被災地の瓦礫除去作業など重労働作業は継続的に行われている。東北応援団「LOVE EAST」の岩渕まこと氏によると、倒れた塀の撤去作業中に、塀のある家屋の家主が帽子をとって頭を下げるなど無償の支援に対する現地の人々の深い感謝の意を感じられるという。
被災地ではクリスチャン支援者ならではの癒しの支援である賛美演奏が行われている。今まで建てられていたものすべてが瓦礫と化した被災地で、音楽が多くの人々の励ましとなっている。岩渕氏は「支援の働きは一時的な事ではなく、心の通じ合いが不可欠な新しいコミュニケーションの始まりなのでしょう。ある意味日本に新しいコミュニケーションが生まれ始めていると言っても大げさではないでしょう」と述べている。
避難所で音楽やお話を聞く相手は全くの他人ではあるが、真心から話しをするうちに少しずつ心が通っていくようになるという。また被災地では報道で受ける感傷的なイメージよりは、復興へ向けて新たな一歩を踏み出している命のエネルギーが感じられたという。「LOVE EAST」によると、被災地で物資を仕分けする際、iPadがあると使い勝手がよいという。iPad2発売に伴い、旧iPadが不要になる人がいれば、東北応援団「LOVE EAST」まで送ってほしいという。
気仙沼市では津波で教会堂を失った第一聖書バプテスト教会跡で同教会牧師の嶺岸浩夫妻がイースターの日曜日の早朝に大きな声でイースターの賛美をしていたところ、近所の人が教会の集合写真を見つけて持ってきてくれたという。さらに国際飢餓対策機構のスタッフ・ボランティアによって木の十字架が教会跡に立てられたが、もともと教会につけていた白い鉄製の十字架も瓦礫の中から誰かが見つけて運んでくれたという。現在教会跡には二つの十字架が立てられている。気仙沼教会跡の二つの十字架が、この地域の復興のための希望として牧師夫妻以外にも地域の人の希望の灯火として心に迎え入れられていることが感じられる。
連休中の4日には仙台市国際センターでイーストウィンドミニストリーズによる復興支援コンサートがある。津波で全てを失った人々の心に、音楽と対話を通じたコミュニケーションを通して、クリスチャン支援者と被災者の新たな関係が構築されていくことが期待されている。
ワールドビジョンではチャイルド・フレンドリー・スペース(CFS)を設けて子どもたちの精神的サポートを行っている。津波の被害を直接経験した子どもたちは、スタッフと遊んでいても突然流されてしまったペットの犬のことが思い出されたり、小さな体にため込んだストレスが爆発して大声で泣いて暴れてしまったりすることもあるという。宮城県南三陸町では新学期の開始日が当初の4月8日から大幅に遅れ5月10日に再開されることになった。ワールド・ビジョンでは、同町内のすべての小中学校に通う子どもたち1,183人に学用品の支援を行うという。また子どもたちの精神的ショックを和らげるため引き続き、成長に欠かせない生活のリズムを取り戻していき、復興への希望や期待が持てるように助けていくという。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
『幸福論』 カール・ヒルティが贈る聖書を土台とした人生論
-
ニカラグア、入国者の聖書の持ち込みを禁止
-
第4回ローザンヌ世界宣教会議で発表の「ソウル声明」 日本語版が公開
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
ワールドミッションレポート(12月20日):ガザ 憎しみの英才教育―ハマス創設者の娘が語る真実(5)
-
ワールドミッションレポート(12月19日):インドネシアのマンガライ人イスラム教徒のために祈ろう
-
金城学院大学と名古屋YWCAが協定締結、外国ルーツの子ども支援で協力
-
キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣
-
給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」
-
綱渡りのような人生 菅野直基
-
2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」
-
聖なる励まし 穂森幸一
-
綱渡りのような人生 菅野直基
-
『幸福論』 カール・ヒルティが贈る聖書を土台とした人生論
-
元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも
-
第4回ローザンヌ世界宣教会議で発表の「ソウル声明」 日本語版が公開
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也
-
旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」
-
元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも
-
2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目
-
英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増
-
「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」
-
【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』
-
日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも
-
京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から
-
英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け
-
東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏
-
ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加
















