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田中時雄牧師(18)・・・リバイバルと四重の福音

2010年8月5日11時43分
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田中時雄牧師+
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 東京神田神保町で1901年に中田重治監督が宣教を開始した前後、日本の明治時代のキリスト教界は、危機的状況に見舞われた時代でもありました。明治20年頃から日本にも欧米経由で聖書を否定するキリスト教が入ってきたと同氏は警鐘を鳴らしました。



 それに同調する日本の教会の人々は、処女降誕や復活を否定し、聖書から超自然的要素を取り除き、大多数はかかるキリスト教になってしまいました。中田監督は、聖霊の中にも、少しは間違いがあるだろうと言う者が牧師、伝道師のうちに多いと嘆いています。



 私は、当時のホーリネス運動は、欧米からの新神学に対する神のカウンタビリティであったと思います。もちろん、キリスト教初期時代から、そうした偽りの教えに対して、パウロは反論を呈してキリストの人性と神性を書簡で徹底的に擁護しています。同様に中田監督は、神学的に日本人には難解な新神学への弁証を、分かりやすくアレンジして四重の福音と銘打って宣教の現場の最前線へ投入したのです。



 ここで少し、中田監督のホーリネス運動を簡単に整理してみます。天上の神の教会に対して、私たち地上の教会は、ご存知のように、使徒的伝承というものによって成り立っています。カトリックから始まり、たとえば英国国教会やルター派系国教会など、教会組織として完成していきました。ただし、組織化とともに霊的祝福が枯渇していく危険性が絶えず付きまとっています。そのため、地上の教会は、霊的祝福の回復を求めて、改革がなされてきました。英国のジョン・ウェスレーのメソジスト運動もその流れに位置付けられます。



 中田監督は青森県弘前市のメソジスト教会で17歳で受洗し、母も信者。兄もメソジスト教会の牧師でした。青山学院を経て、伝道者となり、シカゴのムーディ聖書学院で聖霊体験をします。米国のメソジスト派で台頭していたホーリネス運動の真っただ中での経験でした。1898年に中田監督は帰国して、メソジスト教会の中で米国で経験した、聖霊体験を教派の中で宣証しましたが、当時のメソジストはそれを拒絶しました。



 中田監督が主眼としたのはペンテコステの時に使徒たちが経験したアポストリック・エクスペリエンス(聖霊による御業)でした。それならばと彼はメソジストと袂を分かつ決心をしました。ルターの宗教改革は1517年10月31日でした。中田監督はそれにちなんで1917年10月31日に同信の徒とともに「東洋宣教会ホーリネス教会」の設立を宣言します。



 そして彼が打ち出した宣教のスローガンは「四重の福音」でした。メソジスト創始者であるジョン・ウェスレーはやはり、似たような表現で彼の神学的立場を表現しています。すなわち、神の真理は、聖書と体験。そして、理性と伝統で認識可能である、と。



 さらに中田監督と親交のあった米国のアライアンス創始者のA・B・シンプソンが同時期に四重の福音を提唱していたこともあり、中田監督はこの説をそのまま転用したとの風説がありますが、そうではありません。19世紀の米国でのメソジストのホーリネス運動の中でも、そのリバイバルの前進の中で新生、聖化、神癒、再臨などは断片的に強調はされていました。また、シンプソンは四重の福音をキリスト論的に、贖罪主としてのイエス、きよめ主としてのイエス、癒し主としてのイエス、再臨のイエスと強調し、神学的には三位一体のキリスト論的色合いが濃厚でした。中田監督がよく言っていたことは彼がメソジストの牧師として任命されていた経緯から、神学的にはウェスレーのメソジスト神学であると立場を表明しています。



 中田監督の主宰した宣教運動が、激しく、ストレートだったために、周りの諸教派は、このホーリネス運動を軽蔑的、あるいは傍流、亜流に位置付けていた傾向があります。しかし、ホーリネス諸教団で構成している日本福音連盟(JEF)から発行されている「聖歌」や「新聖歌」の中に使徒信条告白文があり、礼拝ごとにそのニカヤ信条が告白されている通りに、使徒たちによって成り立っていた原始教会にさかのぼるオーソドックスな教会という認識に彼は確信して立っていたことは明白でした。



 同時に四重の福音と併行して、聖霊の働きを強調しました。いわば、聖霊刷新運動でありました。特に聖化論については諸説ありますが、セコンド・ブレッシング(第二の転機)として、ウェスレーが経験した恵美について、それを現在的な自己体験として宣証する時に、やはり神学的論議を醸し出すテーマであることは否めません。



 四重の福音の中で再臨については、21世紀の教会のキーワードであると考えます。中田監督はマタイ6章の主の祈りから、これを再臨の光をもって解説し、こう言っています。「御国を来たらせたまえという、まだ地上に完成されていない神の御国の実現をホーリネスは毎日祈るべきである。また、聖書を徹頭徹尾、預言の光をもって真摯に捉え、あのユダヤ人がパレスチナの地へ帰還することを信じ、祈るべきである。しかし、それ以上の大事件は、教会の携挙である」。中田監督自身が作詞し、長男の中田羽後氏が作曲した「朝の光は」(聖歌721番、新聖歌381番)は、四重の福音を聖歌にしたものです。この四重の福音は諸派のリーディング・セオロジアン(神学的指導者)が神学的に掘り下げて、東洋日本発の神学として提示しても見劣りはしないと思います。



◇



 田中時雄(たなか・ときお):1953年、北海道に生まれる。基督聖協団聖書学院卒。現在、基督聖協団理事長、宮城聖書教会牧師。過疎地伝道に重荷を負い、南三陸一帯の農村・漁村伝道に励んでいる。イスラエル民族の救いを祈り続け、超教派の働きにも協力している。

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