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世界の貧困を救い、謙遜な奉仕を実現しよう

2007年2月28日20時34分
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「南北問題」という言葉を覚えているだろうか。この国際的な社会問題が議論の的になったのは、一昔前の1960年代だ。「南北問題」は、先進諸国と発展途上国の経済格差とその是正を巡る問題だった。しかし今、BRICsや資源外交で勢力を増しつつあるアフリカ諸国や中東諸国、ASEANへの加盟で密接な連携を図っている東南アジア各国など、世界地図上の南側に位置し、かつて貧しい暮らしを余儀なくされた国々が著しい経済成長を遂げたことで、南北問題にピリオドがつけられようとしている。



特に近年は、BRICs各国の経済成長率の推移が著しい。中国やインドに至っては年10%前後の経済成長率を記録している。かつて「南側」と呼ばれた国々が経済成長の面で先進国を脅かす存在にまで上り詰めた力の源は一体何なのか。議論の余地がある。



そもそもなぜ「南北問題」という経済格差問題が生じるに至ったのか。根本的な原因は、北側の国々の商業主義・物質至上主義にある。
 
戦前、アフリカ諸国や東南アジア、中南米各国は、自給自足による生活を基本とし、小麦やとうもろこしなどの穀物栽培を生業としていた。しかし戦後、欧米諸国により植民地として支配・統治された各国は、プランテーションという大量生産方式を導入し、先進諸国のための嗜好品の生産を強いられてきた。先進諸国によって巨額の資本が投入され、たばこ、カカオ、砂糖や茶など、自給自足生活に関係のない商品作物の生産が行われるようになったわけである。



このことにより、南側の各国は貧困への道を歩み始めるようになった。



まず彼らを襲ったのは、深刻な餓えだ。プランテーションの大部分では単一作物が大量生産されたため、小麦などの主要穀物の栽培を行う余裕はなかった。さらに、現地住民は安価な賃金で長時間労働を強制されたため、次第に自立的な生活力を失っていった。彼らは「奴隷化」されたといっても言い過ぎではないだろう。



被害は肉体的なものだけにとどまらなかった。先進諸国の介入により、行き過ぎた物質至上主義・商業主義の観念が現地人にも波及し、現地住民のこころを蝕んだ。住民は商品作物の代価として貨幣を受け取り、「モノ」を中心とした生活を捨て、「カネ」を中心とした生活を営むようになった。その結果、盗難、ギャンブル、凶悪犯罪、売春などの社会悪が次第に彼らの地域社会に浸透していった次第である。



彼らの心身をともに貧しくさせ、窮地に追い込んだ先進諸国の物質至上主義・商業主義は、「高慢」という一単語で説明できる。聖書では高慢を、人間の中に潜む根源的な罪の一つとして記録している。知恵の書である箴言に、「人の心の高慢は破滅に先立ち、謙遜は栄誉に先立つ(箴言18:12)」とあるように、高慢な心が生み出す結果は破滅だ。事実、私欲を優先した先進諸国の横暴により、途上国はあらゆる面で破産・破滅したのである。



 さらに聖書では、「金持ちになりたがる人たちは、誘惑とわなと、また人を滅びと破滅に投げ入れる、愚かで、有害な多くの欲とに陥ります(テモテの手紙第一6:9)」と説いている。まさに南側の国々は、先進諸国に倣って物質至上主義・商業主義を押し通そうとしたために、「欲」という罪の奴隷となってしまったのではないか。BRICsに代表されるように、かつての発展途上国は今や近代化を成し遂げ、先進諸国の仲間入りを果たそうとしている。



南側の国々が近代化し、経済発展を遂げたことを悪いと言っているわけではない。問題は、これらの国々がかつての先進諸国と同じ過ちを繰り返してはいけないということだ。



インドを例にあげると、IT産業の隆盛により画期的な経済成長を遂げ、今後5〜6年のうちに総人口の半数に相当する約5億人が中流階層になるという。携帯電話や自動車が普及し、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどを購入する人々は今後ますます増えると考えられる。しかしその一方で、教育も受けられず、満足な食事も食べられない3億人以上の貧困層がいることを忘れてはならない。急激な経済成長により、インドにおける貧富の差がより大きくなると考える専門家も少なくない。



さらに日本国際飢餓対策機構によると、世界では1分間に約17人(うち子ども12人)、1日に2万5000人、1年間に1000万人が飢えで死んでいるという。世界人口の80%に当たる人々が未だに深刻な貧困と飢えに苦しんでおり、問題は未解決のままだ。



このような現状を踏まえ、今われわれ先進諸国に暮らす者とこれから先進諸国の仲間入りを果たそうとしている国々がすべきことは何だろうか。聖書が教えているように、われわれは謙遜と節制の姿勢をもって、いのちまでも犠牲にされたイエス・キリストの愛に倣って行動を起こすべきだ。主イエスは十字架の現場においてご自分の着物さえも脱ぎ捨て、全てを無にされたお方だった。主イエスを通して、十字架の死こそまことの勝利であり、まことのいのちであることが示されたのだ。十字架と復活の奇跡を真実われわれこそ、主イエスの示された無償の愛に根ざし、貧しい国々を喜んで支援すべきではないだろうか。



金銭面の支援は、われわれ先進国に属する国家と国民が率先して行うべき重要事項の一つだ。しかし、こころのケアも決しておろそかにはできない。先進諸国に暮らしながら、高慢と欲に陥らずに、無償の愛を施すことによって信仰の模範を示せば、後に来る人々も決してサタンの誘惑に惑わされることはないだろう。物質的に豊かになったとしても、こころは聖(きよ)く保ち、謙遜な姿勢とこころの貧しさを失ってはいけない。豊かになっても健全なる信仰を守ることができるということを教えることは、われわれ先進諸国で暮らすクリスチャンが果たすべき神からの使命である。



経済的に豊かになったからといって浪費とぜいたくは禁物だ。かつての先進諸国のように「高慢」と「欲」の罪に陥いればその結果は破滅だ。しかし、箴言にあるとおり、謙遜は栄誉に先立つ。謙遜な奉仕によって天に宝を積み、神から栄誉を与えられる誇らしい国を築こう。

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