こうして教会は、ユダヤ、ガリラヤ、サマリヤの全地にわたり築き上げられて平安を保ち、主を恐れかしこみ、聖霊に励まされて前進し続けたので、信者の数がふえて行った。(使徒の働き9章31節)
ようやく猛暑が落ち着き、秋らしくなってきました。神の恵みの秋を期待しましょう。使徒の働きのこの箇所は、教会が誕生して、どのように全世界に広がっていったかを、「こうして教会は」から始まる前向きな言葉でまとめています。この後の10章では、各地で大リバイバルといえる状況になります。その直前のことをまとめる言葉として、この9章31節があります。ここから、リバイバルへの鍵を見ていきましょう。
1. 存在の事実!
この前向きな言葉とは裏腹に、この時、教会は迫害や困難の中で大変な状況だったのです。それでも神の言葉は広がっていき、各地に教会が誕生し、今ここに私たちの教会もあるのです。
私たち四国の教会は、過疎化や高齢化など、さまざまな問題がありながらも存在し、共に集い、祈る場所があるという確かな事実があるのです。リバイバルを願い、歩んでいる教会に主は、今も力強く働いてくださり、教会を未来の偉大なリバイバルへの種として必ず用いてくださることを知っていただきたいのです。
2. 平安を保つ!
ここに「平安を保ち」と書かれていますが、実際には、1章からここまでの流れを見るならば、それは平安とはいえない状況でした。ずっと騒ぎが起き、訴えられて投獄されたり、殉教者が出て迫害が起こって逃げなければならなかったり、財産も失い、とんでもない混乱の中にあったのです。
それでも著者は、はっきりと、教会は平安を保ったといっています。それは、聖霊による平安が与えられていたのです。争いや憎しみがあふれている世の中で、教会の中には、確かに平安があったのです。
現代の社会にも争いがあり、敵意があり、犯罪もネットで誰でも巻き込まれる時代です。世の中には、平安はありません。しかし教会には、主イエス・キリストによって与えられた聖霊によって表された新しい価値観が働き、愛し合うことができ、夢を持ち、希望を抱くことができ、分かち合うべき平安があるのです。
教会の中には、特別な世界が存在していることを感謝したいと思います。
3. 主への畏れ!
しかし、忘れてはいけないのは、主を畏れかしこむ信仰です。私たちは皆、神の前には罪人であり、救われる価値のない、滅びるしかなかった者です。それが、イエス・キリストが十字架で死んでくださったことにより新しくされ、天国にまでつながる永遠のいのちを頂きました。
神様を愛し、信じ受け入れ、へりくだる以外にないという主への正しい畏れが、信仰の土台です。教会は本当に別世界だったのです。しかし、それは単なる人間の善意や優しさが作り上げた精神的な価値ではなく、神への畏れ、真の神への揺るがない信仰によって成り立つものでした。
4. 聖霊の励まし!
そしてここに「聖霊によって励まされて」とあり、人間の力ではなく、教会のど真ん中に働く聖霊によって、教会は人々の数を増やし、前進し続けたのでした。エルサレムに誕生した、たった1つの教会から、瞬く間に全世界に増え広がっていったのです。
私たちは今、大切な分岐点にいます。困難と試練の中でただもがき続けて消えるのか、それとも、神様によって日本が変えられる突破口をつくるのか。当然、人々がどんどん救われ、私たちの教会が21世紀の教会のモデルとなることができますようにと願います。
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