった」、「教会の人と出会って人生が変わった。教会の皆と出会えて、本当に力をもらった。教会の人と出会うと、初めての人なのに、昔からの知り合いの様な気がしてくる。教会の人たちの神様は凄い神様だと思う。災害に出遭って本当に良かった。こんなにもたくさんの皆さんと出会えて、そして、神様と出会えて、本当に良かった」との証しが報告されている。岸波氏はこれらの証しに対し、「何と大きな神様の愛を伝えることができたのだろうと思いました。こんな大きな愛の届け役を、私のような者に与えて下さった神様に心から感謝したいと思います」と神様への感謝を述べている。
国際飢餓対策機構スタッフの小島亮子氏は、資金的余裕のない民間企業からも「何か手伝えることはないか」という問い合わせが来たことを報告している。他にも夏休みが近づくにつれて、夏休みを利用して被災地での長期ボランティアをしたいという問い合わせも来ているという。また海外の教会から、教会員によって集められた決して少額ではない献金が届くなどさまざまな支援がもたらされていることが報告されている。
小島氏は、「人は一人で全ての役割を担う事はできません。みんなそれぞれできる事が違い、それぞれが違う色を持っています。例えそれが単純な色であっても、一つ一つの色が合わさりあう事で、とても素敵な色の支援の輪が出来上がっているのです。『東北の方々のために』と一人一人が他者を思いやり、自分の持っている色を差し出して下さり、そしてその一つ一つの色が混ざり合う事によって、本当にキレイな支援の彩りができるのです。だけど、それが『自分の名誉のため』とか、『誰かにほめられるため』とか、少しでもどこかで間違った色の思いが入ると、一気に他の支援の色まで汚してしまうと思うのです。もちろん、そんな思いで当機構に自分の色を差し出してくださる方はどこにもいません。なぜなら、今日も東北では支援をする側もされる側も全ての色が混ざり合い、素敵な色の笑顔で溢れているから。皆さんが差し出して下さった色が合わさって、毎回涙が出るほどキレイな色をつくり上げています」と同機構活動ブログ上で伝えている。
東日本大震災から3カ月が経過し、民間メディアの注目が薄れてくるにつれ、今後の被災者の支援および「心のケア」でいかにキリスト教ネットワークが互いに調和して被災地でキリストにある希望を伝えていくことができるかが期待される。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
『幸福論』 カール・ヒルティが贈る聖書を土台とした人生論
-
ニカラグア、入国者の聖書の持ち込みを禁止
-
第4回ローザンヌ世界宣教会議で発表の「ソウル声明」 日本語版が公開
-
ワールドミッションレポート(12月19日):インドネシアのマンガライ人イスラム教徒のために祈ろう
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
金城学院大学と名古屋YWCAが協定締結、外国ルーツの子ども支援で協力
-
キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣
-
給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」
-
聖心女子大学と鹿児島純心女子中学・高校が協定締結 共にカトリック系
-
ワールドミッションレポート(12月20日):ガザ 憎しみの英才教育―ハマス創設者の娘が語る真実(5)
-
2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」
-
聖なる励まし 穂森幸一
-
綱渡りのような人生 菅野直基
-
『幸福論』 カール・ヒルティが贈る聖書を土台とした人生論
-
元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也
-
第4回ローザンヌ世界宣教会議で発表の「ソウル声明」 日本語版が公開
-
旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」
-
元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも
-
2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」
-
【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』
-
日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも
-
京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から
-
英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け
-
東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏
-
ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加
















